毎週ショートショートnote|ヘルプ商店街
商店街の文房具店から、ヘルプと書かれたタイムカプセルが見つかった。中には、商店街を救って下さい、と書かれた手紙が入っていた。カプセルは、100年ほど昔のものだった。
手紙には、「タイムリープが実現した世界へ」と書かれている。そう、この時代ではタイムリープが普通に使えるようになっている。
この商店街で何が起こっていたのか?カプセルを取り囲む商店街の人は分からなかったが、奥の老舗惣菜屋のおじいさんが喋り出した。
「大昔、このあたりは近くの大型店に負けて、軒並みシャッターだらけになったんじゃ。でも、どうやってここが復活したのかは、分からない。」
「それは、復活を未来に託してカプセルに残したんだよ。それが話題になって、人が集まった。」僕にはなぜか記憶にある。なぜだ?
「でも、今じゃ商店街は立派になったし問題ないよね。」
しかし、おじいさんは思い出すように言った。
「そうじゃ、お前が行くんだ。過去に行って、それを実現するはずじゃ。」