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第141回 初心者の投資

さて、やっとこの話が出来る状況になりました。
この話とは、初心者に薦める投資方法のことです。
今まで色々な人に、色々なことを教えてきましたが、どうやっても言葉に言い表せないテクニックというものがあります。
特に、短期投資になれば、その部分が大きくなり、伝えることが難しいと感じていました。
そこで、短期投資は無理だという前提で、中期投資以降の投資を志すべきだという結論に至った訳です。

そこでまず、初心者の方は、超長期投資を志してはいけません。
配当金や株主優待、好きな企業などに投資したくなるのは分かりますが、売らないことが前提です。
つまり、超長期投資とは、買ったら終わりなんです。

初心者であれば、種銭は100万円と言ったところです。
この資金で、年利5%の配当金を支払う銘柄を買ったとします。
すると、これは複利の説明でも書いたことですが、年間5万円の配当金を受け取れるのですが、それだけで終わってしまいます。
実際のところ、複利効果を享受できない上に、資金拘束されてしまいます。
そうなれば、次にするべきことが無くなってしまい、投資に対する研究が疎かになってしまいます。
結果、その人の投資技術は成長せず、いつまで経っても初心者のままということになってしまいます。

そうならない為にも、基本は長期投資から始めましょう。
つまり、長期的視野からその企業の成長力を予想するというものです。
長期的視野と言われれば難しいかもしれませんが、例えば「2030年問題」という単語は、誰もが聞いたことがあると思います。

「2030年問題」とは、日本社会の高齢化に伴って労働人口が減少し、多くの企業が労働力不足や競争激化、人件費上昇などの課題に直面するであろうことを言います。
内閣府の発表によれば、2021年10月時点で日本の総人口に対して65歳以上の人口は3,621万人に上り、高齢化率は28.9%に達しています。
また将来的には高齢者が総人口の約1/3を占めると予測され、少子化も深刻な問題となっています。

例えば、労働力が減少し、人件費が上昇すれば、どのような事象が起きるでしょうか!?
結論から言えば、高齢者が積極的に働くようになるでしょう。
なぜなら、年金制度自体が事実上破綻し始めており、年金だけで生活のやり繰りが出来なくなるからです。
老後2,000万円問題で資金不足がクローズアップされましたが、不足が2,000万円で済むのはローンを支払い終えた持ち家がある人だけです。
借家の人とか、ローンが残っている人は、それ以上に資金が必要となる訳です。

しかしながら、日本の高齢者の労働力は、非常に低いままで止まっています。
なぜなら、年功序列の社会で、自己啓発を怠ってきた人が非常に多いからです。
例えば、「pay pay」に代表されるスマホ型キャッシュレス決済があります。
若者の殆どは、何らかのキャッシュレス決済を利用していることでしょう。
ところが高齢者になると、殆ど使われず、従前のまま現金による決済が多いと言うのが事実です。

- 高齢者に負担を掛けないよう・・・ -

みたいなことを正論で言う人がいますが、本来は多少の負担をかけるべきであり、今の状況は甘やかしているだけと言い換えられます。
この考えは、大企業や役所の中でも蔓延していて、生産性の向上を大きく損なわせる原因にもなってるのが事実です。
それこそ、銀行が少ないベトナムの高齢者は、ほぼ全員がスマホ型キャッシュレス決済を使用することが出来ます。
必要であれば、高齢者であっても使えるようになる訳です。
日本の高齢者だけが出来ないのは、単に使う気が無いからです。

ちょっと話が逸れましたが結論として、人手不足になって高齢者が働きたくなる、しかし、高齢者の能力が低く、なかなか使い物にならないということが予想されます。
だからと言って、高齢者を雇用しないと、企業側は人手不足から逃れられない。
結果、能力不足でも、高齢者を雇用しなければならなくなるということです。

そこで企業側は、使えない高齢者を使いものにするためのツールを必要とすることでしょう。
ロボットやAIといったツールは、自立型をイメージしてしまいますが、サポート型であれば、開発は今以上に容易だと思われます。
ですから、そういうものを開発しようとしている企業は今後伸びると個人的には予想しています。

- そんな考え方で、本当に儲かるの!? -

そう思う人がいることでしょう。
そこで直近では、運送業の2024年問題がありました。
運転手の労働時間が法律で引き下げられた結果、ドライバー不足、トラック不足になるヤツです。
この関連銘柄として私が目を付けたのは、4414フレクトというシステム開発会社でした。
ここはただのシステム開発ではなく、「Cariot」というクラウド型のシステムを持っています。
そして「Cariot」というのは、車両の管理システムです。
つまり、輸送トラックなどの運行を効率的に管理することが出来る為、2024年問題の打開策の一矢として期待できると考えた訳です。
結果、この1年で株価は3倍以上になっています。
業績は右肩上がりですから、株価もまだ伸びる事でしょう。

このように、近未来の日本を具体的に思い描き、その中で必要とされるような技術を持つ会社を見つけて投資することが長期投資では必要なのだと思います。

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