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King & Prince「愛し生きること/MAGIC WORD」楽曲感想(アルバム「Re:ERA」収録曲)

「Re:ERA」デジタルリリースにあたり、一度Twitterに載せたものをブログ用にリライトしました。
カップリングも後々本記事に加筆予定です。

King & Princeド新規かつ音楽素人による個人的な感想や思ったことですので、どうか適当に読んでいただければ幸いです。


愛し生きること

作詞:YU-G 作曲:SHIBU/YU-G 編曲:SHIBU

ピアノから始まるのが綺麗な曲で、1番の間奏以降は曲自体をベースが引っ張っていくのも好きです。落ちサビのところ『優しさを帯びてたのかな』の後から『忘れたくても忘れられない』のところとか、最後の『生きてゆくこと』後あたりは結構ベース待ちで聴いてます。

歌は出だしから永瀬廉がもうすでに良い。この曲では特にどこ切り取っても良いけど。
彼の声と息多めに歌う歌い方はこの曲の切なさにぴったりだなと思います。私は特に1番サビ前のバースが好きで、『閉じ込めて』と『鍵かけた』の終わりでたっぷり息を吐くのがため息のようでとても切なく感じました。『分かってたから』ではエッジボイスで入って、終わりにちょっとビブラートかかるのも好き。私の印象だと、永瀬くんはビブラートかけるよりも真っすぐ綺麗に伸ばして歌うことが多いかなと思うので、個人的にはその辺りが聴きどころです。最後の『生きていくこと』とかは真っすぐ伸ばしていく感じで、こっちも好きです。

永瀬くんと比べると髙橋くんは可愛らしく聴こえるのですが、その対比がとてもいいなと思いました。好きなところはサビの
『信じれるものなどこれだけでいいんだよ』
というところで、ここは髙橋くんの声が可愛らしいことで、切なさの中での救いを暗示しているような感じがしていいなと思います。
あとは落ちサビの
『粉雪が舞う頃 また君を思い出すだろう それぞれの場所でだけど』
という箇所。髙橋くんのファルセットが聴けるのも良いのですが、ここを髙橋くんが歌っていることそのものもかなり大きいと思いました
というのもこの曲は映画「法廷遊戯」の主題歌で、主演として出演していてある意味では歌詞の”当事者”でもある永瀬くんが歌うよりも、髙橋くんに歌われる方が迫るものがあるなと思ったんですよね。彼の柔らかい声で歌われるここの歌詞は、”当事者”でも「君」でもなく、まるで『それぞれの場所』にいる2人の様子を見守っているように聴こえ、映画を見ている観客と同じところに視点があるように感じられます。私は映画を見たのですが、映画の場面が思い出されて特に切ない歌詞だなと思いました。
逆に最後の『生きていくこと』とかは、永瀬くんだからいい、という箇所だなと思います。映画の登場人物の心情と重なるようで、すごくいいなと感じました。
どちらが何を歌っているか意識して映画のストーリーと重ねると刺さる箇所は他にもありそうです。この辺りはどのように歌詞を解釈するかみたいな話でもあると思いますが、私はそのように解釈してみました。

「法廷遊戯」、私はミステリが好きで人が殺される話見がちなのでキンプリファンになるよりも前に普通にアマプラで見ました。クライマックスシーンの杉咲花さんがめちゃくちゃ迫力があって、対して静かに結末を受け入れる永瀬くん、というシーンが対比のようでとても印象的でした。
この曲は映画によく合っていて、歌詞には映画のストーリーや登場人物の心情が織り込まれていると感じる箇所が多いので、どんな話なのか知っているかいないかで曲の感じ方がかなり違うかと思います。
『綺麗な嘘』ってそういうこと!?みたいな。『朽ち果て崩れよう』としている『世界』ってそれ、、!みたいな。それぞれにとっての『信じられるもの』が、、みたいな。
抽象的で普遍的な歌詞として聴いても素敵な曲ですが、話を知った上で歌詞を改めて見ると抽象的だったはずの歌詞が途端に具体的な意味を纏い、切迫感を持って感じられるのは面白い体験だと思います。上に書いた、落ちサビの『誰かを愛し〜それぞれの場所でだけど』などは結末を知っていると切なさが段違いです。

私は以前から勝手に永瀬くんに哀愁や哀しみのようなものを感じていたところがあって、キンプリを歌番組で眺めるレベルの認知度だった時は「あんまり笑わない人だな」と思っていました。好きなグループとの絡みがあった関係でキンプリの中で最初にしっかり認識したのが岸くんだったので余計に。その上体制の変化のいきさつなどもあって、よく知らない時は本当に憂い多き人だなと思っていました。
今では楽しそうに笑う人だというのは知っていますが、なおその印象が抜けないままなので今でも永瀬くんは悲しいストーリーが似合うと思っています。ごめんな、あなたには悲恋をむかえ続けてほしいんだ(?)。
タイトルの読み方、「あいし」だっけ「いとし」だっけ?っていつも一旦考える。


MAGICWORD

作詞:Giz'Mo(from Jam9)・木村友威 作曲:Giz'Mo・Eunsol(1008)・石黑剛 編曲:Eunsol・石黑剛

この曲、第一印象で思い出したの初期の宇多田ヒカルなんですよね…、自分でもなんでそう思ったのか分からないんですけど。電子楽器使ってたり、声にエフェクトかかってたり、カラッと明るい曲ではないけど暗い曲というわけではなくて、アップテンポでさらっと聴ける曲、というあたりで連想したのかなと思います。ピアノやストリングスが多めの「愛し〜」と続けて聴くと全く違っていて耳新しく感じました。

歌割りは等分されていて、歌っているパートも1番2番できっちり交代しているので、それぞれの歌が聴けていいなと思います。曲の展開も歌メロディは1番2番でほぼ変わっていなくて、その代わり2番では歌にエフェクトが強めにかかるような感じになっていてその辺りも展開がある「愛し〜」と比較した時に対象的だなと思います。
この曲はドラマ「今日からヒットマン」の主題歌で、主人公が普通の社会で生活をしながら裏社会でも生きていくことになるというドラマのあらすじから、歌割りからメロディまできっちり対称的にすることで「表と裏」「光と闇」のような対称性を表しているのかな、と思いました。

私が好きなところはBメロで、1番だと永瀬くん・2番だと髙橋くんが歌っているのですが、ここの畳み掛けていくようなメロディがすごく好きです。1番だと相手に問いかける歌詞で、2番だと相手に対する自分の気持ちを吐露するような歌詞になっているのですが、この次々に言葉を重ねていくメロディがまるで心の中で相手に言い募っているようなもどかしさを感じました。あとはサビの1番『静かな波に乗って運ぶから』/2番『いつでもここに立ち続けるよ』のところの三連符のリズム感が好き。

1番サビが
『夜に溺れそうな時も
ラスサビが
『夜に溺れそうな日も
になっていて、割と他の箇所はきっちり対称的になっているのにここだけ変わっているのが印象的でした。「時」だと「その瞬間」だけど、「日」だと「その1日はずっと」という意味になる、というところから心情や関係性の変化を表しているのかな、と考えながら聴きました。

実はこの曲、私が今のキンプリ聴いてみようと思ったきっかけの曲だったりします。YouTubeでたまたまこの曲を聴いたのですが、私がそれまで持っていたキンプリのイメージにあまりない曲調だった上、それがシングル曲だというのが個人的に結構アツくて、じゃあ聴いてみようかな、と思ったのがこの曲でした。
その時はまさかリスパもインライも熱心に見に行ったりFC入ったりブログで感想書いたりするほどになるとは思ってもいませんでした。


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