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クラロワリーグ世界一決定戦 2023 | 現地観戦レポート DAY 3。優勝は日本のむぎ。2度目の頂点はクラロワ史上初!

おつかれさまです、kabutomです。

2023年11月24日~26日の3日間、フィンランドはヘルシンキの地で『クラロワリーグ世界一決定戦2023』が開催されました。幸運にもご招待いただいて生まれて初めて世界大会を現地観戦した感想や、YouTubeアーカイブ視聴なども交えつつ、試合結果をレポートにまとめたのが今回のnoteです。

今回は、最終日DAY 3編!


▽DAY 1レポート

▽DAY 2レポート



CRL世界一決定戦2023とは?

クラロワリーグ世界一決定戦 2023』とは、『クラッシュ・ロワイヤル』(クラロワ)の公式eスポーツリーグ『クラロワリーグ』で年に一度だけ開催される公式世界大会のことです。

2018年から2020年はプロチーム同士のクローズドなリーグ戦として、2021年からはオープン参加の個人戦として、その年の世界チャンピオンを決定してきました。


ルール

CRL世界一決定戦2023の基本的なルールはこうなっています。

  • ダブルエリミネーション方式トーナメント(敗者復活)

  • 決勝で敗者ブラケットサイドが勝利した場合、リセットマッチを実施

  • デュエル方式BO3(2本先取)※デッキ変更時間2分


賞金

CRL世界一決定戦2023の賞金総額$900,000(約1.3億円)、優勝賞金は$250,000(約3600万円)です。


出場選手

CRL世界一決定戦2023の出場選手は、今年の厳しい予選を勝ち抜いたこの16人です。DAY 1、DAY 2の激闘を経て、のこるは6人の選手のみ!

■ CRLマンスリー大会の勝者7名(ゴールドチケット)

  1. Mohamed Light(3月優勝・エジプト)

  2. PANDORA(4月準優勝・日本)

  3. Pedro(5月準優勝・ブラジル)

  4. むぎ(6月準優勝・日本)

  5. Ardentoas(7月優勝・メキシコ)

  6. Samuel Bassotto(8月優勝・ブラジル)

  7. Vitor75(9月準優勝・ポルトガル)

■ CRLポイントランキングの上位7名

  1. Faust(ドイツ)

  2. Morten(ドイツ)

  3. Sosaa(ドイツ)

  4. adriel(ドミニカ共和国)

  5. RUBEN(スペイン)

  6. Wallace(ブラジル)

  7. airsurfer(アメリカ合衆国)

■ 中国独自予選(CRCC)の勝者2名

  1. Higher(中国)

  2. Not afRaid(中国)


最終日DAY 3(2023年11月26日)

大会期間中、Supercellに招待された選手やキャスター、公式クリエイターは同じホテル(Radisson Blu Seaside Hotel)に宿泊していました。Supercell本社から徒歩5分ほどの立地で、試合会場まではバスで約20分ほど。シャトルバスが30分おきに手配されていて、自由に行き来ができる仕組みでした。

前日のDAY 2が終わって会場からホテルに向かう帰路、たまたま日本の選手やキャスター陣と一緒の便になり、ホテルに着いてからも特設ラウンジで一緒に夕食の時間を過ごすことになりました。日本の2選手が2人とも勝者ブラケットを勝ち上がっているという最高の結果にくわえ、最終試合で絶対的王者が敗退するという波乱の余韻も冷めぬ中、みんなのテンションもやはりいつもより高めに見えました。

「これさ、決勝で日本人対決マジであるよな?」
「あるある!」
「むぎ、どっちが勝つんだ?」
「俺が勝ちます」
「「おおー!」」
「PANDORAはどうなん?」
「いや、俺が勝ちます」
「「「おおー!」」」

軽口でもあり本気でもあり。ライバルであり友人であり。現役選手たちや元プロ選手たちの友情ってのはこういう世界なのかーと、彼らよりも彼らの親に近い世代の筆者はただただ眩しくそれを眺めていました。思っていたことは1つ、こんな特等席に僕がいて本当にいいんですか!?

いつも以上に寝付きの悪い夜が明ければ、ヘルシンキは銀世界でした。最高気温-6度、最低気温-11度は前日とさほど変わらないものの、雪が舞い降るだけで、体感気温がぐんと下がります。会場へ向かうシャトルバスから見る街並みも、昨日までとはまるで別の街のようでした。

古来よりゲームでは、ボス戦は特別なステージで特別なBGMがかかると決まっております。ヘルシンキの雷神様も気が利いているじゃないですか。

DAY 3に残っているのは、2人のルーキー。
2人のベテラン。
2人の元世界チャンピオン。

さあ、たのしい最終決戦のはじまりです!


Match 23. Mugi vs airsurfer

3日目第1試合は、ウィナーズの準決勝。Mohamed Light、Higherに連勝したairsurfer(アメリカ)と、adriel、Ardentoasに連勝したむぎ(日本)の対戦です。”A”で始まる2選手に勝ってきたということは、3人目にも?

第1ゲームは、クエイクホグのミラーマッチ(2人のデッキはカードが1枚ちがうだけ)。互角のシーソーゲームで試合が進みますが、むぎが終盤じりじりと差をつけます。タイブレークでむぎの勝ち。これは大きい!

第2ゲームは、モンクバルーン対ボウラーエレジャイ。対空カード2枚に墓石にトルネまで持っている相手にバルーンを通すことが果たして可能なのか? 誰もが「無理」と思ったその難題に「こうやるんだよ」とむぎ

2-0のストレートで、むぎがウィナーズ決勝へ進出!

日本選手が勝つと日本語の放送ブースへ応援団が押し掛けるのが今大会の”勝利の儀式”でした。会場と配信を巻き込んだこういう盛り上げが案外と馬鹿にならないパワーを持っているんだということを筆者は現場で実感しました。そう言えば、3日目の”ゴブリンギャング”には見慣れぬ一般人も混じっていたそうですが、あれは誰なんでしょう?(すっとぼけ)

Match 23 - Upper Semi
0 0 | 0 | airsurfer
1 1 | 2 | Mugi

----3日間で1つの試合も負けていません、むぎ。第1試合はクエイクホグのミラーマッチでしたが、このような試合はどうプレイすれば勝てるのでしょうか?

むぎ:先ほどのホグ対決は、後ろからホグを出すことでサイクルをうまく回して2周目を刺す感じを意識していました。

----第2試合のとき、あなたはバルーンで、相手のairsurferは色々な対空カードを持っていました。トルネードやアーチャーや建物や。どうやってバルーンをタワーに届けることができたのですか?

むぎ:正直自分にも少しミスはあって、相手のちょっとしたミスに救われた感じだったと思います。

----さて、ミスがあっても2023年のワールドファイナルは未だ6勝0敗だ。もう1度、ムギに拍手を聞かせてあげよう。


Match 24. Pedro vs PANDORA

3日目第2試合も、ウィナーズの準決勝。RUBEN、Samuel Bassottoに連勝したPedro(ブラジル)と、Wallace、Vitor75に連勝したPANDORA(日本)の対戦です。”ポルトガル語圏”の選手への3連勝なるか?

第1ゲームは、ゴブジャイボウラー対クエイクホグに。PANDORAがダメージリードを取った状態で試合が進みますが、終盤、エリクサー3倍タイムの橋前から形を組んでの急襲に対処しきれません。ボウラーの投石にアイスピが巻き込まれてしまったのが痛恨でした。逆転でこのゲームはPedro

第2ゲームは、迫撃ディガー対親衛隊ラムライダー。両者が得意デッキだけに、試合内容もハイレベル! この日のベスト3に入る大接戦をたった31HP差のタイブレークで制したのはPedro。これがどれだけギリギリの試合だったのか、試合決着時の2人の表情が全てを語っていますよね。

こちらも2-0のストレートでPedroがウィナーズ決勝へ進出!

Match 24 - Upper Semi
0 0 | 0 | PANDORA
1 1 | 2 | Pedro

----観衆の祝福が聞こえますか、Pedro。ルーキーから最低でも世界3位になったわけですが、どんな気分ですか?

Pedro:感情を抑えることができません。こうして最低でも3位でいられるなんて......。言葉になりません。

----次はむぎですね。元世界チャンピオンについてどう感じていますか?

Pedro:一昨日闘ったRUBENも世界チャンピオンでした。だから、むぎにも勝てると信じています。

----彼は一度やり遂げている。彼はもう一度やれるだろう。Pedroにもう1度拍手を。


Match 25. adriel vs airsurfer

ここからはルーザーズが3試合続きます。3日目第3試合は、第1試合で敗れたairsurer(アメリカ)とadriel(ドミニカ)の対戦。

解説けんつめし「このマッチアップも面白い」
実況ラッシュ「Mohamed Lightを倒した者同士です!」
解説けんつめし「本当にそう!」

写真はスタッフが両選手の端末や対戦台を調整しているところ。昨日の第3試合でVitor75に起きたトラブルを受けての対策なのか、3日目はこういうシーンが度々みられました。進行のテンポはその分悪くなりますが、こればかりは致し方ありません。

第1ゲームは、クエイクホグ対ボウラーエレジャイ。防衛が完ぺきなadrielがタイブレークで競り勝ちます。

第2ゲームは、モンクバルーン対迫撃ディガー。最初の攻防でモンクのスキルにウッドをぶつけてキング起動を成功させてしまう、airsurferの落ち着きぶりがすごい。これに勝って、1-1のタイ。

第3ゲームは、ゴブジャイボウラー対モンクロイジャイ。第1第2ゲームはアナリストにデッキを任せ、第3ゲームは自分でデッキを組むのがairsurferの闘い方。今回は小型呪文に矢の雨を採用しますが、これがadrielのガゴと進化コウモリに刺さりました。最後はファイボでタワーを落として、勝者airsurfer

Match 25 - Lower Round 4
0 1 1 | 2 | airsurfer
1 0 0 | 1 | adriel

----これは絶対にスリラーでした。観客席から「プチッ」という音が聞こえました。airsurfer、去年と同じステージで試合をすることになりましたが、タイトな試合でしたね。今夜のベストデッキは?

airsurfer:このBO3の中で一番好きなのは第3戦のかな。あのデッキは自分で作ったんだ。この種のデュエルのルールでは、私は他のアナリストやコーチとは違うデッキを作るんだ。いいピックだったし、つぎの第3戦でもまた勝ちたいね。

----たった今のこの大きな勝利で、あなたはCRL世界一決定戦のトップ4に入った。対戦相手の候補が何人か控えていますね。次にどうしても会いたい相手はいますか?

airsurfer:特にいないですね。むぎなら私に勝ったから対戦したいし、PANDORAなら親友の一人として対戦したいし。でも、特にはないですね。

----それでは最後の質問です。ステージでついにそのシャツを見せたようですが、そのシャツに関連して何か叫びたいことはありますか?

airsurfer:メロンボーイズのみんな。xopxsam、Assassin、Pandora、YUYA、Wings、その他大勢にエールを送ります。

----勝者、トップ4、エアサーファー!

arisurferと同期のCRL NAの元プロ。右から、xopxsam、Wings、Hazard、Razzer


Match 26. RUBEN vs PANDORA

3日目第4試合は、第2試合で敗れたPANDORA(日本)とRUBEN(スペイン)の対戦。ともに同じ選手、Pedroにルーザーズに落とされた2人です。

3日目ともなると、選手たちの立ち姿は1日目とまるで違います。緊張やぎこちなさが消え、試合に100%集中できていますし、目には闘志がみなぎっています。(それを写真に収められない筆者の撮影技術には課題が残りました)

第1ゲームをメガナイトラムのRUBENが取り、第2ゲームをレイジロイジャイのPANDORAが取って、勝負は第3ゲームに持ち込まれます。

大事な第3ゲームは、ランバーロイジャイ対ディガーWB。延長残り30秒の最終盤になってもダメージリードがこちらとあちらで忙しく入れ替わるギリギリの試合は、わずか69HP差のタイブレーク決着になりました。この大接戦を制したのは、PANDORA! この日の三指に入るビッグマッチでした!

残るは4人だけ。世界のベスト4以上に、日本選手が2人です。

Match 26 - Lower Round 4
0 1 1 | 2 | PANDORA
1 0 0 | 1 | RUBEN

----勝利おめでとうございます、PANDORA。本当にギリギリの試合でした。 第2試合で限界突破ロイヤルジャイアントとレイジを使いましたが、どうして選んだのか教えてください。

PANDORA:えっと、レイジが気持ちいいので使いました。強いので。(観客席からRADさんの笑い声が響く)

----次の試合はairsurferとの対戦です。長いあいだとても仲がいいと聞いています。airsurferの試合の後、PANDORAさんの試合の前というタイミングに、彼が何かスマホでメッセージを見せたそうですね。どんなメッセージだったのですか?

PANDORA:「自信を持って闘えば、RUBEN選手には勝てる」と応援してくれました。

----そして、彼は確かにここで素晴らしい勝利を収めた。もう一度、PANDORAに拍手を!


Match 27. PANDORA vs airsurfer

3日目第5試合は、ルーザーズの準決勝。2人ともに本日の3試合目となるPANDORA(日本)とairsurfer(アメリカ)の対戦です。1つ前の試合の勝利インタビューで話題が出たように、国を越えて昔から付き合いのある親友同士がここで直接対決することになりました。

試合開始前、手を挙げてレフリーを呼ぶPANDORA。のちに聞いたところによると、端末を固定する支柱のぐらつきが気になったので調整してもらったとのことでした。観ている側としてはトラブルによる試合への悪影響を心配してしまう場面ですが、両選手とも実に落ち着いたもので、集中力は全くそがれていないように見えました。

第1ゲームはクエイクホグのPANDORA、第2ゲームはボウラーゴブジャイのairsurferが取って、またしても勝負はタイに。

第3ゲームの両者のデッキは、メガナイトゴブジャイとマイティホグ。注目のairsurferの第3デッキは、クエイクホグの呪文をファイボ・雪玉に変えた型でした。試合はairsurferペースで進行していきますが、最終盤、エリクサー3倍タイムに突入する刹那に、ずっと手を焼いていたマイティを進化アーチャーで素早く溶かすや川付近にメガナイトを追加したPANDORAの猛攻が奏功してタワーが陥落。逆転でPANDORAの勝利となりました。

残るは3人。そのうち2人が日本選手!

Match 27 - Lower Semi
0 1 0 | 1 | airsurfer
1 0 1 | 2 | PANDORA

----おめでとうございます、PANDORA。これで世界のトップ3になりましたが、そこに進むために親友のairsurferを倒しましたね。嬉しさや悲しさを感じていることと思いますが、どんな感じでしょうか?

PANDORA:素直にうれしく思います。airsurferの分も僕が優勝しようと思います。

----この大会の前に、PANDORAさんは自分について「私は一番見くびられている選手だと思う」と語っていましたが、いまトップ3になってみて何と言いたいですか?

PANDORA:僕が最強です。

----みなさんお聞きになりましたか?PANDORAが行くぞ!


Match 28. Pedro vs Mugi

3日目第6試合(ウィナーズの決勝)は、第1試合の勝者むぎと第2試合の勝者Pedroの対戦。この試合は、勝てばグランドファイナルにアドバンテージを持った状態で進むことができる、きわめて重要な一戦です。ここまでむぎは、なんと1ゲームも落とさずに勝ち上がってきました。

会場になぜか「スパーキー」との叫び声が響く中はじまった第1ゲームは、迫撃ディガーとメガナイトWBの対戦。得意の迫撃砲で終始リードしたPedroが、終盤の追い上げを振り切って223HP差でタイブレーク勝ち。むぎに今大会初めての黒星が付きました。

またも会場に「スパーキー」との叫び声が響く中はじまった第2ゲームは、エレジャイボウラーと遅延スケラの対戦。最初のスケラでむぎが先制しますが、形を作ったPedroが逆転し、試合は僅差で推移します。試合終了20秒前の時点で両者のダメージ差は100以内。左上に右下にと目が忙しい数秒間を経て、18HP差でタイブレーク勝利を手にしたのはPedro

勝ったPedroはアドバンテージを持った状態でグランドファイナルに進出決定。負けたむぎは、ルーザーズ決勝でPANDORAとの対戦になります。

Match 28 - Upper Finals
0 0 | 0 | Mugi
1 1 | 2 | Pedro

----なんて素晴らしい試合なんだ、Pedro。ワールドファイナルの舞台は初めてですよね。どうしてこんなにうまくやれるんですか?

Pedro:元世界チャンピオンのRUBENに勝ってから、インスピレーションが湧いてきたんです。それからはすべての試合で自信を持てるようになりました。

----2試合目、あなたはスケルトンラッシュ・デッキに対してレーンを変えることにしました。なぜそうしようと思ったのですか?

Pedro:そうすることで、相手へのカウンター攻撃にもっと価値を与えることができたし、アーチャーをもっと活かすことができたんだ。

----ワオ、美しい洞察力ですね。もう一度、”ルーキー・オブ・ザ・イヤー”のPedroへ拍手をお願いします!

試合間のインターバルにインタビューを受けるMorten。「最後の質問です。2024年、ここに戻ってきますか?」に「もちろん」と力強く返答。会場がどっと沸いた。


Match 29. PANDORA vs Mugi

3日目第7試合(ルーザーズの決勝)は、日本人対決、PANDORAむぎになりました。こんな大舞台で”日本一決定戦2023”が見れるだなんて!

入場シーンの盛り上がりは、ぜひ大音量でチェックしてみてください。

第1ゲームは、ボウラーエレジャイとロイジャイの対戦。最初の攻防でPANDORAの攻めを許容し、右下のタワーを攻めると決めたむぎの判断が冴えていました。一気にファイボ圏内まで削って勝負あり。

第2ゲームは、親衛隊ラムとディガーWBの対戦。ボムタワー採用が当たった上に完璧な防衛で相手をタワーに近づくことすらさせないむぎと、防衛網を敷いているの二度三度とWBのすり抜けを許しててしまうPANDORA、2人のダメージ差がじわじわ開いていきます。流れを渡さず、勝者はむぎ

負けたPANDORAはこれで世界3位が確定。勝ったむぎは、ルーザーズからグランドファイナルに進み、Pedroに再挑戦することになりました。

Match 29 - Lower Finals
1 1 | 2 | Mugi
0 0 | 0 | PANDORA

----インタビューを始める前に、僕がファンボーイだと彼に伝えてもらっていいですか?僕のことを知ってますか?

むぎ:(笑顔でうなづく)

----選手の皆さんは世界大会の準備のために一生懸命にクラロワを練習していますが、むぎさんの準備はちょっと違っていたとお聞きしました。ブロスタ世界一決定戦(11月24日~26日、スウェーデン開催)を見るのは楽しかったですか?

むぎ:ブロスタがとても楽しかったので、それがこれにうまく響いていると思います。(つまり)ブロスタを見たので、クラロワが勝てたと思います。

----次の試合に勝てたら250,000ドルの賞金です。勝ったら最初に何を買いますか?

むぎ:特に予定はなくて、貯金です。で、賞金より自分は名誉が欲しいので、2回目の世界一を狙います。

----オーケー。これで最後の質問はなくなった笑。というのも、すべては2度目の世界チャンピオンの栄誉について聞きたかったからだ。えーっと、勝利おめでとう、そしてむぎに拍手を!


Match 30. Mugi vs Pedro

3日目第8試合は今大会のグランドファイナル。第6試合と同じ、むぎPedroの対戦となりました。Pedroが勝てばその時点で彼が優勝、むぎが勝てば勝負を再戦(リセットマッチ)に持ち越すことができます。

写真からお分かりいただけたでしょうか? そうです、優勝トロフィーです。この大一番が始まる前に舞台上へ設置されました。

1日目以来となるフル仕様の入場演出に乗って、まずPedroが、つぎにむぎが登壇。さあ、決勝戦のはじまりです。試合を終えたばかりのPANDORAも日本応援団の最前列に加わって、声援を送ります。

第1ゲームは、モンクホグとディガポイの対戦に。ボムタワーがある上に、モンクの反射スキルでキング起動にも成功してPedroの守りは鉄壁。勝ったPedroは、これで世界チャンピオンに王手です。

第2ゲームは、ゴブジャイメガナイトボウラーとスケキンロイジャイの対戦。カードを数枚切ったあとに見合う、慎重な立ち上がりになります。試合が動き出した後、大型3枚でカタチを作るむぎですが、なかなか通させてもらえません。しかし最後の最後、エリクサー3倍タイムに入って、カウンターで両サイド攻めの形をつくれたむぎがこの機を逃さず逆転に成功! タイブレークで勝利しました。

今振り返ってみると、この勝負が分水嶺でした。

第3ゲームは、親衛隊WBとメガナイトホグの対戦。唇をかむ場面が増えたPedroは前の試合をやや引きずっているか? むぎはときどき首をかしげながらもプレイの方はいたって冷静そのもの。流れを渡さず、勝者むぎ

Match 30 - Grand Finals
1 0 0 | 1 | Pedro
0 1 1 | 2 | Mugi

ルーザーズのむぎが勝って勝負は、リセットマッチに持ち込まれました。


Match 31. Mugi vs Pedro

3日目第9試合は、正真正銘、今大会のラストマッチ。対するはグランドファイナルと同じむぎPedro。勝った方が2023年の世界チャンピオンです!

アドバンテージがなくなって、今度こそ対等な条件での最終決戦です。しかし、こうなると追いついた方に追い風が吹くのが世の常。

第1ゲームは、メガナイトゴブジャイと迫撃ディガーの対戦。ゴブジャイレイジでゴリゴリ防衛を突破したむぎが先勝。Pedroの十八番の迫撃砲デッキを破っての逆王手です。

第2ゲームは、親衛隊ラムとボウラーエレジャイの対戦。2倍タイムまで見合う慎重な立ち上がりの試合は、互いに防衛が堅く決定打を入れられないまま進みます。勝負はタイブレークに持ち込まれますが、小刻みなジャブを相手よりも数多く積み重ねたむぎが優りました。意図的なのか偶然なのか、最後のゲームでむぎが選んだのは、今大会でPANDORAが愛用し結果を出し続けたデッキでもありました。

優勝は、世界チャンピオンは、日本のむぎ

Match 31 - Bracket Reset
0 0 | 0 | Pedro
1 1 | 2 | Mugi

----2年前に世界チャンピオンになった時に私もこのインタビューをしましたけども、いま世界で初めて2回目の世界チャンピオンになりました。今どのような気持ちでしょうか?

むぎ:まずすごいうれしいんですけど、何か現実を今は受け入れられてないです。

----今まで完璧な大会でしたけれど、今日初めてPedroに敗れ、Pedroにだけゲームを奪われました。どうやって立ち直って、逆転できたのでしょうか?

むぎ:もう集中するしかないと思ったんで。切り替え方とかは特にないんですけど、まあ次の試合も上手くいったし、すごくうまく切り替えれたとは思います。

----決勝戦で最初のゲームに負けましたが、「これは勝てない」と自信を無くした瞬間はありましたか?

むぎ:PANDORA選手に勝った後から、もうすごい負ける気はしてなかったんで、1ゲーム目を落としても「自分なら頑張ればいける」という気持ちで頑張りました。

----今勝った賞金をさっき「貯金する」と言っていましたが、何か1つでも楽しいものを買うつもりはありませんか?

むぎ:そちらにいる日本の応援団と一緒に焼き肉に行きます。(日本の応援団の方から歓声が上がる)

----おめでとう、むぎ。さいごの質問です。2度世界チャンピオンになったあなたに来年2024年、何を期待できますか?

むぎ:もちろん優勝します、来年も。

----もう一度我らのチャンピオンに盛大な拍手を!


最終日DAY 3のまとめ

11月24日から3日間かけておこなわれた世界大会が幕を下ろしました。クラロワリーグ世界一決定戦2023の勝者は、日本の19歳、むぎ

彼が世界チャンピオンになったのは、2021年につづいて2度目です。そして、世界の頂点に2度立ったプレイヤーというのはクラロワ史上で初めての存在です。

ここに新たな歴史が刻まれました。

今大会の最終順位と獲得賞金は、こうなりました。

  • 優勝 むぎ $250,000(約3600万円)

  • 準優勝 Pedro $125,000(約1800万円)

  • 3位 PANDORA $80,000(約1150万円)

  • 4位 airsurfer $65,000

  • 5位・6位 RUBEN、adriel $50,000

  • 7位・8位 Mohamed Light、Ardentoas $40,000

  • 9位~12位 Samuel Bassotto、Vitor75、Wallace、Higher $30,000

  • 13位~16位 Faust、Sosaa、Not afRaid、Morten $20,000

そして、ライブ配信の最後の最後にさらりと重要なメッセージ。
朗報、来年2024年もCRLの歴史は続きます!

これを聞けてこそ安心して余韻に浸れるというものです。

Thank you CRL!
Thank you Clash Royale!! ■


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クラロワリーグ/CLASH ROYALE LEAGUE, CRL2023
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