令和の体育祭って
こんにちは。カブトムシの母です。
先週末、中学校の体育祭がありました。
昨年は9月だったので温暖化を考慮してのスケジュール変更でしょうか。
一年前の二学期から起立性調節障害で学校に朝から行けなくなってしまった息子。
昨年の9月は、完全不登校状態だったので、体育祭にも行けませんでした。
しかし、最近は学校行事や週末のお出かけの時には起きられるようになったので、今年は元気に参加することができました!(後日、寝込みましたが)
今日は中学校の体育祭を見学して気づいたことや思ったことについて書きたいと思います。
時間の短縮
中学校の体育祭は午前中で終了するので、お弁当は不要ということでした。
中学校がコロナ前どうだったか知りませんが、小学校ではコロナ禍で競技数が一気に減り、6年生の運動会では、徒競走、全員障害物リレー、全員リレーだけという「走ってばかりで午前中に終わる運動会」でした。
今年は簡単な組体操や踊りなども復活したと聞きましたが、それでもお弁当なしの半日というのは変わっていないようです。
中学校も同じような流れなのでしょうか。
何だかんだ言いながらも、朝早くから保護者用の場所取りをし、普段とは違った豪華なお弁当を作るのが、非日常のお祭り気分で楽しかった私にとっては、運動会や体育祭の簡略化は、ちょっと寂しい気もします。
しかし、過労死ラインを超えて残業する多くの先生達の負担、
昔はなかった教科も勉強しなければいけない子ども達の負担、
出産後もバリバリ働くお母さん達の負担
を考えれば、コロナをきっかけに、運動会や体育祭を簡略化するというのは自然の流れなのかもしれません。
(もし、コロナがなかったら今でも丸一日やってたのでしょうか?)
徒競走がない!?
息子に見せてもらったプログラムには、個人種目が一切ありませんでした。
「全員でゴール」とか、「順位をつけない」とか、競争の是非を巡って物議を醸した徒競走。
どんな形式にせよ、あるのは当たり前だと思い込んでいたので、全くないことに驚きました。
息子は足が速いので、見せ場がなくて残念!
と思ったけれど、よく考えてみれば、徒競走なんて走るのが苦手な子にとっては苦痛以外の何ものでもありません。
運動会がきっかけで不登校になってしまう子もいると聞きます。
そこまでしてやる意味ある?
…ということで、削除されたのでしょうか。
競技の種類
じゃあ、中学校の体育祭で何をやったかというと…。
・棒引き(全員)2チームずつトーナメント制
・台風の目(1年生)
・ムカデ競争(2年生)
・ピラミッド競争(3年生)
・選抜リレー
・大縄跳び(全員)連続回数と合計回数を競う
チームは1年生から3年生まで縦割りで7チーム。
チームカラーがあり、全員その色のハチマキをしていました。
先輩ママには、中学校には「部活対抗リレー」があり、それぞれの部のユニフォームを着たり、道具を持って走るから面白いと聞いていたのに、なくなってしまったようで残念です。
↑ こういう本もなくなっていくのでしょうか…。
会場
校庭に着くと、保護者のエリアがあり、全員立ち見⁉
午前中だけとはいえ、これは腰にきそう…。
子ども達は色分けされたチームごとに固まって座っていました。
保護者エリアから離れたチームは全く見えませんでしたが、幸い、息子のチームは近くに見えました。
驚いたのは、入退場門がなく、競技をするときは、いすから立ち、そのまま前に出てくるだけでした。
そして、ちょっと殺風景
こういう装飾も一切なし。
音楽もなし
(あとで聞いたら、一応流していたみたいですが…。音響が悪かった?)
みんなで楽しめる棒引き
真ん中にある長い棒を両方から走ってきて棒を取り合い、自陣に多く引き入れた方が勝ちという競技。
なかなか白熱して見ているのもおもしろかったです。
この競技のいいところは、足の速い子はスタートダッシュで棒を取り、引っ張り合うことなく自陣に持ってこられるので活躍できるところ。
そして、運動が苦手な子もわちゃわちゃしながら棒を引くので、できないところが目立たず、それなりに活躍できるところ。
足が速い息子は3回戦中2回、棒を取ることができました。
また、ラインからはみ出ている棒はカウントされないので、敵陣からこっそり棒を取っていく頭脳派も。
中には多勢に無勢でも棒を離さない子、最後まであきらめず引きずられていく子もいたりして負けても「ナイスファイト!」と応援したくなりました。
令和の体育祭の特徴?
半日見学して令和の体育祭について考えてみました。
・当日は短時間
・準備や練習にあまり時間がかからない
・見ている人もやっている人もみんなが楽しめる
・足が速い子はそれなりに活躍できる
・足が遅い子もしっかり参加できる
・勝敗はあるが、チームで協力しないと勝てない
・クラスやチームが団結できる
・誰にも極力負担をかけない
といったところでしょうか。
こんなの当たり前?
いえいえ。昭和生まれの私にとって、体育祭とは
・当日は長時間
・準備や練習にかなり時間がかかる
・足が速い子が活躍できる
・足の遅い子は悪目立ちしてしまう
ひどい場合はバカにされる
・チームで勝てなくても個人競技で1位になればよし
・先生にも子ども達にも負担がかかる
といったものでした。
昭和の体育祭
もう何十年も前のことなので、小学校と中学校がごっちゃになっていますが、いずれにしても、とにかく練習に時間をかけていた印象があります。
しかも、競技の練習ではなく、行進やラジオ体操に。
「右・左・右・左!」「足じゃない!胸をそろえるんだ!!」
私は団塊の世代ジュニアで子どもの数も多かったので、何をするにもいちいち時間がかかりました。
そして「みんな同じ」「みんなそろって」が尊ばれた時代。
一人でもミスすれば、もう一度やり直しなんてこともしょっちゅう。
「右左右左」とそろって歩くだけや、ラジオ体操の簡単な動きが何でできないのか不思議でしたが、「みんなと同じ」ができない子もいるということが、親になってようやくわかりました。
そんな子たちにとって、昭和の体育祭は辛かっただろうなと思います。
そうして、時間をかけて「完成した」入場行進は、さながら北朝鮮の軍事パレードのよう。
はたから見るとさぞ美しかったことでしょう✨
しかし、それができたから何?
多様性が叫ばれる令和の時代、軍事パレードのように歩けても何の役にも立ちません。
強いていうなら、忍耐力や根性はついたかも?
それに比べたら、令和の体育祭、効率的で無駄がなく、しかも負担が少なく楽しめていいんじゃないでしょうか。
まとめ
以上、中学校の体育祭を見学して思ったことでした。
体育祭の内容は学校によって違うと思うので、他の学校ではどんな感じなのか気になります。
しかし、いずれにせよ、体育祭の目的は、運動を楽しめることと、ひとつの目標に向かってチームでがんばれることだと思います。
その目的が達成できれば、どんな形でもいいのかなと思いました。
みなさんの経験した体育祭はどんなものですか。
今日も読んでいただき、ありがとうございました。