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ボケナス…ボケ茄子!?

悪口に採用される稀有な野菜、茄子。
でもなんで茄子?

野菜の身分でありながら悪口界の至宝「ボケ」さんとコンビになるまでにはきっと壮絶なストーリーがあったに違いない。

すこし思いを馳せてみよう。

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ここは悪口界の端っこ「クソイナーカ」
今日も穏やかな風が田んぼしかない風景を穏やかに流れる。

田舎の厳しい財政状況など素知らぬ顔で下校するガキどもを眺めながら
茄子は呟いた。
「僕はいつかこの田舎を飛び出してこの悪口国に新しい風を吹き込むんだ」

茄子はふんすと口臭にまみれた息を吐き、家に向かってダサい靴下を履いたその脚で歩き出したそのとき。

「まてよ茄子」

耳障りな声が響いた

「だ、大根君」

「今日は俺様と相撲をする予定だろ。さっさとこいよ」

「や、やだよ大根くんの腋臭は三日三晩肥溜めで放置したゴールデンレトリバーにチーズを塗り込んだ匂いがするんだもん」

「なんだとてめぇ!大根足の兄貴にいいつけるぞ!」

「ひぃごめんちゃい!」

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「うぅ…今日もぼこぼこにされちゃったよ。
あんな脂身による体重だけでごり押しする無様な戦闘を相撲と呼べるかは甚だ疑問だけど負けは負けだもんね…
はぁ…こんなことで悪口王国に新しい風を吹かせられるのかな」

その時である。
穏やかなくそ田舎の景色に似つかわしい悲鳴が聞こえてきた。

「やめて!汚らしい手で触らないで!そもそもなんであなたのような汚物に手が生えているのかしら!輪廻転生からやり直して!」


「あ、あれはお笹馴染みになりたかった玉ねぎさん!
やめろ貴様!その汚らしい手で玉ねぎさんに触るんじゃねぇ!」

「引っ込んでろ卑猥な形しやがって!」

「うぎゃー!」

「雑魚い癖にしゃしゃり出てんじゃねぇぞ茄子!」

「そ、そんな!玉ねぎさんまで!」

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「やっぱり僕なんてダメダメなんだ。もういっそのこと」

浮かない顔をしているな少年

「あなたは…悪口王国4大支店長のお一人と名高いと噂が風にのってやってきそうと噂のボケ様!?どうしてこんなところに!?」

「先ほどから見ていたが、君には見どころがある。そんな卑猥な形で正々堂々としていられる奴はそうはいない。どうだ私の付き人になって一緒に世界を変えないか?」

「こ、こんな僕でいいんですか」

「そんなダッサイ君だからいいんだよ。服のサイズも上から下まで不一致だしさ」

かくして伝説は始まった

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これでわかりましたね。
つまり「ボケ茄子」とは茄子の向上心があってこそ成立した言葉なのだと。

歴史を変えるのはいつだって誰かの強い意志。
我々もぜひ茄子を見習っていきたいものだ。

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