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長く着られる振袖?③
そして数年後…
結婚が決まり、着物を準備することになりました。
「訪問着は振袖の袖を切れば良いから、安く済むわね!」…嬉々とする母。
振袖を持って近所の老舗呉服店まで相談に行きました。
そこで対応して下さった副店長さん(男性)。
たとう紙を丁寧に広げ袖を確認した後、真顔になって…
「このお袖、本当に切るおつもりなんですか?」と。
「まず訪問着には絶対にならないですよ。
いや、何になるんだ?付下げ?小紋??
うーん、勿体無いよなぁ…。」
「…申し訳無いんですけど、うちとしてはお受けすることが出来ないです。
これを描いた作家さんのことを思っても、何だか申し訳無い気持ちで。
結婚して女の子が生まれるかもしれませんし、このまま大切に保管するのが良いと思いますよ。」
こっ、断られたー!!!
まさかの展開です。
あの時、将来のことを考えてシンプルなやつを選んだのに?
長く着られると信じていたのに?
(だったら好きなデザインを選びたかったよ…。)
伯母と違い、母は着物に詳しい人ではありません。
当時の私も着物の知識は殆ど無くて…。
結局、今もそのまま箪笥で眠っています。
さて、もし切っていたらどうなるでしょうか?
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仮に訪問着になったとしても、色も派手だし、あまり出番は無かった様な…。
ちなみに振袖を着た回数は、成人式、友人・従姉の結婚式…3回のみ。
予言通り生まれた娘はピンクが苦手、着たくないそうです。(笑)
まあ、これはこれで良き思い出の品。
手に取れば、若かった頃の両親や喜んでくれた祖父母を思い出し、懐かしさと感謝の気持ちに包まれますね。
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今も現役!
娘には予算内で、気に入った振袖を選んでもらいたいなと思います。
お読み頂き、ありがとうございました🙏✨