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不確実性のマネジメントができると、仕事が超楽しくなるし、年収も上がるよって話。
これは Antway Advent Calendar 2023 11日目の記事です🎄
こんにちは。つくりおき.jpを運営している株式会社AntwayのCPOのWashizuです。情報商材ぽいタイトルですが、無料です!
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タイトルにある不確実性は、「曖昧さ」くらいの意味で捉えてください。
私自身、新卒の1〜2年くらいまで仕事の段取りでとても苦労してました。
ですが、あるとき「エンジニアリング組織論への招待」という本に出会って、急に視界が開けてからは、仕事運びが上手くなったと思いますし、だんだん面白い案件を任せてもらえるようになったと思います。
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余談ですが、私はMIXI社の新卒でして「エンジニアリング組織論への招待」の著者の広木大地さんもMIXI社の新卒第1期なのです。在籍は被ってないので面識は無いのですが、勝手に運命的!と思ってます笑
ちなみにタイトルにエンジニアリングと書いてますが、コードの話とかは出てこないので、非開発職の方も気軽に読むの推奨です。
なぜ不確実性が、日々の業務で大事か?
どうして当時の私が仕事運びが悪かったのかなーと振り返ると、大きくは下記の思い込みがあったなと思います。
仕事できる人は、最初から、何を、どの順番で、どのように処理すれば良いか明確である。
独力で、明確にできないのは、スキル不足であり恥ずかしい。
要は、不確実性の大小を個人スキルだと思っており、独力でどうにかしないと!と思っていたのです。
なので、よく一人で仕事を抱えて、机で悶々としていたし、中々先輩に助言を貰いに行かなかったなーと笑。ダメな若手あるあるパターンです笑
多少自分が賢いって思って一人でやろうとする系の新卒だったので、可愛げ無かったと思うんですが、当時の先輩方はかなり可愛がってくれたので、偉大だと思います。自分が先輩だったら相手したかどうか。。。
しかし、本に出会って理解したのが、不確実性はマネジメントして段々減らすことが大事であり、初めから不確実性が低い仕事をすることが必ずしも良いわけじゃないってことです。
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むしろ、会社にとって付加価値が高い案件は、不確実性が高いものだと今は考えてます。(例:新規事業 > todoに落とし込まれたルーティン作業)
もっと言うと、不確実性が高い状態で案件を渡せる人材こそ、会社で重要なポジションと裁量を任せられる相手といえます。
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本を読んだ後から、私は不確実は大きいのが当たり前で、どう効率的に削減するかって思考に切り替わりました。そこからは、知らない事、やってみないと分からない事は、必要以上に考え込まず周囲に相談するようになりました。
ここまで不確実性と言ってきましたが、「エンジニアリング組織論への招待」によれば、不確実性は3つに大別できます。
3つの不確実性
方法不確実性=スケジュール予測や見積もりに関するもの
目的不確実性=何を作るか、何を達成すれば良いかに関するもの
通信不確実性=他人とのコミュニケーションの失敗や不足により生じるもの
プロダクトマネージャーのスペシャリティは、この3つを扱う力に集約されると個人的には思います。
このうち、方法不確実性と目的不確実性を減らす手法は、かなり体系化されているので、該当する本を読むことが一番かと思います!なのでこの記事では例を少し出すに留めます。
・方法不確実性を効率する削減する手法体系
→プロジェクトマネジメント論(WBSとか)、アジャイル開発(相見積もり他など)
・目的不確実性を効率する削減する手法体系
→リーンスタートアップ(リーンキャンバスやMVPなど)
ここからは私の私見も入るのですが、通信不確実性をうまくマネジメントできないが故に、活躍の幅が狭まっている人って意外と多いのでは?と思ってます(同じくらいのスキルなのに、評価違うAさんBさんいません?。私も元々の性格的には下手な部類な気がする)
私がこの通信不確実性をうまくマネジメントするために心がけているポイントは2つです。
①上司の期待値を逐一確認し調整せよ
②意思決定が異なる構造を理解せよ
①上司の期待値を逐一確認し調整せよ
上司は良くも悪くも、部下に様々な期待をします。
そして、この期待からズレ続けると、「こいつ分かってないな。こいつに任せるのは事業リスクあるな」となり、段々と裁量が減ったり重要な案件を任されなくなってしまいます。
逆に、期待を外さず動けば、身の丈以上のチャンスをもらうことが可能です。
本来、期待値は上司と部下が共同で調整すべきですが、部下たる我々が自己防衛するには、どんな上司であれ自発的に期待値を合わせられる技術を身につける必要があると思います。
私なりに一般に上司がどんな期待を持つかを並べてみました。
目的は揃っていそうか?
期日が想定に間に合いそうか?
クオリティが十分そうか?
コストが適正そうか?
他者とうまく協調しているか?
プロセスが妥当か?
こういった内容について、可能な限りドキュメント等に可視化して期待値が揃っているか、小まめに擦り合わせることが大事です。
よくある失敗として、
・口頭で話しただけで擦り合わせた気になる。
→大枠合ってても、細かいとこでズレがあるので後からツッコミ
・正式なレビューや承認と明示せず、OKもらった気になる。
→上司としては、その時点では感想やアドバイス程度の認識
・前回、期待値調整してから時間が経っているが放置
→時間が経てば、前提条件が変わったりするので定期的な確認が大事
→特に対社長や、スタートアップでは時間軸が早いので1ヶ月前の話からガラッと方針が変わることはよくある
上司のタイプによって、どこまで細かく擦り合わせるか、頻度はどれくらいかは変わりますが、それも上司にどのくらいが良いか期待値調整がお勧めです。
めんどくさいと思われるかもですが、個人的な経験だと早期にこいつは期待値調整上手いと思われると、数ヶ月でほぼ任せてもらえるので逆に楽になることが多いと思います。(たいていの上司は、任せてラクしたいので笑)
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これも余談ですが、経験則では、プロセスの期待値ズレがもっとも仲間内で揉めます。なので、どんな流派で進めるかは案件責任者が早期に決めたほうが良いです。同じ会社にいる以上、目的とかはそこまで衝突しないと思うんですが、プロセスは宗教戦争の様相が出てくるので。
例:ウォーターフォール VS アジャイル
弊社Antwayは、王道+PDCAというカルチャーが大事にされていて、個人の流派vs個人の流派が少ないので、だいぶ仕事がしやすいです笑
②意思決定が異なる構造を理解せよ
期待値を小まめに調整していても、時には上司と意見が異なることがあると思います。その場合も、なぜ異なるかの構造を理解すれば、建設的な議論になります。建設的な議論をすることができる事自体も、信頼獲得につながります。
私が思うに意思決定の構造には3要素あると思います。
・前提知識
・選択肢の幅
・優先順位の評価軸
この3要素にズレがあるため、意思決定の結果が割れるのです。
例えば、あるチームが、山頂に重い精密機械を出来るだけ早く届けたいとします。
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この時、あなたは最短ルートのAを提案し、上司はなぜか遠回りのBルートが良いと言って意見が割れたとします。
普通に考えると、あなたの提案の方が妥当です。
ですが、実は上司はAルートには1時間後には大雨が降ることを知っており、雨で道が荒れたり、機械が壊れるリスクを考えると、雨の降らないBルートの方が良いと判断していたのです。
これが前提知識の違いによる意思決定のズレです。会社では構造上、上司の方がいろんな情報が集まることが多く、上司の中で当たり前でもあなたが知らない知識がよくあるものです。また同僚間でも、職種による専門知識の違いから意見が割れるのもこのケースです。
次は、選択肢の幅です。
これはあなたが提案したAルートに上司が納得せず、もっと他に良いルートあるんじゃない?と言われるようなパターンです。
あなたはAとBの比較をしてAを提案しましたが、上司からすると徒歩に限定せず途中までバスで行くCルート選択肢や、裏道のDルートも検討して欲しかったかもしれません。ルートをMECEに分けるなど、十分な選択肢の中からベストな提案としてAだとロジカルに説明できれば、上司の合意を得られるでしょう。
最後に優先順位の評価軸です。
あなたは、十分な選択肢の中からAとBのどちらかがベストであることをロジカルに導き出し、Aルートに雨が降り道が荒れることも把握しているので、できる限り早く山頂に届けるためにBルートを提案しました。
しかし、実は上司の優先順位の評価軸として「早さ」は二の次で「楽さ」が最重要でした。結果、出発を1日遅らせて雨が上がった翌日に、最短のAルートで向かうことになりました。
これは簡単な例なので、このレベルで意思決定のすり合わせに困る人は多くないかもしれません。しかし、実際の仕事では要素が複雑に絡み合っているので、何が理由で意見が揃わないのか分からなくなっているケースが多いように思えます。もっと言えば、経営に近い話であればあるほど、 隠れた要素が増えるので難度が上がります。
まとめ
タイトルに戻りますが、不確実性を認識し適切に扱うことができれば、上司や会社から任せてもらえる範囲が増え、仕事の裁量が増えれば、自己効力感のある状態で仕事ができて楽しくなります。
さらに、不確実性が高い状態で案件を任せられる人材は、市場価値が高く年収もグッと上がりやすくなります。
以上、不確実性のマネジメントができると、仕事が超楽しくなるし、年収も上がるよって話でした。
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