クラロワ日本一決定戦 | 2017 #tb | (7)ワイルドカード
THE FINAL出場32枠中最後の2枠をあらそうワイルドカード争奪戦。20勝チャレンジを勝ち抜いた約500人の猛者たちがカスタム大会で激突した。
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2017年に開催された「クラッシュ・ロワイヤル」初の”競技系”公式イベント「クラロワ日本一決定戦」についてふりかえっていく連載企画の第7回では「ワイルドカード」を特集する。
THE FINALに進むことのできる32選手中30選手は月別大会(5月から9月)で出揃っていた。残り2人の出場選手を決める、”日本一へのラストチャンス”がこの「ワイルドカード」だったのだ。
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Overview
「クラロワ日本一決定戦」(Clash Royale Crown Championship 2017, CRCC 2017)とは、2017年5月から11月にかけておこなわれた「クラッシュ・ロワイヤル」で日本初となる”競技系”公式イベントのことだ。
まず、誰でも参加可能な”日本一”を決める大会が5カ月連続で開催される。そして、獲得ポイント上位30名とワイルドカード枠2名の計32選手が、秋の「THE FINAL」で”真の日本一”を争う。その上、「THE FINAL」の優勝者は、冬のロンドン「世界一決定戦」へ招待される・・・という少年マンガを具現化したかのようなストーリーであった。
THE FINALへのラストチャンスとなる「ワイルドカード」の流れはこの通り。
8月に予選として、「日本一決定戦チャレンジ(20勝チャレンジ)」期間が6日間設けられ、それを突破したプレイヤーには「ワイルドカード争奪戦」への参加資格が与えられる。そして、10月に「ワイルドカード争奪戦」という名のカスタム大会が開かれ、ここでの勝者2名がTHE FINALへの最後の出場枠を手にすることになる。
「ワイルドカード争奪戦」の様子は、クラロワ公式制作のYouTube番組としてライブで配信された。
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一発逆転!日本一決定戦チャレンジ(20勝チャレンジ)2017.8.16-8.21
「クラロワ日本一決定戦」の秋の決勝大会に向けて2名の”ワイルドカード枠”が設けられることは5月の段階で発表されていたが、その詳細が明らかになったのは8月のことだった。
予選となる「日本一決定戦チャレンジ」はゲーム内で初となる”20勝チャレンジ”だった。常設のクラシックチャレンジやグランドチャレンジが”12勝するか・3敗するか”で終了するのに対し、このチャレンジは”20勝するか・3敗するか”で終了という過酷な達成条件となっていた。
しかしこの過酷な条件こそが、世界各国の腕自慢たちの功名心に火をつけた。また、”参加費は3回まで無料で、その後は参加費が10エメラルド”と参加しやすく、マイルストーン報酬が豪華だった点は、ワンチャン狙いの記念受験組をもその気にさせた。2017年8月16日の週は、腕に自信のある者もそうでない者も、こぞってこのチャレンジにかかりきりになる1週間となったのである。
▽20勝チャレンジ(2017.8.16-8.21)のマイルストーン報酬
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2017年8月29日に、クラロワ公式が発表したこのチャレンジの世界中の集計結果は以下の通りである。ちょっとばかし縦に長い画像だ。
▽20勝チャレンジ(2017.8.16-8.21)の結果
”上位5カ国”という統計がとくに面白い。2020年現在でも「クラロワの強い国どこだと思う?」という問いの答えとして十分通用する顔ぶれだ。
そんなクラロワ強国で知られる国々の中で、なんと日本が3位に食い込んでいたというのも大きな驚きであり、誇らしいことでもあった。
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ワイルドカード争奪戦 2017.10.5
「クラロワ日本一決定戦」9月大会決勝が10月1日に行われて間もない2017年10月5日に、「クラロワ 日本一決定戦 」の「ワイルドカード争奪戦」がおこなわれた。大会の模様はクラロワ公式YouTubeチャンネルにてライブ配信された。
出演は、MC:あっこゴリラ(藤井サチの代打。スタジオ初登場)、実況:岸大河、解説:ドズル、応援団長:きおきお。そして、ゲストとしておこめちん(ファミ通App編集者)が”番組関係者で唯一の20勝チャレンジ達成者”として登場し、スタジオから本争奪戦に参加した。
本大会は、20勝チャレンジをクリアした選手限定の1000人大会(エントリーしたのは約600人で、実際に参加したのは約500人)であり、上位2名しか先へ進めないという狭き門も相まって、”日本の上位プレイヤーたちがステイすることなく走り続ける60分間”と熾烈を極めた。これほどにわかりやすい”蟲毒”はそうそうお見掛けしない。
大会終盤には、”2.6ホグ”のJACK vs ”ジャイボウラー”のtight、という日本クラロワ界を知る者ならニヤリとしてしまう対決も実現している。(※2020年4月現在、JACKは日本チームFAV gaming所属のプロ選手として、tightはもう1つの日本チームPONOSの専属アナリストとして共に第一線で活躍中だ)
本記事最下部の「YouTube archives」には、何時何分に誰と誰の試合が中継されたかをメモしてあるし、同内容で該当動画にコメントもしてある。リストを眺めるだけで、「あの人が!」という発見もあるだろうし、実際にアーカイブで試合の模様を眺めるのも懐かしさに浸れること請け合いだ。
2017年10月5日の「ワイルドカード争奪戦」こそ、”日本クラロワ界史上、最もレベルの高かった1000人大会”の最有力候補ではないか、と個人的には思っている。
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ワイルドカード争奪戦 勝者は”Boss”と”JACK”
「クラロワ日本一決定戦」の「ワイルドカード争奪戦」で勝利したのは、1位Boss、2位JACKの2人だった。Bossは1時間のカスタム大会を終始先頭で引っ張り続け、JACKは後半怒涛の追い上げで優勝争いに加わった。
2選手は少なくとも中継で映った試合ではすべて同じデッキで戦っていた。デッキ読みを嫌って様々なデッキを織り交ぜるよりも、自分の最も得意なデッキを信じて戦い続けることを選択したのだろう。
▽Bossの使用デッキ ”呪文枯渇3銃士”
▽JACKの使用デッキ ”2.6ホグ”
3年経った2020年4月現在のゲーム環境ではそこまでポピュラーではない両デッキだが、今でも根強いファンや愛好家が存在している人気のデッキだ。
これらのデッキが永く愛されてきた第一の理由は、デッキ自体が環境を超えて普遍的に強かったからだ。けれどそれと同じくらい、強者集まるこの「日本一決定戦」での無双ぶりが日本クラロワ界に与えたインパクトが大きく、”あのデッキを僕も私も使いこなせるようになりたい!”という熱を残した証なのではないか、とも思うのだ。
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ワイルドカード Topics
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1.20勝チャレンジ(けんつめし編)
2017年8月の「日本一決定戦チャレンジ(20勝チャレンジ)」はその難易度の高さから、数多の実力派YouTuberが挑戦動画をあげたり、挑戦を生中継したりした。5月大会優勝のけんつめしもクリア報告の動画を上げている。
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2.20勝チャレンジ(みかん坊や編)
こちらはみかん坊やの「日本一決定戦チャレンジ(20勝チャレンジ)」挑戦生放送と、20勝達成デッキ解説の動画。実力があるだけでは届かず、戦い続ける耐久力と折れない心がなくては達成できない過酷なチャレンジだった。
▽デッキ解説
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3.20勝チャレンジ(ドズル編)
「日本一決定戦チャレンジ(20勝チャレンジ)」への挑戦で圧巻だったのは、日本一決定戦の解説担当ドズルによる”50時間生放送”。字面でちょっと意味が分からないと思うが、裏もひねりもないそのままのストレートな企画である。
堅実なだけな人間も、クレイジーなだけの人間も数多いるけれど、堅実さとクレイジーさがなかよく同居しているドズルのような存在は稀有だ。人間を極限状況に追い込むリアリティショーとしての価値も高いアーカイブとなっている。
▽50時間生放送 Part1
▽50時間生放送 Part2
▽50時間生放送 Part3
▽50時間生放送 Part4
▽50時間生放送 Part5
▽50時間生放送 Part6
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Next...
ふりかえり連載、次回は「THE FINAL 予選」編。お楽しみに!
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