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「不動産投資」ではなく「不動産経営」?
みなさんは、不動産投資をされたことはありますか?
年齢のせいか、不動産投資の話をもらうケースも増えてきました。
その経験から不動産投資は、株式投資とはまた違ったハードルがあることに気づくことができました。結論としては私は「不動産投資あまり向いてないな」と思った訳ですが、その感想に至った経緯をご紹介したいと思います。
株式投資となんか違う?
株式投資では「所有と経営の分離」が結構クリアに分かれていると思っています。
なので株式投資家はほとんどの場合(創業者・大株主などのケースを除いて)、株を買っても特にやることはありません。株を買ったら、あとはその企業の経営者と社員が頑張ることを応援し、評価をして、その後の投資判断をしていくだけになります。
不動産も「不動産投資」というので、同じようなイメージでいた訳ですが、全然違うことがわかってきます。違ったと思った点を③つご紹介します。
① 労力がかかる
一方で不動産投資をしていて思うことは、すごい数の不動産屋さんと会うことになります。
その背景に不動産屋さんの仕事の仕組みが関係していることがわかってきます。不動産屋さんは「不動産を売りたいお客さま」から要望をもらうと、1週間以内にレインズという不動産情報サイトに情報を公開しなければならないらしいです(正確には少し違うかもしれません、詳しくは▽)。
私の勝手なイメージ
良い不動産:不動産屋さんが買取
そこそこの不動産:不動産屋さんの買取顧客リスト(優良顧客)に1週間以内に紹介
1・2で売れ残った不動産:レインズに登録され、一般人でも見れるようになる
こんな感じでしょうか?
なので2番の条件で不動産を手に入れるためには、沢山の不動産屋さんと知り合いになっておく必要があります。不動産屋さんも沢山あるので、必然的に沢山の人に会うことが必要になります。
加えて沢山の物件をみます、というより評価していきます。
外見・内見・不動産までの最寄り駅からの道順など、気になるところは全てチェックをして価格の妥当性を評価していきます(これは後々、不動産価格の交渉をするためという要素が大きいですが…)。
② 交渉が大変
不動産は、株のように会社という1つの商品を分割しているわけではないため、その場所・建物で唯一無二の商品です。そのためか、会う不動産屋さんが皆口を揃えて「今が買い時です!」といいます。
株式投資ならタイミングは重要なのに、不動産になるとなんで全員が口を揃えて「買い時です!」というのだろう?と思っていました。
私は不動産仲介手数料が欲しいからと見ていますが…
仕組みの詳細はこちら▽
そのカラクリに気づいてしまうと、ここから先は交渉・交渉・交渉です。
仲介手数料を安くするために、「不動産価格を安くできませんか?」とか、「建物価格と地価比率は何で決まっているのですか?建物には消費税がかかるので下げたいのですが」などの交渉が待っています。
③ 税金やら・管理やら・・・
そして不動産屋さんと話をするにつれて、投資シミュレーションをしましょうという話が出てきます。
シミュレーションを前提に話を進めていく中で
住民税の節税ができます
管理は弊社でやりますので、その管理費をこのように見積もっています
投資物件の場合、個人事業主か法人登記されることが多いです
空室が出た時の補償として、こんな制度があります
物件にはこんな火災保険をかけます
人が入れ替わる時には、修繕費用がかかるので積立をしておきます
という話が出てくるわけです。
こちらも負けずに「不動産の減価償却が終わったら、どうするのですか?」「融資条件は何%になりますか、収支はどう変わりますか?」など気になることを質問をするわけですが、ここまできて気付きます。
あれ…投資じゃなくて経営をしていないか?
ずっと不動産経営について考えている自分に気付かされます。投資から経営に目線が変わると、色々と管理を考えるようになっていきます。
「安く仕入れて高く売る」ために不動産を買い叩く(仲介手数料が落ちるため、不動産仲介さんが嫌がります。不動産投資物件の取引の場合、売り手は優良顧客の可能性が高く、売却後に次の物件購入をしてもらうために不動産仲介さんが関係性を壊したがらないです。)ことに始まり…修繕をどの業者が安くやってくれるか…などなど
経営が得意な人にはオススメ
「経営には自信がある!」「交渉ごとは得意!自分の意見を通すことがうまい!」「人付き合いは全然苦ではない」そんな方であれば、すごく向いていると思います。一方で株式投資向きの私としては、あまり向いていないなと思うような経験となりました…
最後前読んでいただき、ありがとうございました!