クラロワ日本一決定戦 | 2017 #tb | (2)5月大会
2017年5月、記念すべき最初の公式”日本一”プレイヤーは?
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2017年に開催された「クラッシュ・ロワイヤル」初の”競技系”公式イベント「クラロワ日本一決定戦」についてふりかえっていく連載企画の第2回では「5月大会」を特集する。記念すべき最初の月に”日本一”になったのは、当時売り出し中だったあのプレイヤーだ。
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Overview
「クラロワ日本一決定戦」(Clash Royale Crown Championship 2017, CRCC 2017)とは、2017年5月から11月にかけておこなわれた「クラッシュ・ロワイヤル」で日本初となる”競技系”公式イベントのことだ。
まず、誰でも参加可能な”日本一”を決める大会が5カ月連続で開催される。そして、獲得ポイント上位30名とワイルドカード枠2名の計32選手が、秋の「THE FINAL」で”真の日本一”を争う。その上、「THE FINAL」の優勝者は、冬のロンドン「世界一決定戦」へ招待される・・・という少年マンガを具現化したかのようなストーリーだった。
「5月大会」の流れはこの通り。1000人大会を使用した1次・2次・3次予選がおこなわれ、それを突破した8人のファイナリストたちがトーナメント形式の決勝を戦った。決勝トーナメントの様子は、クラロワ公式制作のYouTube番組としてライブで配信された。
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5月大会 1次予選
「クラロワ日本一決定戦」5月大会1次予選は、5月16日(火)・17日(水)の2日間におこなわれた。5月10日に「クラロワ日本一決定戦」の開催が公式発表されて、エントリー受付締切が5月14日まで、という初月度ゆえの駆け足なスケジュールだったが、4,543名ものプレイヤーが参加した。
1次予選(予選ブロックA~J)を突破した200名のプレイヤー名と所属クランは、当時のファミ通Appの記事で確認することができる。
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5月大会 2次予選
「クラロワ日本一決定戦」5月大会2次予選は、5月20日(土)におこなわれた。1次予選通過者200名が16名に絞り込まれる熾烈なカスタム大会の結果は以下の通り。
2次予選を1位通過したのは、クラン”桃色の果実”所属のベルモンド。
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5月大会 3次予選
「クラロワ日本一決定戦」5月大会3次予選は、5月21日(日)におこなわれた。前日の2次予選を通過した16名がこの日のカスタム大会でさらに8名へ絞り込まれた。結果は以下の通り。
3次予選を1位通過したのは、クラン”∽Blast Arise∽”所属だったけんつめし。
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5月大会 決勝
「クラロワ日本一決定戦」5月大会決勝は5月28日(日)におこなわれ、その模様はクラロワ日本公式のYouTubeチャンネルでライブ配信された。出演は、MC:エレキコミック(今立進・やついいちろう)、 アシスタント:藤井サチ、レポーター:あっこゴリラ、ゲーム実況:StanSmith、ゲーム解説:ドズル。出演陣だけでなくスタジオのセットもご覧の豪華さである。
8名の決勝進出選手のうちの1人、3次予選1位のけんつめしもスタジオに駆けつけた。彼が顔出しを解禁して間もない頃だった。初々しい。
5月大会決勝トーナメントの結果は以下の通り。(準々決勝はBO1、準決勝・決勝はBO3)。
何とスタジオのけんつめし(∽Blast Arise∽)が1ゲームも落とすことなくストレートでの初優勝。準優勝はcrepe(ジェンコ・オリーブ商会)。
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▽準々決勝 第1試合
"ゴーレムを愛しゴーレムに愛された男" けんつめし vs "日本初の天界プレイヤー" RADWIMPS。初戦がこの2人の対決だったのは、今思うと運命的だ。この試合から約1年後の日本にクラロワのプロリーグが誕生して、2人がチームメイトになることをこのとき知っていたのは、きっと神様だけ。
▽準々決勝 第2試合
"安定・堅実・理系人間" ときめき♡ vs "大会荒らしの神" アマテラス。同じ∽Blast Arise∽所属のクラメン対決は、ポイズンをエリクサーポンプに使わせてからの三銃士展開でペースをつかんだときめき♡の勝ち。
▽準々決勝 第3試合
"日本屈指の三銃士操縦士" crepe vs "ラヴァハウンドLOVER" REON。得意の「ラヴァ・バル」デッキを繰り出したREONに対し、crepeは相性の良い「ファルチェ・トルネ・スケラ」デッキを採用と、読みを的中させる。
▽準々決勝 第4試合
"ザ・無名" ヤッシー vs "ごちうさ大好き♡" ルーン。決勝進出8選手中唯一の最多トロフィー4000台(4621)で注目されたヤッシーだったが、ルーンの「ゴレ・ダクネ」デッキの圧力に逆転負けを喫する。
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▽準決勝 第1試合
"安定・堅実・理系人間" ときめき♡ vs "ゴーレムを愛しゴーレムに愛された男" けんつめし。Game2、ときめき♡がダークネクロをキングタワー後ろから展開するたび逆サイドへ逆サイドへとけんつめしがクロスボウを設置して、徐々に差を広げていく。クラメン対決を制したのはけんつめし。
▽準決勝 第2試合
"ごちうさ大好き♡" ルーン vs "日本屈指の三銃士操縦士" crepe。予選から話題になっていたルーン独特の「ゴレ・ペッカ」デッキを相手にして、”超重量級ゆえの隙”を上手に突いたcrepeが勝利。
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▽決勝
"日本屈指の三銃士操縦士" crepe vs "ゴーレムを愛しゴーレムに愛された男" けんつめし。Game2、crepe の初手エリポンを見るなりけんつめしが設置した初手クロスボウがタワーを削る削る。この最初の攻撃で大ダメージを与え、あとは防衛クロスでがっちり逃げ切り。5月大会優勝はけんつめし。
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5月大会 優勝は”けんつめし”
「クラロワ日本一決定戦」の5月大会で優勝したのは、"ゴーレムを愛しゴーレムに愛された男" けんつめし(∽Blast Arise∽)だった。3次予選1位で下馬評も高く、優勝者予想でも1位、しかも8名の決勝進出選手のうちで唯1人スタジオに駆けつけた・・・と普通に考えれば他のどの選手よりもプレッシャーがかかる状況にありながら、その緊張も重圧も楽しむかのように最高の結果を出した。
最大の勝因は当時あまり使われていなかった「クロスボウ」を再発見したこと。決勝戦(対crepe)のGame2での”相手のエリポン直後の橋前クロス”に象徴されるように、設置の見極めが革新的だった。”ゴーレムのけんつめし”というイメージを逆手に取って、デッキの読みあいでも優位に立っていた。
けんつめしはバーバリアン入りの自作ゴーレムデッキ”けんつめしデッキ”で一躍クラロワ界隈で有名になり、YouTubeも開始するなど既に人気者の1人ではあったが、当時はまだSNS上で若さを露呈してしまう危なっかしい一面もあった。しかし、この5月大会での”主人公力”あふれる優勝劇によって周囲の見る目を変えるとともに、ある種の”使命感”のようなものを自覚するようになっていくのだった。
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5月大会 Topics
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1.5月大会優勝者予想
「クラロワ日本一決定戦」ではTwitter連動プレゼントキャンペーン企画として「優勝者予想」が毎月おこなわれた。決勝のライブ配信で発表されたその途中経過はこの通り。3次予選1位のけんつめしが1番人気で、RADWIMPSが2番人気だった。
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2.あっこゴリラの突撃取材(ヤッシー)
5月大会決勝の番組内では、女性ラッパーあっこゴリラによる選手への突撃取材の様子も放送された。「シャイ好きなんですよ」ということで選ばれた選手は、ヤッシー。「クラロワ」内に家族クランを作るほど、家族で仲良くプレイしている様子がインタビューで語られた。この本戦直前の取材レポートによって俄然彼にスタジオの注目が集まることになった。
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3.新カード「ダークネクロ」旋風
5月大会決勝のゲーム環境を支配していたのは、決勝戦(5月28日)の直前5月24日に発表されて5月26日に先行入手が可能になったばかりの新カード「ダークネクロ」だった。彼女はクラロワの歴史でおそらく3本の指に入るであろう、強すぎる”ぶっ壊れ”な新カードだった。「クラロワ日本一決定戦」では”全カードが使用可能”というルールもあって、この”ぶっ壊れ”カードを選手たちはすぐに使うことができた。ダクネをいかに自分のデッキに組み込むか、そしていかに相手のダクネを対策するか、という環境適応への早さが問われる性格の大会になったのだ。
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4.StanSmithって誰?
試合のゲーム実況を担当したのは、ゲームキャスターStanSmith(現:岸大河)。彼はesportsの選手・実況の経験が豊富であり、クラロワにおいても全国公式オフ会の盛り上げ役の1人として既に日本中を飛び回っていたが、”クラロワ公認実況者”としては5月大会決勝がデビュー戦となった。
クラロワの実況と言えばクラロワ界の有名YouTuberたちの動画しか見たことのなかった界隈の中には「誰?」「○○さんの方が良かった」的コメントを平気で発する者も少なからず居た。だが3年後の今、そんな事実を忘れてる人知らない人も多いのではないだろうか。つまりは、そういうことだ。
とはいえ3年後の今も試合中継のコメント欄では、「誰?」「ドズ岸の方が良かった」的な書き込みが散見される訳で、筆者的には色々ーな意味で感慨深くなってしまうのだ。
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5.前夜祭「クラロワ YouTuber 日本一決定戦」
「クラロワ日本一決定戦」の5月大会決勝を翌日に控えた5月27日(土)、きおきおチャンネルにて「クラロワ YouTuber 日本一決定戦」がライブ配信された。有名クラロワYouTuberが顔をそろえた上、みかん坊や・けんつめしといった実力派も加えた8名が集い、「クラロワ日本一決定戦」の決勝と同じ形式で和気あいあいとバトルした。実に素敵な”前夜祭”だった。
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6.クラーッシュ、ロワイヤル!! bd
クラロワの試合を開始する時の掛け声とポーズ「クラーッシュ、ロワイヤル!!」で、2サムズアップ(two thumbs up)。これが全国区で広まったのは「クラロワ日本一決定戦」からだったって、知ってた?
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Next...
「クラロワ日本一決定戦」ふりかえり連載の次回は「6月大会」編。お楽しみに!
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