そもそも
まず、太極拳って聞いて、みんなはどう思いますか?
「なんか、ゆっくり動くやつでしょ」
「おじいちゃんおばあちゃんがやってる、、」
「あんなので戦えるワケないやん」
「健康に良さそう」
くらいがだいたいの意見だと思います。
たしかに半分は当たってると思います。それはどれかというと、おじいちゃんおばあちゃんがよくやってるっていう事と、(笑)
それと大事なのは
健康に良い
これは非常に重要。
人体を知り尽くしているからこそ、破壊も出来るし逆に健身にも活かすことができる。
あとの半分は、太極拳が悲しくも誤解を受けている部分だと思います。
まず
あんなにゆっくり動いて敵のパンチを受けたり、反撃できるワケない
それゆえに
「戦えるワケないやん」
に直結してしまう。
これは、太極拳でよく言われることなんだけど
要はゆっくりした動きの中から
素早く動く、また、自分の身体に負担はすくなく、尚且つ強く相手に浸透させるための力を養っているのであり
本当に人を破壊できるくらいの力を見かけにはそういう風に見られないように隠した
と言われています。
だけども、実際の運用となると、途端にハードルが上がるというか
この動きで人を倒せるの??ってなっちゃう
もう一回言いますが、
隠れた術理があるんだと、このところ再認識したというか、痛感しています。
ひとつひとつが、人体の理にかなった動きになっている。
そして、ゆっくり何回も繰り返すことで身体に染み込ませる
速く動くためには、まずとことん身体に動きの理を落とし込まなければならない。
その途中経過であのゆっくり動く動作ですから、誤解されても仕方ない。
それと、例えば1000ある教室で、太極拳を用いた本来の身体の使い方を教えてくれる教室でなんて、一つくらいしかないのではないのでしょうか??
太極拳教室に通う。そこで小一時間、型とか、敵の攻撃に対する対処とかを習う。
で、それが日常に活きるか??と言われたら、はなはだ疑問しかない。
僕がやっている太極拳は違う。もちろん、正統派の流派から直々に学んだものではないけれど
これは確信に近いが
太極拳にはおそらく、人体の構造や、人の思考、外界に対する反応などなど、あらゆる知識が盛り込まれている。
ただ、それを教えてくれる場所、人は限りなく少ない。
亀甲クラブの先生も、片鱗は教えてくれた。
けれども、最終的には、自分で行き着くしかないのだ。
そして、行き着くことなんて、この道にはないのだろう。
ゴールは果てしなく遠いのと同時に、今この瞬間がすでにゴール地点なのである。拳術を嗜んでいると、そう感じることが多々ある。
とにかく、太極拳や中国武術に対する世間一般の誤解を解きたい。すでに、もはや他の人がたくさん解いていると思うが、それでもまだ見た目だけで判断している人たちに、僕なりの見解を解きたい。
先に述べたが
太極拳の型をやっている時は健康で
一旦日常(仕事とか家庭とか諸々)に戻ると身体が崩れる
これでは運用もクソもないではないか??
僕の師匠が言っていたことは
太極拳の型をやるように、日常の動作もすべき
つまり、身体の動かし方を、日常生活のあらゆる場面に落とし込む、反映させる
はためには普通に動いている
歩く、食べる、運ぶ、引っ張る、食器を洗う、車を運転する、ドアを開ける、靴を履く
あらゆる場面で
太極拳の型をやっているような感覚を内に保ちながら
普通に、他の人と変わりないように見せるのだ
全ての所作が、型となって、理にかなった動きをするようになる
これが出来るようになって、初めて太極拳を運用できている、と言えるのではないか??
まだ未熟だけれど、先達から教わったことと、自分で少しずつ気づいたこと、それらを統合しながら
また一つ一つ疑問を解決していくほかない
そして、ふと立ち止まって
今ここが到達地点、ゴールである、自分の状態が全てであると
気づくのが良し。
追い求めすぎると姿勢が崩れる
何事もほどほどに、自分の姿勢を保っているべきなのだ。