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かぶきDOU其の1 アフタートーク

記念すべき第一回のお題は
「博多座」
あっという間の25分間生放送でした。皆さまお聴きいただきありがとうございました!
「演劇の街 博多に常設劇場を」劇場に込められた熱い思いについて改めてご紹介致します。


博多座開き


福岡は「芸どころ博多」と呼ばれるほど演劇が盛んで九州劇場や大博劇場などたくさんの劇場がありました。しかし昭和40年代に大博劇場が閉鎖されて以降、常設の劇場がなくなり歌舞伎も年に数回の巡回公演などに限られていたそうです。
そしてようやく1999年平成11年5月30日に博多座は産声を上げました。
コマスタジアム、明治座、御園座、東宝、松竹の演劇5社で協力体制を組み、行政である福岡市と地元経済界が協力してできた初めての劇場でした。
博多座開きでは高円宮殿下、高円宮妃殿下もご臨席されました。

第一部では、
3代目中村鴈治郎さん(のちの坂田藤十郎さん)、7代目尾上菊五郎さん、12代目市川團十郎さんによる寿式三番叟が披露されました。
これは柿落とし公演やおめでたいときに演じられるもので格式の高い儀式舞踊です。

翁          鴈治郎さん
千歳      菊五郎さん 
三番叟   團十郎さん


いつか御三方の三番叟を映像で観られたら最高です(熱望!)

第二部は山川静夫さん司会による博多座誕生までを綴った映像の上映や鏡開きなどが行われ、オープニングショーでは宝塚や博多券番の方々をはじめ総勢100名を超えるパフォーマンスが披露されました。


歌舞伎の柿落とし公演


平成11年6月3日から25日間、昼夜50回公演でした。
当たり役のオンパレード!
その一部をご紹介しますと…

勧進帳

成田屋のお家芸です。12代目團十郎さんの弁慶、菊五郎さんの冨樫、鴈治郎さんの源義経。この配役は本当に素晴らしいです!

京鹿子娘道成寺

鴈治郎さんによる、女方で最も有名な舞踊です。

弁天娘女男白波

武家の娘の変装がバレて「知らざあ言って聞かせやしょう。」のセリフで開き直るシーンが大変有名な弁天小僧を菊五郎さんが勤めました。

このラインナップを博多座の昼夜1日ですべて観られるなんて…
歌舞伎ファンとして当時の舞台を想像するだけで興奮します!


博多座シンボルマーク


博多座のロゴは福岡市出身のグラフィックデザイナーの西島伊三雄さんが手掛けました。
博多祇園山笠で使われる力綱をモチーフに人と人、心と心の固い結びつきを松の形でまとめて縁起の良い末広がりとしたものです。
西島さんは、ラーメンうまかっちゃんのデザインや福岡市営地下鉄のロゴの生みの親としても有名です。

チケットケースにもロゴが

客席ロビーのこだわり


当時の最新技術CGで3次元のチェックと動画で細かく検証して当時の花道のある劇場としては最高の見やすさを実現しました。
客席全体の奥行きが短く、舞台が大変近いのでどこからでも役者さんの所作がよく見えるようになっています。

また座席背面にある座席のナンバープレートにもこだわりが。
グレード感を出すため真鍮素材をチョイスし、 照明の反射による見づらさを防ぐため梨地(なしじ)仕上げという加工が施されています。座席に座る際はぜひチェックしてみてください。

また、客席ロビーから2階席へ続く中央階段は左右で分かれていてユニークな形をしているのですが、馬の蹄がモチーフとなっています。
公演によってはこの中央階段の踊り場で、展示やフォトスポットができたりするので1階席でご覧の方もぜひ幕間にまわっていただきたいです。
中央階段を降りると、博多祇園山笠の1/5サイズの飾り山があります。表の標題は勧進帳、見送りの表題は寿宝船となっていて迫力があります。ここで記念撮影をされる方も多いですね。

そしてお手洗いにも配慮が。
混雑緩和のため女性7に対して男性は3の割合になっています。
1階席と2階席の洗面所は鏡も広く、パウダーコーナーも併設されているので気軽にお化粧直しもできます。



 放送から一部抜粋してご紹介させていただきました。
何度も足を運んでいる博多座ですが今まで気づかなかった細部のこだわりに驚きました。
かぶきDOUがきっかけで、博多座歌舞伎観劇がより身近なものになっていただけたら幸いです。
次回放送は4/11㈫午前10時からコミュニティラジオ天神より生放送!かぶきDOUをお楽しみに♪

番組のYou Tubeアーカイブはこちらからご覧いただけます。

ミキサールームから私がトークしているためスタジオは無人となっております。 音声でお楽しみ頂けたら幸いです…
※権利の関係でBGM音楽は削除されています

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