円安、円高

ドル円が162円までいっていたときは、円安で日本が終わったなどともあったが、今、それが143円まで下落している。

貿易赤字、デジタル赤字など円安になる要因はいくらでもあるのだが、それはどこにいったのか?

話は変わるが、今年の夏は暑い、暑いから地球温暖化がとりあげられる。CO2の削減をしようとか騒ぐ。ところが、CO2での温暖化というのは30年で1℃あがればいいほうらしい。とても緩やかな動きだ。つまり、去年より気温が高い低いは、もっと違う力が働いているのだ。

円安、円高もこれと同じである。日本の構造的な問題、貿易赤字やデジタル赤字は効いている。これは長期的に効いているのであって、短期では別の力が働いているのだ。110円ぐらいだったドル円が162円までいったことはとても急激な動きだった。それは日米金利差や、圧倒的に日本の円だけが金利が低くて、日本円を借りて別のものを買うというそういう流れだったわけだ。

先日の日本株の暴落もそのせいだと言われている。円の金利が上がるかもしれない今、利確して借りてきた円を返済しとこうという流れである。

さらに米金利が下るかもしれない。ここでもドルを売って、円を買い戻すことになるのであろう。

長期的な円安はまだ続いている。なので、強烈な円高にはなりにくい可能性はある。あと、10-20年して、しかも、この状態が続けばさらなる円安もあるかもしれない。しかし、その間に世界情勢ががらっと変わる可能性すらある。

ものごとは長期と短期とでかならず見ることが大切だ。すべての法則や考えは正しいが、適用される場面が異なるだけだ。普遍的にこの法則が有効というものはどこにもない。

これはトレードにおいても言える。移動平均線は役にたたないといっている人らの見ている時間軸は違う。あるいは天底をできるだけ狙いたい人と途中だけをかっさらいたい人との見方も違う。全てのものはある場合にだけ有効なのだ。

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