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大企業から未経験職種でスタートアップへ転職して見えたもの

 今回の記事は、ケンタッキーフライドチキンさまとnoteの共同お題企画 #挑戦してよかった  をテーマにして書きます。
私の気づきは、ビジネスマンとして自分の強みをまだ見つけられていない、そんな方に捧げます。

はじめに

20代〜30代前半の社会人のうち、7割が新興企業への転職に前向きというアンケートデータが示すように、キャリアアップのために多様な経験を積みたい、そんな社会人が増えています。
【参考】新興への転職、若者7割が前向き エン・ジャパン調査

大手企業からスタートアップに転職したらどんなことが変わったのか。
実際に大企業からスタートアップに転職し、部署の立ち上げから行った経験から今回は記事を執筆しました。

こんな方に特におすすめ

  • スタートアップのカルチャーに興味がある方

  • キャリアについての関心が高まっている方

  • 大企業に勤めていて転職を検討している方

  • 転職したばかりの人の悩みを知りたい方

自己紹介

初めまして。私は大手外資系企業で新卒から9年間勤務し、営業職として8年、トップセールス賞を2度受賞しました。(本社でマーケティング職も経験しています)
その後、創業10年未満のスタートアップ企業に転職し、社長からは行動力と突破力を高く評価され、社長直下の広報職として新たな挑戦を始めましたが、持ち前の積極性だけでは歯が立たず、社長の信頼を得るのに時間がかかりました。
部署の立ち上げには非常に苦労しましたが、入社から半年で年間のKPIを上期において上振れて達成し、社内のアワードでチーム賞にノミネートされるなど、一定の評価を得たと考えています。

転職のきっかけ

 生え抜きから働いていた大企業を転職することになったきっかけは、大規模な人員整理が行われたことでした。
グローバルで見ても日本の業績は大変良好で、私が所属していた事業部も業績は達成していましたが、特許切れによる売り上げ減少や新製品のローンチの遅れなどにより、来期以降の業績の落ち込みが予測されていました。
業界全体として市場規模の縮小が続く見通しがあったため、この機会に市場が拡大していく他の業界への転職を決意しました。

転職で未経験職種を選んだ理由

私には子供が2人います。
子供が大きくなったときに「家業があるから好きなことをしなさい」と言える親でありたいと考え、自分で経営をしたいと強く思うようになりました。
そのため、経営者直下のポジションで経営者がどのような考えでどのような判断をするのか学びたいと思い、未経験ながらもポテンシャルを評価してもらう形で(市場拡大が見込める業界の)【広報・IR・経営企画】の職種に絞って転職活動を行っていました。

転職前に準備をしたこと

転職活動の結果、理想の会社と出会い、社長直下の広報職として転職が決まりました。
未経験で採用していただいた会社に対して恩を感じ、しっかりとバリューを提供しなければならないと強く思っていました。

未経験でもすぐに結果を出すぞと思い、入社までの間に準備したことは以下の通りです。

  • 大企業時代の広報部署の方に1on1でアポイントを取り、仕事の進め方を学ぶ。
    (現在振り返ると、広報職以外の部署とももっと多くつながっておけば良かったと思います。大企業のバックオフィスには魅力的で優秀な方が多いですね)

  • 大企業の名刺が使えるうちに、できる限り多くの交流会に参加する。

  • 交流会で出会った方々に1on1のアポイント(orランチ)を依頼する。

  • 広報に関する本をできる限り読む。

  • SNSで「未経験で広報になるのでアドバイスをください」と発信する。

    この過程で、何もわからない私に1on1でアドバイスをくださったり、ノウハウを教えてくださった皆さまには深く感謝しています。
    本当にありがとうございました。

大企業とスタートアップの違い

実際に働いてみて、大企業とスタートアップでの違いを簡単にまとめると以下の通りです。

★大企業での働き方

  • やるべきこと・特徴:
    グローバル(本社)から戦略が指示され、やるべきことと方向性がある程度決まっています。そのため、計画に沿って愚直に実行することが求められます。
    ※戦略を立てる部署にいた際も、前例も多く、トレンドに応じた変更があっても、競合のベンチマークも利用できるため、アイディアを出しやすいです。

  • メリット:
    他にも優秀なチーム員がいて、業務に対して明確な役割分担が付与されます。
    自分で仕事を取りに行くにしてもチーム員同士のサポートが得られます。
    プロジェクトの立ち上げがあってもルーチンさえ決まればルートになりやすいです。
     予算は、決まった分はしっかり使うべきという考え方で、使わないと取り上げられてしまうため年初には施策をどんどん打つように推奨されていました。(ここは会社によって違うかもしれません)
     また、営業をするにしても、名刺を出せば誰もが会社を知ってくれているのですぐに興味を持っていただけて話を聞いてくださります。
    「優秀ですね~!」と反応いただけるのは歴代の素晴らしい先輩方のおかげだと思います。(そして一緒に働く方、特に本社勤務の方、優秀な方が多いですね。)

  • デメリット:
    チームで動くため、裁量は少なく、個人の影響力は限定されます。
    (現場と本社勤務でもらえる裁量は違いますが、現場勤務においては会社に対する影響力はほぼありませんでした)

★スタートアップでの働き方

  • やるべきこと・特徴:
     ゴールから自ら設定し、目標達成のための企画やアクションを自分で考える必要があります。前例がない中で社長の意向を汲み取り、それを計画に落とし込み、実行まで行うため、知識量と社長との相性が非常に重要です。
     予算はあるものの、無理に使う必要はなく、承認がなかなか得られないこともあります。
     結果に対するスピード感も求められます。

  • メリット:
     組織がコンパクトなので自由度が高く、迅速に意思決定ができる点が大きな魅力です。
     施策を考える際には、どのようなイベントやメディアがあるかをリサーチし、それをまとめて提案するプロセスが非常に楽しかったです。
     自分が主体となって取り組んでいる実感があり、毎日異なるミッションに挑戦できるため、日々新鮮さを感じます。

  • デメリット:
     会社として経験が少ない場合、試行錯誤が多くなりがちで、限られたリソースの中で対応しなければならないことが課題です。
     また、担当者が自分一人(複数人いたラッキーと思います)であるため、仕事に対する責任も非常に重くなります。
     さらに、会社名があまり知られていないため、交流会などで自己紹介をする際には、相手に興味を持ってもらえるような工夫が必要です。

簡単に大企業とスタートアップでの働き方やメリットデメリットはこんな感じです。

自分の強みの発見

 では、スタートアップと大企業の両方を経験した結果、どちらが良かったかと言われれば、私はスタートアップを選びます
自分の行動が直接的に結果に反映され、会社に貢献している実感を持てるからです。
 仕事を続けるうちに、会社の一員としてではなく、私自身を周囲が評価してくれるようになることも大きな魅力です。
企業の一員から、一個人としてビジネスの世界で戦える人間へと成長できたのは、スタートアップでの経験から得たものです。

 実は、スタートアップの会社に入社してから約2週間で上司に辞意を伝えました。
社長の意向を汲み取り、それを計画に落とし込み実行するという業務が求められていましたが、私はそのプロセスが非常に苦手で、何も進められなくなったからです。
 しかし、上司が「あなたは人とすぐに仲良くなれるという強みがある。それを活かして、社長の意向を汲み取る部分は僕がアシストするから、一緒に進めていこう」とサポートをしてくれたことで、前に進むことができました。

 大企業で営業職をしていた時、トップセールス賞を受賞しましたが、一度も自分が営業に向いていると思ったことはありませんでした。
自分の強みや仕事の必勝法みたいなものがわからず、ただ負けん気だけで仕事をしていたと振り返って思います。
しかし、スタートアップでの上司の「人とすぐに仲良くなれる」という言葉をきっかけに、自分は飛び込み営業が得意だったことを思い出しました。
 相手の良いところを見つけ、それを伝えることが得意だったからこそ、人とすぐに打ち解けられるのだと気づきました。意図的にしていたわけではなく、自然と身についたコミュニケーション能力だったのだと思います。

 自由度の高いスタートアップという環境だからこそ、自分の強みが最大限に活かされる場面が多く、自分の強みを知ることができましたし、そこでの成長は自信につながりました。
(逆に苦手なことはとことん苦手だとわかりました。全部企画提案実行までやらないといけないスタートアップだからこそ弱みもわかるようになるなと思いました。)

唯一無二のビジネスパーソンになるために

 ビジネスにおいて自己成長の鍵は、まず自分の強みを知って、それを活かしていくことにあると学びました。 
私の場合、スタートアップでの経験を通じて、自分の強みが「人とすぐに打ち解ける力」であることに気づきました。その強みを活かして、ビジネスの場で価値を提供できる個人として成長するためには、次の2つの要素が特に重要だと感じています。

1. たくさんの交流会に参加してチャンスを見つけること
 交流会は、単なる名刺交換の場ではなく、他のビジネスパーソンとの繋がりを築き、チャンスを見つけるための貴重な機会です。多くの人と出会うことで、異なる視点を得たり、新たなビジネスチャンスを発見できることがあります。
 これが、個人としての成長に繋がりますし会社にも新しい価値を提供できますし、自分の存在価値を広げる大きな一歩となります。

2. 自分で発信をして目に留まること
 また、SNSやブログなどを活用して発信していくことも大切だと思います。
いくら優れたスキルや強みを持っていても、それが世の中に知られなければビジネスチャンスは広がりません。自ら発信し、周囲の目に留まる存在になることが必要です。
 SNSやブログなど、自分の思いや成果を発信できるプラットフォームは多様にあります。これらを活用して、自分が何を考え、どのような価値を提供できるのかをアピールすることで、興味を持った人が声をかけてくれるチャンスが増えます。
 成果だけでなく、困っていることや、必要としている情報を発信することで、助けてくれる人も現れます。
外との繋がりを増やすために、自分から積極的に発信していくことは非常に重要なので、できれば「見た人にとって少しでも役立つ情報発信」を心掛けることが、大切だと私は思います。

まとめ

 多くの人と出会い、チャンスを掴む力と、自分自身を発信して周囲に認知してもらうことでビジネスにおいて唯一無二の価値を発揮する事ができる一助になると思います。
 交流会に参加して他者との繋がりを築きつつ、自分の強みや考えを発信することで、ビジネスパーソンとしての価値を高めていくのが良いと思います。
個人としてのブランドを築き、他にはない存在として活躍できるようになれると思います。

 さて。今はスタートアップの会社も退職し、ご縁があり、個人事業主として独立し、広報の支援をさせていただいております。
 お手伝いをしている会社さまはこれまでスタートアップ時代にご縁があった会社さまやSNSや交流会で知り合った会社さまです。
 会社の看板を使って名刺を配っていた大企業時代を振り返ると随分変ったなぁと思いますが、会社ではなく、自分自身を評価してくださる方に対して、自分がお役に立てることは本当にありがたいことだと感じています。
 まだまだ独立してから日が浅い若輩者ではありますが、ここから事業を大きくし、前述通り娘が大きくなった時に「家業があるから好きなことをしなさい」と言える親でいたいと強く思います。

 長くなりましたが、ここまでお付き合いいただきまして誠に有難うございました。
 多くのビジネスマンが自分の強みと価値に気付き、楽しくお仕事ができたらいいなと心から思っています。

#仕事での気づき
#挑戦してよかった

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