【海外記事翻訳】こんまり、オンラインストア開設に批判の嵐
興味深い海外記事を翻訳してみます。今日は、今や「世界のKonMari」となった近藤麻理恵さんの記事。彼女がオンラインショップをオープンするというニュースが話題になっているようです。日本ではそれほど目立っていないニュースですが、(※11/21追記 日本でも今日くらいからかなりTwitter上などで話題になってきました)海外では米ウォールストリート・ジャーナル、英BBC、英ガーディアンなど有力紙がこぞって報道しており、関心の高さがうかがえます。しかもかなり否定的な内容です。さっそくガーディアンの記事を見てみます。
Marie Kondo sparks consternation with online homeware store.
近藤麻理恵、家庭用品のオンラインストア開設に批判が巻き起こる。
日本人の「片付けの教祖」、近藤麻理恵は新たな片付けの魔法を編み出した。自宅にある「ときめかない」ものを捨て、彼女の新しいオンラインストアで買った商品と入れ替えるという方法だ。
近藤氏は「こんまりメソッド」と呼ばれる方法で、人々の自宅を整理し、心を整える手助けをすることで、一躍世界的セレブに上り詰めた。今週のウォールストリート・ジャーナルの報道によれば、その彼女が、ウェブサイト上でオンラインストアをオープンする。
オンラインストアは家庭用品とファッションアイテムが中心。206ドルのレザーのルームシューズ、42ドルのフラワーブーケがあしらわれたトートバッグ、96ドルの おたまなど。一番高価なアイテムは、真鍮製のキッチン用品収納カゴ(275ドル)、最も安価なものはセラミックの箸置き(8ドル)だ。
Netflixの番組でスターとなり、ベストセラー「人生がときめく片付けの魔法」の著者でもある近藤氏は、自身のウェブサイトで、正しいものを持てば、持ち物は少なくなるという主旨の説明している。
「『こんまりメソッド』はものを捨てる手法ではなく、『“ときめき”をもたらすものは何か』という感覚を研ぎ澄ますためのもの。部屋の片付けができれば、自分の人生において本当に大切なモノやヒト、体験を受け入れる準備が整うのです」
近藤氏が提携している、日本最大手のEC業者である楽天によると、オンラインストアは数週間後にオープンする予定だという。
近藤氏はウォールストリート・ジャーナルの取材に対して、いたずらに消費活動を促すつもりはなく、あくまでも「彼女が身の回りで使うお気に入りのものが知りたい」という声に応えたものだと主張している。
「本当に大切なのは、“ときめき”をもたらすものに囲まれて暮らすこと。たとえば、いまその人が使っている『ボウル』がときめくものなら、私はそれを捨てて取り換えることを薦めたりしません。」
片付けの教祖である近藤氏が家庭用品を売るという逆説的な行動は、ソーシャルメディアユーザーの標的となっている。
ある人はツイッターでこんなつぶやきをした。
「近藤麻理恵は、みんなにぜんぶ捨てさせて、空っぽになった暮らしを、今度は “なんとなくミニマリスト風のジャンク品” を買わせて埋めさせようとしている」
またある人は、12ドルで売られる予定のマッサージスティックを例に挙げ「『こんまり暮らし』を取り入れたいが、彼女は“ただの棒っきれ”を売りつけている」と皮肉めいたツイートをしている。
≪翻訳ここまで≫
身の回りの片付けを薦める彼女が生活用品を売るというのは、確かに逆説的という気がしないでもないですが、日本人の一般的な感覚は「まあ逆説的と言われればそんな気もする」という程度ではないでしょうか。ぼく自身も、彼女はどちらかと言えば、いちインフルエンサーとして「ライフスタイル提案をする人」というくらいの認識だったので、ショップ開設と聞いても特に違和感は覚えませんでした。
でも海外ではずいぶん反発の声が挙がっているようです。それは、こんまりメソッドに「本気で」取り組んで身の回りを整理した人が多いということの証でもあるのでしょう。
ネガティブな記事ですが、むしろ海外における近藤さんの存在感がいかに大きいかということを改めて感じることになりました。
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