#4 愛する17歳の君へ。《「ナニモノか」になんて、なろうとしなくていい》
「あの人、すごいなあ」
って、思うことあるよね。
「あんなふうに生きられたらいいのに…」
って、羨ましくなったりするよね。
『なにか』になりたい、その夢はとてもいい。
目指すものがあったら力になるし、希望になってくれる。
もちろん、そういうものがなくてもかまわない。
これから見つけるのもいいし、見つからなくたっていいんだ。
けれどもし、君が『ナニモノか』になりたいと思うとき
その想いは君を『心地よく』してくれているだろうか?
「あの人みたいになりたい。羨ましい」
その気持ちが君を奮い立たせるのではなく、苦しくさせているなら
比べてしまって、劣っている自分が嫌いになったりしているなら
悔しくて、苛立たしくて、悲しくなっているなら
それは夢でもなんでもなく、
君を縛りつける枷(かせ)でしかない。
そんな「ナニモノか」って、君がほんとうになりたいものかな?
苦しくなったら、こう言いかえてみよう。
これだったら、君が、君であるだけでいい。
自分を高める努力をして、学んでいくだけでいい。
「ナニモノか」なんて、どこにもないのだ。
君が君であること、それがすべてで、一番の奇跡。
君はすでに、唯一無二の存在なのだから!
今日も生きていてくれて、ありがとう。
自分を愛して、信じてあげてね。
愛する17歳の君へ。