こどもたちが編み出したチャット活用方法【GIGAスクール初めて日記】㉓
「GIGAスクールはじめて日記」の著者である棚橋先生クラスでは、こどもたちはチャット機能を使って効率的に学習するようになったそうです。
その後、次第に、こどもたちのチャット機能使い方には様々な用途があり、これらを上手に使い分けていることがわかったようです。
そこで今回は、こどもたちが自分たちで編み出した「チャット方法」について紹介していきます。ぜひ、参考にしてみてください!
①学習の仕方を紹介する
こどもたちは調べ学習の場面で、友だちの頻繁に情報交換をします。しかし、チャットの着信があるたびに画面をきりかえなければならないので時間がかかり、自分の調べ学習を思い通りに進められないことがありました。
そんな時、1人の子どもがウィンドウを画面上に2つに並べられることに気が付き、チャット内で紹介しました。このように効率的な学習の仕方を教え合うことで、より質の高い学習ができるようになりました。
②情報共有のプラットフォーム
Chromebookで調べ学習をするときの壁は、インターネット検索です。インターネットには、膨大な情報が溢れており、その中から適切な情報を抜き出すのは、おとなでもかんたんではないですよね。検索ワードの少しの違いによっても見られる情報は変わってしまいます。
子どもたちも、はじめはインターネットを調べても自分たちがわかるサイトを見つけることができませんでした。しかし、チャット機能を使い始めてからは、良いサイトを見つけたらリンクを送りあり、情報共有をし合うようになりました。
また、「〇〇について調べているのですが、良いサイトがあったら教えて下さい」というように、友だちに依頼し一緒に調べていく様子も見られました。
③わからないことは自分たちで解決する
チャットの中では、「何からはじめればよいかわからない」「評価基準に到達しているのかわからない」「良いサイトがどこにあるのかわからない」など心配事が飛び交いました。
これまでの学習では、成果物ができたり、ある程度まとめができた段階などで交流し、アドバイスや感想を出し合うことが多かったです。
しかし、チャット機能を使うことによって、誰でもわからないことを気軽に発言できるようになりました。
このような意識の変化によって学習に遅れる子どもたちが少なくなったのも、チャット機能のおかげです。
最後に
この取組を知り、私が感じたことは「教師が教え導く授業ではいけない」ということです。
こどもたちが自分たちで問題を発見し、それを共有して、自分たちの力で解決策を見出す。こどもたちだけで完結する授業でなければいけない時代になっているということを感じました。
ただ、注意しなければならないのは、教師の役割です。子どもたちだけで完結するからと言って、全てを丸投げするのではなく、補助的な役割を果たさなければいけないと思います。
例えば、今回だったら、チャット内の会話の規律が乱れないように注視していたり、話し合いが行き詰まったときに助け舟を出したりするように。
しかし、やはり、「全てを教える教師」というイメージは捨てなければならないのでしょう。きっとそれができて、はじめて、児童に任せてみようと思えのではないでしょうか。
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