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「T.S.M.トップシークレットマンはインターネットの救世主なのか?」課長の本当は教えたくない音楽#4
インターネット二ホンウジムシの皆さんこんにちは。
課長です。
前回 #3 までは1か月間隔での投稿だったんですが、ダラダラしているうちに今回の投稿まで3か月以上間が空いてしまいました。
多くの作品に言われることですが、ナンバリングは3作目が神作、あとは下り坂みたいな風潮もありますので(トイ・ストーリーとか)、別に書くのやめてもよかったんすけど、またもめっちゃいいバンドを見つけたので紹介したくなって戻ってきました。
ちなみにこの3か月間何をしていたのかといいますと、
精神科でうつ病の診断を受けた後、会社と相談の上、休職期間をいただいておりました。
(わいがホンモンのウジ虫やったっちゅーわけか…)
自分がうつ病になるのって普通に面白すぎる。人間って上司と取引先に罵声を浴びせられたらうつ病になるんですね( #1 参照)。
いままで毎日上司に人権を奪われて働かされていたのに、急に絶対的な力(人事部)から「仕事のことは何も考えず、しばらく休んでください」って言ってもらえるの人生の裏技みたいで興奮しました。チェンソーマンで肉体の一部を犠牲に上級悪魔呼び出すシーンみたい。
あと、うちの父親は「うつ病??あんなもん軟弱物が使う言い訳じゃ」っていうステレオタイプの前時代的クソおやじなんですけど、実家帰ったらちょうど僕と同じタイミングでうつ病になってました。
おい、笑える。
そんなこんなで近況報告はこの辺にしておきまして、
本題の方に入っていきましょう。
トップシークレットマン "サッカー部のサノくんを倒す曲"
今回はこちら。「トップシークレットマン」です。
"サッカー部のサノくんを倒す曲"から紹介していきたいと思います。
この曲、いいっす。
初めて聞いたときに感じたこの感情は多分、「あの子は綾波レイが好き」を聞いたときのものに似てる。え、ステージでそんなこと言っていいんすか!?みたいな。ロックンロール、自由すぎワロタw、みたいな。
でも銀杏のそれよりさらに陰気で、サウンドメイク・サンプリングはとんでもなくインターネットすぎる。あまりにも教室の端っこで読書奴すぎる。
近年、いろんなところで「fromインターネット」をテーマ(?)にするような音楽が目立ってきているなと思っていて、例えばそれはインターネットがもつ真偽不明・玉石混淆の情報のカオス感を表現するものだったり、インターネットという土台を据えて在りし日の平成文化を語るものだったり、ネットミームのサンプリングから「自分はどんな畑の人間なのか」を表す自己表現をするものだったりする印象です。
トップシークレットマンについても、例にもれずではあるんですが、その中でも特に「インターネット」すぎる。MV見ててもやりたい放題しすぎ。ちいかわ出てくるし。マインドが無法地帯。
ライブでも死ぬほどネットミームサンプリングするし、映像も著作物だらけやし、ギリギリじゃなく余裕でアウト。
あと概要欄、#コムドットではないやろどう考えても。せめて#セイキンやろが。
ただ、それだけで終わらないのがトプシの良いところで、
いかれたサウンドメイクの裏に乗りやすいキャッチーなメロディラインと、弱者男性の不満の代弁者たる尖り散らかした歌詞が隠れてる。(いや隠れてはない)
いつになれば振り向かれるかと
試行錯誤する毎日飽きたよ
やり場のない気持ち、誰に向ける?
LOVEずっきゅんしてくれ 「やくし◯るえつこ」
ヤ◯たい 揉◯みたい ハ◯たい
夢か、これは?
責められて夢精してた これは童貞卒業
それか、俗に言う素人童貞か!
いかれてら。
陰キャが胸の内に抱える、やるせなさ、自己嫌悪、フラストレーション、性衝動が溢れ出てる。「表現されている」、とかじゃない「溢れ出てる」。洪水。
君のエクボ エクボに穴が空いた
ラブグッズが販売されたらしい ha?
いや、ha? じゃないが?こっちのセリフだが?
大体どこも完売御礼 Oh Yeah...
超絶再販希望 yo!
yo! じゃねぇ、欲しがんなそんなもん。
こんだけイカれてるくせに、キャッチーだから聞けてしまう。文字だけ読むとイカ臭さにむせ返りそうなんすけど、それを聞かせるだけの音楽センスがあると思ってます。
ここはトップシークレットマン、ひいてはfromインターネットの強みだと思っていて、いろんなジャンルの音楽から美味しいところを吸収して、自分のものにする力が強い。下画面でコピー能力混ぜれるDSのカービィみたいなモンっすね。多分。
トップシークレットマン "ファーストバージンさよなら"
トプシを代表するHipHopナンバー。
タイトル・歌詞から漂う大学生的というか、性(犯罪)的なというか、そういう「キツさ」はもちろんあるが、それ以上に
人生長く感じるのは 日々のトピックが少ないからだ
”リアル”と”そうじゃない”の区別は 過去の傷の深さと比例してる
のリリックが曲中繰り返し胸を刺してくる。
この歌詞がほかのセクシャルな部分と釣り合うカウンターウェイトになって、ギリギリのバランスを保っていると思う。
そして、中盤は初音ミクの声を借りながらDTMサウンドで終わるのかと思いきや、最後の最後でフラストレーションを爆発させるかのようにパンクパートで終わる。
めっちゃカッコいいと思います。
ライブ映えもするし、やっぱある程度トプシの代名詞ともいえるんじゃないすかね。
ただ、なんつーかやっぱりこの手の曲って手放しではおすすめできないというか、人を選ぶというか。セックス・ワンナイト・浮気・失恋とかが主食の痛い大学生もいれば、クリープハイプの名前を聞いただけで反射的に威嚇行動をとる人もいるわけじゃないですか。(別にクリープハイプに威嚇されるような罪は全くないのだけれど)
で実際、この曲の存在もあってか、「ファン痛い問題」は少なからずあるっぽいっすね。あと、詳しくはリアタイしてないんでなんともなんですけど、Twitter(新X)でプチ炎上してMVが非公開になっちゃったっぽい。
そんな諸々を加味しても、この曲に対する自分の落とし所としては
「全然普通に痛い。でも”痛い”で片づけるにはあまりにももったいない曲」
って思ってます。
この曲を肯定するうえでレイプを肯定する気は全くないし、別にセクシャルな歌詞が好きなわけでもないけれど、「言葉の持つ意味の強さ」だけを見て嫌悪してしまうのは、もったいないというか。
小説やドラマの中で人が死ぬときって、その死には意味があるじゃないですか。それと同じで、なんで「レイプ」なんて言葉が使われているんだろうって思ったら、その言葉の意味を考えて聞く方が、頭ごなしに否定するよりもよっぽど建設的だと思います。
話が本題から逸れましたが、逸れちゃったついでにサムネについて。
なんか適当な手描きの絵になってるんすけど、もともとはちゃんとした写真のジャケットでした。
でもぱっと見エログロなんで、配信とかでBANされちゃったらしいです。
ちなみに元写真は検索したら出てきます。いうてR15ぐらいっすけどね。
トップシークレットマン "NEU"
人に教えづらい奴ばっかり紹介してすみません。
ここまでで「トプシ、いいじゃん。あいつに教えてやろう」って人はこの曲を教えてあげてください。
自分が最初に聞いて一番ビビっと来たのが「NEU」です。
タイトルの読みは「ノイ」。ドイツ語で新しいという意味。
口ずさみたくなる歌メロに乗せて「NEU」の繰り返し。
毎朝更新される日々、繰り返しの中に見えてくる「マイナス感情」への恐怖と、その連鎖を止めたいという思い。
現状で十分です もう十分苦しいよ
2分ちょっとのコンパクトさながら、ストレートにメッセージを伝えてくる、インパクトのあるナンバー。
言い方悪いんすけど、やっぱ、こういう悲痛な叫びってオタクにしか出せないんですよ。トプシも見るからに音楽大好きなタイプの人間じゃないっすか。人を救う音楽を作れるのは人の音楽に救われる感性の人間だけですよ。
マジ子供のころ普通に野球とかサッカーとかやってたくせに高2くらいからバンドやってるやつってムカつくんすよね。お前ってこっちの畑の人間じゃないでしょって。ギターサウンドって陰キャが反旗を翻すための武器なんですよ。レジスタンスの密造銃。それを取り上げてモテてるやつがさらにモテようとする。弱者をいじめる飽くなき性欲・エンドレスチンチンには全員死んでもらいたいと思ってます。
すみません。取り乱しました。
という事で、あり得ん良さみが深いwバンド「トップシークレットマン」の紹介でした。
漏れはねむねむにゃんこなので、無限に練をしたいと思いまつ✋
以上、課長でした。
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