クラロワ日本一決定戦 | 2017 #tb | (3)6月大会
2017年6月、2人目の公式”日本一”プレイヤーが誕生した。
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2017年に開催された「クラッシュ・ロワイヤル」初の”競技系”公式イベント「クラロワ日本一決定戦」についてふりかえっていく連載企画の第3回では「6月大会」を特集する。
決勝大会のある試合の後、お笑い芸人やついいちろう(エレキコミック)が思わず真剣な顔で『彼は気持ちがあふれてるなあ。やっぱ大会に出るっていいですね。一段と強くなった気がします、○○さん』と語った選手がいた。彼の名は。
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Overview
「クラロワ日本一決定戦」(Clash Royale Crown Championship 2017, CRCC 2017)とは、2017年5月から11月にかけておこなわれた「クラッシュ・ロワイヤル」で日本初となる”競技系”公式イベントのことだ。
まず、誰でも参加可能な”日本一”を決める大会が5カ月連続で開催される。そして、獲得ポイント上位30名とワイルドカード枠2名の計32選手が、秋の「THE FINAL」で”真の日本一”を争う。その上、「THE FINAL」の優勝者は、冬のロンドン「世界一決定戦」へ招待される・・・という少年マンガを具現化したかのようなストーリーであった。
「6月大会」の流れはこの通り。1000人大会を使用した1次・2次・3次予選がおこなわれ、それを突破した8人のファイナリストたちがトーナメント形式の決勝を戦った。2次予選、3次予選、そして決勝トーナメントの様子は、クラロワ公式制作のYouTube番組としてライブで配信された。
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6月大会 1次予選
「クラロワ日本一決定戦」6月大会1次予選は、6月7日(水)・8日(木)の2日間におこなわれた。なんと5月大会(4,543名)の約2倍に迫る、8,288名ものプレイヤーが参加した。運営サイドもうれしい悲鳴で大わらわだったことだろう。
1次予選(予選ブロックA~P)を突破した200名のプレイヤー名と所属クランは、当時のファミ通Appの記事で確認することができる。
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6月大会 2次予選
「クラロワ日本一決定戦」6月大会2次予選は、6月11日(日)におこなわれた。月別大会の2次予選全5回のうち、6月大会の2次予選だけは公式チャンネルでライブ配信された。出演は、MC:藤井サチ、ゲーム実況:StanSmith、ゲーム解説:ドズル。これが初お目見えとなる予選のセットは”ゲーム内キャラクターたちのロッカールーム”をモチーフにしていた。
1次予選通過者200名が16名に絞り込まれる熾烈なカスタム大会の結果は以下の通り。2次予選を1位通過したのは、クラン”虹の絆”所属しん。
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6月大会 3次予選
「クラロワ日本一決定戦」6月大会3次予選は、6月18日(日)におこなわれた。公式ライブ配信の出演者は、MC:藤井サチ、ゲーム実況:StanSmith、ゲーム解説:ドズル。2次予選から間が1週間空き、選手たちの準備も万全。2次予選を通過した16名がこの日のカスタム大会でさらに8名へ絞り込まれた。
結果は以下の通り。3次予選を1位通過したのは、クラン”蒼穹ルベライト”所属『O~イズミ』。
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6月大会 決勝
「クラロワ日本一決定戦」6月大会決勝は6月25日(日)におこなわれ、クラロワ日本公式のYouTubeチャンネルでライブ配信された。出演は先月に引き続き、MC:エレキコミック(今立進・やついいちろう)、 アシスタント:藤井サチ、レポーター:あっこゴリラ、ゲーム実況:StanSmith、ゲーム解説:ドズル、の豪華メンバー。
5月のけんつめしに続き、6月も8名の決勝進出選手のうちの1人、フチがスタジオに駆けつけた。彼は当時すでに”無課金最強”として知名度が高く、ファミ通Appの動画に出演したりライターもこなしたりと幅広く活躍していた。
6月大会決勝トーナメントの結果は以下の通り。(準々決勝はBO1、準決勝・決勝はBO3)。なお、先月優勝のけんつめしはアジアカップに出るため今月は予選から不参加だった。
5月の悔しさをバネにして6月大会の頂点に立ったのは、2カ月連続で決勝大会出場のRADWIMPS(∽Blast Arise∽)。準優勝はしん(虹の絆)。スタジオのフチは準決勝で4ゲームに及ぶ壮絶なバトルの末、しんに敗れた。
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▽準々決勝 第1試合
"世界の無課KING" フチ vs "パーフェクトガードマン" 『O~イズミ』。『O~イズミ』の枯渇デッキに対して、ウッドでなくザップを採用してしまったフチは処理に苦しむ。だが終盤インフェルノタワーをうまく突破して粘り勝ちするや、跳び上がって勝利の雄たけび。さすがにカメラも追いきれない。
▽準々決勝 第2試合
"愛しのホグフリーザー" しん vs "ごちうさ大好き♡" ルーン。しんの採用した、”現環境最強”との呼び声が高い「ユーノ・攻城ババ」デッキの突進が止まらない。
▽準々決勝 第3試合
"流浪のバウンティーハンター" ローラ vs "ユーノに魅せられし者" かチュ。相手のファイアボールを枯渇させるカード回しと、心憎い左右への展開で終始ペースを握ったかチュの勝利。
▽準々決勝 第4試合
"日本初の天界プレイヤー" RADWIMPS vs "三重の巨スケマスター" ことり。フチと同様に無課金で有名な個性派プレイヤーことりの十八番「巨スケ・バレル」デッキを、RADWIMPS がきっちりと対策。解説のドズルも「戦略上の勝利ですね」。
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▽準決勝 第1試合
"愛しのホグフリーザー" しん vs "世界の無課KING" フチ。引分け再試合を含む4ゲームにわたる熱戦(※4ゲームに及んだのは「クラロワ日本一決定戦」のBO3で唯一最多)はしんの勝利に終わる。4戦連続「ユーノ攻城ババ」デッキだった。頭を抱えて悔しがるフチだが、失礼ながら実に絵になる。
▽準決勝 第2試合
"日本初の天界プレイヤー" RADWIMPS vs "ユーノに魅せられし者" かチュ。Game1”ノーダメージ勝利”、Game2”あわや3クラウン勝利”とRADWIMPS が圧倒。『気持ちがあふれてるなあ。やっぱ大会に出るっていいですね。一段と強くなった気がしますRADWIMPSさん。悔しさが倍増したことでね』とやついいちろう。
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▽決勝
"日本初の天界プレイヤー" RADWIMPS vs "愛しのホグフリーザー" しん。Game1、RADWIMPSがウッド+ミラーウッドで三銃士を防衛すれば、しんもまたヒールで回復を図るという奇策の応酬。今大会最年長25歳のしんを破って、RADWIMPSが初優勝を果たす。
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6月大会 優勝は”RADWIMPS”
「クラロワ日本一決定戦」の6月大会で優勝したのは、"日本初の天界プレイヤー" RADWIMPS(∽Blast Arise∽)だった。5月大会の準々決勝でけんつめしに敗れた悔しさを胸に、彼と同じクランにも移籍し、強豪ぞろいのクラメンたちと切磋琢磨を重ねた結果が早くも花咲いた。
彼のプレイスタイルの魅力は、スケルトンラッシュや三銃士といった複数のテンプレートデッキを使いこなす”正統派”の顔と、ヒールやミラーといった使用率の低いマイナーカードを組み込んだ自作デッキを操る”異端者”の顔という相反する二面性にある。この大舞台でびっくりデッキを繰り出せるあたり、彼の”遊び心”は筋金入りである。
”RADWIMPSは強いだけの選手じゃない。何をしてくるか読めないし、観ていて面白い選手だぞ”という認識が日本クラロワ界での常識となって広まっていくのも、この日からそう遠いことではなかった。
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6月大会 Topics
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1.6月大会優勝者予想
「クラロワ日本一決定戦」ではTwitter連動プレゼントキャンペーン企画として「優勝者予想」が毎月おこなわれていた。決勝のライブ配信で発表されたその途中経過はこの通り。先月の雪辱を期すRADWIMPSが1番人気で、同じクランのローラが2番人気だった。
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2.あっこゴリラの突撃取材(ことり&リュウぽん)
6月大会決勝の番組内でも、女性ラッパーあっこゴリラによる選手への突撃取材の様子が放送された。「私が一番『爽やかイケメンだな』って思う人に会いに行きたい」ということで選ばれた取材対象は、ことり。(なんで今回出ようと思ったのか?)の質問には、「前回の放送を観てスケールが思ったよりデカくて、これはちょっと出たいなと」と回答。
途中からことりの弟・リュウぽんも加わって、なごやかなムードでインタビューがおこなわれた。
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3.「ダークネクロ」一強環境から「ユーノ・攻城ババ」環境へ
https://www.youtube.com/embed/eJDr8fZq8g4?rel=0
5月26日に新カードとして登場してから猛威を振るっていた「ダークネクロ」だったが、6月12日のバランス調整で下方修正され一強時代は終わった。代わって台頭してきたのは「アサシンユーノ・攻城バーバリアン」を中心に据えた突撃系デッキ。6月大会決勝でも、ピピピとゴーンを何度も何度も耳にすることになった。
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4.”藤井サチの予選通過への道”
3次予選のライブ配信の中で放送されたミニ企画が「藤井サチの予選通過への道」だった。全くの初心者藤井サチが1次予選に挑戦するという企画で、好きなカードだという「ジャイアント」中心のデッキでバトルに臨んだ。挑戦結果は10戦して、勝利数:0、倒したタワー数:0、食べたスイーツ数:3。それでも笑顔なのはさすがプロだが、”3”が実にリアルな数字。
5月大会の2倍近い、8,288名という参加者の中には彼女のようにゲームをはじめたばかりというプレイヤーも少なからずいたにちがいない。「日本一決定戦」はトップ層の宴であるだけではなく、初心者や中級者まで参加できて”ワンチャン”を夢見ることができる懐の広いお祭りだったのだ。
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Next...
「クラロワ日本一決定戦」ふりかえり連載の次回は「7月大会」編。お楽しみに!
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