クラロワリーグ | CRL Asia | 2019-S2 | 東南アジア(SEA)の4チーム
CRL Asia SEA-Division。今オフも派手に動いたのは、あのチーム。
2019/8/15、『クラッシュ・ロワイヤル』の公式eスポーツリーグ「クラロワリーグ アジア」(Clash Royale League Asia, CRL Asia) 2019 のSeason 2の概要と各チームの登録選手が公式発表された。(マッテマシタ!)。S2の開幕日は、8/22(木)。試合地はS1と同様に、全試合韓国ソウル。冬の「世界一決定戦」への出場権をかけた戦いの火ぶたがアジアでも切って落とされる。
今回のnoteでは、発表されたCRL Asia全12チームの開幕ロスターのうち、東南アジア(SEA)の4チームについてのレポートをお届けする。昨季とどう顔ぶれが変わったか、今季の選手起用はどうなりそうか、選手たちの昨季のSTATSはどうだったのか、といったあたりについてざっくり整理してみた。新シーズンの予習に、シーズン始まっての観戦のお伴に、お役立ていただけると嬉しい。
クラロワリーグ | CRL Asia | 2019-S2 | 日本(JPN)の4チーム
https://note.mu/kabutom/n/n844e287d6676
クラロワリーグ | CRL Asia | 2019-S2 | 韓国(KOR)の4チーム
https://note.mu/kabutom/n/nf670c834114a
クラロワリーグ | CRL Asia | 2019-S2 | 東南アジア(SEA)の4チーム
https://note.mu/kabutom/n/nf7cee8a4d8bb (※本note)
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Overview
(1) クラロワリーグアジア(CRL Asia) 東南アジア地区(SEA-Div.)とは?
「クラロワリーグ アジア」(Clash Royale League Asia, CRL Asia)は、アジアにおける『クラッシュ・ロワイヤル』の公式eスポーツリーグのこと。2019年のCRL世界3リーグ(CRL China・CRL Asia・CRL West)のうちの1つでもある。今年で2年目、シーズンとしては4シーズン目(2018 S1・2018 S2・2019 S1・2019 S2)になる。 日本・韓国・東南アジア(SEA)の12チームがアジアNo.1の座を目指して参戦中だ。
CRL Asia(全12チーム)
日本(4チーム):DetonatioN Gaming/FAV gaming/GameWith/PONOS
韓国(4チーム):DragonX/OGN ENTUS/OP.GG SPORTS/SANDBOX Gaming
東南アジア(SEA)(4チーム):Bren Esports/Chaos Theory/KIX/Talon
たまに「SEAって海のことですか??」という質問を見るが、”South East Asia”(東南アジア)の短縮形である。まあ、CRL以外では日本であまり見かけない略語だしね。みなさんももし聞かれたら親切に教えてあげよう。
(2) Season1 のおさらい
2019年4月~7月に行われた「CRL Asia 2019 S1」を軽くおさらいしておこう。「グループ別のレギュラーシーズン(RS)+プレイオフ(PO)」というリーグ形式でシーズンが行われた結果、ファイナルのマッチアップはグループA代表のGameWith対グループB代表のPONOSとなった。死闘と呼ぶにふさわしいBO5の末、PONOSがチーム2度目となるアジア王者の座についた。
地区別の戦績を見ると、東南アジアは4チームすべてがプレイオフ出場権を手にした。これは3地区で最優秀な結果だった。TLNとKIXはPOの1回戦で敗れたが、CTとBEは3位決定戦へ揃って進出。激闘の末CTがアジア3位の座についた。
▼順位表(2019 S1 RS)
▼プレイオフトーナメント(2019 S1 PS)
(3) 東南アジアチーム選手:全18人、新人:2、移籍:2、復帰:3。新監督:3
今季、2019 S2の開幕ロスター入りした東南アジアチームの選手は全18人。そのうち、新人プロ選手は2人、移籍選手は2人、元プロ選手の復帰が3人。また、新監督が3人着任した。
振り返ることCRL Asiaの発足シーズン(2018 S1)、当時の東南アジア勢は日本・韓国に駆逐される存在だった(2018 S1のアジア全体順位10位・11位・12位と下位を独占)。しかし、それ以降オフごとに積極的な補強と選手の入れ替えを続けた結果、いまや日本・韓国をしのぐアジア最強地区にまで登りつめた。上表を見れば一目瞭然だが、このオフも東南アジアは積極的だった。彼らのこの姿勢に、学ぶべき点は多い。
(4) 注目の新規加入選手
東南アジアチームに加わった新人プロ選手2人、移籍選手2人の中で最注目株は、KIXへ新たに加わったiAmJPだ。彼はスペインのプレイヤーで、プレイヤーネームは「私は日本人(JP)です」という意味ではなく「俺はJoan Pey Rodríguez(※本名)だ」という自己顕示と思われる。昨年CRL EU(当時)のDignitasに所属した経験を持ち、最多トロフィーも8000を超えるワールドクラスの選手だ。そして背も非常に高い。
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1. Bren Esports
Bren Esports(BE) CRL Asia SEA-Div, PH, 2019 S2
Jaii/Manong Jhipee/Trainer Ken
Dan(Coach)
IN: Pupu(元BE, Chief Glen)
OUT: No Aim Cy/Tobi Spirithawk
Bren Esports(BE)の昨季(2019 S1)は、グループA2位でプレイオフに進出し、3位決定戦まで進んだもののChaos Theoryに敗れ4位だった。”2季連続でアジアのベスト4以内”というのは、 BEを含めCRL Asiaで延べ4チームしか達成出来ていない難しいこと。しかしBEにとっては、”2季連続で世界挑戦権を手にする直前で負けた”という悔しい記憶の方が強いにちがいない。
S2の開幕ロスターでは、2人が去り、1人が復帰。No Aim Cyはプロ引退、Tobi Spirithawkは退団し帰国。今季加わるPupuは昨年”Chief Glen”の名でチームに所属し、一時は選手兼監督まで務めていたプレイヤー。これで、BEは”オール・フィリピン”のチームへと回帰することになる。
BEの2019年シーズン2予想布陣は、「1v1: Jaii・Manong Jhipee。2v2: Manong Jhipee-Trainer Ken、Trainer Ken-Pupu」。昨季の起用を踏まえての予想であるが、シーズンごとに起用方法をガラッと変えてきたのがBEだ。開幕数試合を見てみないことには、本当の今季の方針は見えてこないことだろう。今季限りでの引退を表明しているJaiiを中心に、BE悲願の”世界大会への初出場”を狙う新シーズンの幕が開く。
▼チーム成績
▼2019 S1 RS+PS 試合結果
▼2019 S1 RS+PS 個人成績
▼SNS・Youtube
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2. Chaos Theory
Chaos Theory(CT) CRL Asia SEA-Div, SG, 2019 S2
JayTV/BenZer/Dexterz
IN: Carrollus(元CT, FA)/ROSESA(Team Manager)(=Fadhel(Coach)?)
OUT: Ohhyeah
Chaos Theory(CT)は、どん底(12チーム中12位/2018 S1)から順調にステップアップしてきているチーム。昨季(2019 S1)はグループB1位(アジアで最多勝利)でプレイオフ進出を決め、PNSに敗れ優勝は逃したものの、BEに勝ち3位となった。S1後にはチーム初となる国際大会「WCG」にもアジア代表の一角として出場を果たしている。
S2の開幕ロスターは、1人去り、1人復帰。キャラクター性が日本で愛されたOhhyeahは退団し帰国。今季加入のCarrollusは、昨年CTに所属歴があり、2v2中心に活躍した実績の持ち主。これで、CTは”オール・インドネシア”チームへと回帰することになる。
CTの2019年シーズン2予想布陣は、「1v1: BenZer。2v2: JayTV-Dexterz、JayTV-Carrollus」。S1のすべての1v1に先発したBenZer、そしてS1のすべての2v2に先発したJayTV。この2人がオーダーを外れることは、今季も想像するのが難しい。誰が来るかは分かっているのに手ごわい、というS1の時の強さを今季も発揮できるだろうか。
▼チーム成績
▼2019 S1 RS+PS 試合結果
▼2019 S1 RS+PS 個人成績
▼SNS・Youtube
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3. KIX
KIX Team(KIX) CRL Asia SEA-Div, MO, 2019 S2
Maluntin/Legend/Onion
IN: iAmJP(元DIG,FA)/xPedro15(前NRG)/Sir Diego(Coach)
OUT: Lampo/Dios Stitch/Meattt24/Tali(Coach)
昨季(2019 S1)開幕前のKIX Team(KIX)は、アジアNo.1の注目チームだった。それは多国籍すぎる国際色とド派手な補強(Legend (元NOVA)・Meattt24 (元OP)・Tali (Coach, 元NOVA)ら実力あるプロ経験者を一気に獲得)ゆえだ。攻めの補強が実って、昨季はチーム初のプレイオフ進出を果たした。
S2に向けて、今オフもKIXは補強で攻めた。3選手が去り、新たに2選手を獲得。iAmJPはスペインのプレイヤー。「Overview」でも彼に触れたが、プレイヤーネームは「私は日本人(JP)です」という意味ではなく「俺はJoan Pey Rodríguez(※本名)だ」という自己顕示と思われる。昨年CRL EU(当時)のDignitasに所属した経験を持ち、最多トロフィーも8000を超える。xPedro15はベネズエラのプレイヤー。昨季(2019 S1)にCRL WestのNRGに所属したが、VISAの関係で公式戦では一度もプレイできなかった。実力十分、気合も十分だ。(この流れは昨季のTobi (CLG>BE)と酷似している)
KIXの2019年シーズン2予想布陣は、「1v1: Legend・iAmJP・xPedro15。2v2: Maluntin-?、Legend-Onion、iAmJP-xPedro15。KOH: Onion・Maluntin」。1v1で予想が難しくなるほど層が厚くなった一方で、課題は2v2だ。ここ2シーズンのKIXの強みは「Maluntin-Dios Stitch」ペアの2v2にあった。しかし、その黄金コンビが解散した今季、チームは一体どのペアを採用するのだろうか。Maluntin+αなのか、ベトナム組なのか、スペイン語圏組なのか。早速だが、Sir Diego新監督のお手並み拝見と行こう。
▼チーム成績
▼2019 S1 RS+PS 試合結果
▼2019 S1 RS+PS 個人成績
▼SNS・Youtube
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4. Talon
Talon Esports(TLN) CRL Asia SEA-Div, TW, 2019 S2
yugiart/The Rock
IN: OPPA Dylan(元KIX)/Tattoos(New)/Tocilovac(New)/Coach Oak(Coach)
OUT: SB/Xiake/Master Hong
Talon Esports(TLN)は、CRL Asiaで唯一の2019年新規参入チーム。参入初シーズンは、アジアのプロ経験者を中心に手堅いロスターを形成して、プレイオフまで駒を進めた。
S2開幕ロスターでは、3人が去り、3人を獲得。うち2人は新人だ。OPPA Dylanは、昨年KIXに在籍しキャプテンまで務めたCRL経験者(The RockとはKIXでの同僚でもある)。彼は今オフにCRL Chinaでも選考会に勝ち残りドラフト指名も受けていたが、悩んだ末アジアで戦うことを選んだ。Tattoosは台湾の新人プレイヤー、Tocilovacはセルビアの新人プレイヤーだ。TocilovacとCoach Oak新監督は、前所属Qlash Academy繋がりと思われる。
TLNの2019年シーズン2予想布陣は、「1v1: yugiart・Tocilovac。2v2: The Rock-OPPA Dylan、The Rock-Tattoos」。昨季の経験を重視すれば、1v1のyugiartと2v2のThe Rockがチームの柱となるはずだが、監督も変わったためチーム方針がまるっきり変わることも十分考えられる。前情報の少ない2人の新人プロ選手次第で、羊にも狼にもなりうるのが今季のTLNだろう。
▼チーム成績
▼2019 S1 RS+PS 試合結果
▼2019 S1 RS+PS 個人成績
▼SNS・Youtube
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League Information
クラロワリーグ アジア Clash Royale League Asia, CRL Asia
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