電気機器業2社(ユニデンHD、遠藤照明)の株価の見通しは? 割安株の探し方 vol.22
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株まとめ@元証券マンと言います。
初めての方は、こちらの自己紹介記事をぜひご覧下さい。
これまでの株価分析記事の一覧はこちらです。
さて、vol.1の記事では、私独自の以下の基準でスクリーニングをかけて、22業種105社をピックアップしました。
(1)東証一部上場
(2)予想PERが8倍以下
※8倍以下の理由はこちら
(3)実績PBRが1倍以下
※1倍以下の理由はこちら
(4)配当利回りが4%以上
※配当利回りの注意点はこちら
(5)1単元が100万円以内
ただし、ピックアップされた105社は業界の偏りが大きく、それぞれの業種特有のリスクがないか自分自身で分析することが重要ということでしたね。
これまで、商社株、銀行株、建設株、不動産株、化学株、輸送用機器株、機械株、ガラス土石製品株、その他金融株、鉄鋼株ついて分析を行いました。
本記事では、電気機器業の2社について書いていきたいと思います。
①電気機器業の概要について
電気機器業セクターは、名称の通り電気機器メーカーがその名を連ねますが、その銘柄は多岐に渡ります。
ソニーや日立製作所といった一般消費者から馴染み深い企業から、キーエンスやファナックなどBtoBの大企業まで、幅広いラインナップとなっております。
ちなみに、参考までに電気機器業セクターの時価総額上位3社の指標は以下のようになっています。
※2019年11月25日終値
キーエンス:9兆1,154億円 PER 47.8倍、PBR 5.45倍
ソニー:8兆5,409億円 PER 15.45倍、PBR 2.12倍
日本電産:4兆9,118億円 PER 48.48倍、PBR 5.07倍
時価総額上位3社ともなると、日本を代表する壮々たる企業たちですね。
一部上場会社平均と比べると非常に割高と言えますね(20.19年10月末一部上場平均PER 17.1倍、PBR 1.2倍)。
ではさっそく、スクリーニングの結果、各種指標が割安だった具体的な銘柄を見ていきましょう。
②割安な電気機器株の具体的な銘柄は?
vol.1の記事でピックアップした電気機器業2社の内訳は以下のようになっております。
※時価総額は2019年11月22日終値
無し
―――――――――――時価総額500億円の壁
(6815)ユニデンホールディングス 114億円 ※無線機器、コードレス電話が主力。米国、豪州中心に海外事業比率が高い(海外売上55%)。不動産事業も
(6932)遠藤照明 104億円 ※商業施設用照明器具で国内首位級。演出照明に強み。インテリア家具も扱う。LED照明に軸足。海外売上は33%
―――――――――――時価総額100億円の壁
無し
2社とも時価総額100億円程度の中小規模ですね。
扱っている商材ゆえかと思いますが、いずれも一般消費者には馴染みの薄い企業ですね。
③電気機器業2社の業績・配当金推移は?
では次に、2社の一株利益及び配当金の直近実績及び今後の見込みを見ていきましょう。
(6815)ユニデンホールディングス:一株利益、配当共に実績値は横ばい。業績予想が非開示。
(6932)遠藤照明:一株利益は波が激しい、配当横ばい
(6815)ユニデンホールディングスは会社の決算短信において、2020年3月期の業績見通しについて、「現時点では業績に影響を与える未確定な要素が多いため、業績予想を数値で示すことが困難な状況です。連結業績予想については、合理的に予測可能となった時点で公表します。」と記載しています。
2020年3月期というとすでに半年経過しているわけですので、未だに見通しが立たないというのは驚きですね。
以前私も上場企業の財務経理を担っておりましたが、業績予想を開示できないというのは相当危険な状態と言えます。
④なぜ、電気機器業2社の投資指標は割安なのか?
次にこの2社が割安な理由を見ていきましょう。
ただ、その前に一旦本日2019年11月25日終値ベースでの、各社の各種指標を見返してみます。
(6815)ユニデンホールディングス: PER -倍 PBR 0.36倍 配当利回り 5.5%
(6932)遠藤照明: PER 6.5倍 PBR 0.5倍 配当利回り 4.25%
どちらも驚くほど割安な数値ですね。
また、電気機器業セクターの2019.10月末時点の平均はPER 21.2倍、PBR 1.5倍となっているので、セクター平均と比べてもかなり割安と言えます。
それでは、なぜこの2社が割安なのかという点ですが、(6815)ユニデンホールディングスは業績予想を開示できていないので、そもそもPERも計算できず、割安もクソもないという状態です。
(6932)遠藤照明に関しては、主力の商業施設向け照明の需要が国内で低調であることが理由として考えられそうです。
海外売上比率も33%低くはありませんが、まだまだ物足りない規模ではあります。
PER 6.5倍というのもある程度妥当な水準と言えそうです。
⑤結局、電気機器業2社の株は買わない方がいいの?
ここまで、電気機器業2社がなぜ割安なのかを見てきました。
割安な理由はいくつか考えられそうでしたね。
個人的には、(6815)ユニデンホールディングスは業績予想を開示できない時点で論外で、(6932)遠藤照明も業績が不安定なので、あまり魅力的には思えません。
他の業種の割安銘柄の分析に時間を使うのが良いでしょう。
⑥まとめ
以上、簡単に電気機器業の2社が割安な理由を見てきました。
結論としては、(6815)ユニデンホールディングスと(6932)遠藤照明の2社とも、買い検討には値しないと考えます。
他の銘柄の分析に時間を使うのが良いでしょう。
次回の記事では、vol.1の記事で抽出した割安銘柄のうち、繊維製品セクターの2社について見ていきます。
本記事の内容が良かったら、これまでの記事もぜひご覧ください。
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