ホットドッグは、場末の飲み屋レシピに限る。
昨日の朝ご飯。
家人がホットドック用パンと、無添加ウインナーを取り出す。
そんなこととはつゆ知らず、キャベツをぜんぶちぎってしまった。
本当は千切りにしたかった家人、ちぎったキャベツをざく切りにして、
オリーブオイルとカレーパウダーで炒めて、開いたパンの間にはさむ。
ホットドッグ用に、千切りキャベツをカレーパウダーでいためるレシピは、
ぼくの愛するハードボイルド小説のもの。
Jazzの古いナンバーがうすく流れる場末のスナックの、うらぶれ、世を捨て去った雇われマスターが、そうやって作るのだ。
友だちのバーテンダーに、何度かそうやって作ってもらったことがある。
そいつは、バーボン・ソーダも美味くする。
家人のホットドッグ、窓の外の、透き通る朝の空を見上げ、ガブリっといく。
こっちには、深煎りのコーヒーだ。
ご馳走様でした。