オタクがアイドルに期待する所と、しない所
周りの期待を裏切り続けた人生でした。
地下アイドルオタクのかべのおくです。
僕は2011年の震災時に家に引きこもらざるを得なくなって、アイドルにハマりました。つまり、オタクになって11年が経過したわけです。
いくら現場に通っていても、オタクがアイドルを推しにする過程は分かりませんし、興味深いものです。
とくにきっかけがあったわけではありませんが、オタクがアイドルによせる期待を言語化できたら、というのは永遠の課題です。
アイドルの売りは未完成
オタクはアイドルの将来性に投資している側面が多分にあります。なぜなら、アイドルは未完成の存在だからです。
もちろん完成されたアイドルが好きな人だっているでしょう。K-POPアイドルオタクやハロプロオタクに多い気がします。
しかしそんな韓国でもオーディション番組が人気だったり、ハロプロ研修生が好きなオタクもいたりするので、やはりどんなアイドルにとっても未完全である事は強みと言えそうです。
おそらく、デビューしたてのアイドルは、特定の才能(歌、ダンス、トーク、プロデュース)が突出している、もしくは何一つ強みがないという状態と予想されます。
僕も自然と「才能の凹凸」に寛容になってきたようで、「まだダメなとこもあるけど、ここはいいよね!」という加点法な見方をしている気がします。
おそらく推しメンにするのは、そういう突出した才能に惹かれるからなのでしょう。
しかし最初はいいとして、アイドルの変化、成長はどう見積もればいいのでしょう?もしくは、見積もらないべきなのでしょうか?
オタクは、スカウトではない
前提として、オタクは「正解」を当てる必要はない、ということは注意すべきでしょう。推したアイドルが外れだとしても別に構わないのです。
もちろん推しが伸び悩むのは辛いですし、恋愛沙汰になれば「期待を裏切った」と怒ることでしょう。
しかしアイドルからすれば、あなただけを満足させるためにアイドルやっているのではないのです。
もちろん、売れるためにはオタクのニーズを満たす必要はありますが、それに満足するかはその人次第です。
なので、「成長を期待しない、今がよければいい」というのもオタクのスタンスとしてありだと思います。
ですが、その上で「アイドルの変化を共に喜ぶ」というのも楽しみ方の一つだと思います。この前提をもとに、僕なりにどんな点は期待して、逆にどこは期待しない方がいいかを述べます。
①可愛さよりも雰囲気
「アイドルオタクが何言ってんだ?」と思われるかもしれませんが、僕は本気です。
ここでの可愛さとは美しさに近いのかもしれません。美貌は、あとからどうにでもなると思います。
これはTwitterで、「#アイドル垢抜けた選手権」と検索すればよく分かります。ここでは一応これを載っけときます。
ともかくメイクとか可愛さとか、そういったものは努力次第でどうとでもなると思います。成長期の10代アイドルなら尚更です。
それよりかは、愛嬌とか雰囲気と言われる可愛さの方が重視されるべきだと感じます。
客観的に見れば一番可愛いわけではない子が、意外と一番人気なのはそういう事情なんだと思います。
②パフォーマンスは期待しない
これも「何言ってんの?」と思われそうですが、僕は本気です。
デビューしたてのアイドルを見ると、「これからどれだけ上手くなるのだろう?」と期待してしまうかもしれません。
しかし、実は言うほどパフォーマンスは変わりません。正確には、「変わってないように見える」と思います。これには見落としがちなポイントが2つあるからです。
第一に、地下アイドルは体制が安定しない事が多いです。1年も同じ体制が続くことのほうが珍しいでしょう。
体制が変われば振り付けやフォーメーションも変わり、リセットされてしまいます。逆に長期体制が続いていて、稀にパフォーマンスのレベルが異常に高いグループもあるので、これは運次第とも言えるでしょう。
第二に、ライブ回数の多い地下アイドルは、見ているオタクの目も肥えるのです。人間は誰しも「一度できたことは出来て当たり前」という気持ちになってしまうものです。
自然と、無意識にオタク側の要求も高くなります。皮肉なことに頻繁に見れば見るほど、成長は実感しにくくと考えられます。
結局、パフォーマンスは突き詰めれば青天井です。僕らは別にスーパーアーティストを見に行っているわけでもありません。
なので、方向性が自分にあっていれば「アイドルだから甘めに見る」ということをしてもいいのではないでしょうか。
③価値観は変わらない
注意して選びたいのは、アイドルの在り方というか価値観の部分です。ここは人間である以上、なかなか変わることがないと思います。
不祥事でやめさせられたメンバーが別のグループに移ったらまともになるのかと言われると、その可能性は低いでしょう。
環境が変わったからといって、その人の価値観を変えることができなければ行動は変わらないからです。
僕は人の根本は変わらないし、変わることに期待しない立場を取るオタクです。
もちろんアイドルは成長期の女性ですから、考えが変わることもあるかもしれません。しかしそれを働きかけるのは、オタクがするべきでしょうか?
この立場を間違えてしまっているのが、いわゆる「説教おじさん」です。
じゃあ、見えもしない価値観をどうやって見分けるの?と聞かれれば、僕もよく分かっていません。思わず自分の価値観を押し付けてたことに後から気付いて、凹む事だってあります。
しかしそうやって、オタクもアイドルも未完全な存在として共に成長しよう、という姿勢を持つことが賢明なのかなと思います。
おわりに
まとめます。
推せないアイドルなんていない。
推さないオタクがいるだけ。
以上です。