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長雨

大学生活で私は何を得たかな。
ありきたりだけど、人間関係だろうか。

私はいわゆる量産型大学生の一員だったと思う。
必要最低限の講義を履修し、空きコマは一人暮らしの部屋でダラダラし、週3〜4くらいのバイトでお小遣いを稼ぎ、週末は彼氏と遊び、時々友達と旅行に出かけ、そんなこんなで毎日があっという間に過ぎていった。

大学生になったらやりたいと思っていた理想の大学生活と、怠惰でパッとしない現実の自分とのギャップが大きくて、モヤモヤした気持ちでいることが多かった気がする。
モヤモヤしても、そこから行動に移せなかったのが私という人間である。

そんな中でも、自分の経験として話せるのはバイトのことだろうか。

大学1年生から卒業まで4年弱働いた、個人経営の小さな日本料理店。
厳しい店長で最初はバイトが憂鬱で仕方がなかったけれど、料理やお客さんに対する想いの深さを間近で見ていたら、そこには沢山の学びがあった。

日本料理は、様々な手段で季節を感じさせる。
旬の食材で、味付けで、器で、盛り付けで、店内の絵画や装飾で、お店の至る所に様々な心遣いがある。
感性、細やかな気遣い
私に足りないものが大切にされている世界。

店主は、自分がどのような目線で物事を見ているかをよく話してくれたし、様々な場に連れ出してくれた。お客さんにも恵まれ、様々な経験や考えに触れられることがすごく楽しかった。新しい価値観に触れることで好奇心が満たされ、笑顔で接したら温かい言葉が返ってくる。世の中には素敵な人がたくさんいることを知った
文字に起こすとそうでもないように見えるが、それは私にとって非常に大きな気付きだった。間違いなく、ここでの出会いや経験が今の仕事の原点になったといえる。

冒頭の人間関係という話に戻る。
上記のアルバイトでのたくさんの素敵な出会いに加え、大学生活では友達にも恵まれた。

これは不思議とどのタイミングでも感じていることだが、私はこの代に生まれてよかった。と、感じることが多い。
学年が1つ違うだけでその代のカラーってけっこう異なると思うのだが、その中でも、自分の代は特に波長の合う人が多いというか、等身大でいられる人が多い気がする。自分の代の空気感が小中高大社会人それぞれに特別に好き。これはもう確信に近い、私の同級生は素敵な人が多い。
どの代もみんなそんなもんといえばそれまでなのだか、私はこの不思議な特別感を根拠なく信じていたい。

大学、楽しかったな。
しかし、大学生として何か社会に貢献できたという実感は、全く無い。
同じ大学生でも、もっと自分の頭を使って、周りに良い影響を与えられる人は、やはり眩しいなと思う。私はできなかったので、その分社会人を頑張ろうと思う。

【今回のテーマ:大学時代のこと】
【書いた人:豆】

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