【イベントレポート】色とりどりの野菜と回復のじゅもん
「季節の野菜を楽しむご飯会」を開催しました
週末に5・6品つくる作り置き生活を続け、もうすぐ四年という私が「ご飯開き会」をしました。
普段、自分が作っている料理を周囲の友達に開く(シェアする)という意味合いで「ご飯開き会」。
提供したお料理はこんなかんじ。色とりどりの野菜を焼いたり、コトコト煮込んだりして。
食材を刻み、食事を出すこと。それは回復のじゅもん
こちらは好きなスープ作家さん・有賀薫さんのnoteから着想を得たもの。タイトルは『家事ができることは「魔法使い」の属性を持つに等しい』。以下、引用させていただきます。
タイトルの「魔法使い」は、国民的ゲーム『ドラゴンクエスト』に出てくる「魔法使い」のこと。知らない方のために説明すると、魔法使いは、さまざまな効果を持つ「呪文」を唱えて仲間を助ける。
旅の途中で出会ったモンスターを「攻撃の呪文」で撃退したり、傷ついた仲間のHPを「回復の呪文」で戦える状態に戻したりしてくれる。
家事の話を考えているとき、ふとこの「回復の呪文」が頭をよぎった。そうか、家事って回復の呪文をとなえるようなものなんだ。
▲提供した桜エビのstaubご飯
それでも、家事は回復を促すと言いたい
「ご飯づくり=面倒なもの」と思っている人もたくさんいるだろう。
それでも、家事は回復を促すもの。平日の仕事の緊張で少し、こわばってしまった心と身体をゆるめ、明日へ向かうエネルギーを蓄えるものだと自分は思う。
つくって、食べる。その中に織り込まれている喜び
イベントの告知文に「料理するうえで大事にしていること」と題して、こんなことを書いた。さらさらっと書いた文だけど、台所に立ちながら考えていることがよく言い表された言葉だと思う。
食べる人が、目で見て、食材の彩りに心躍らせる瞬間を体験すること、
一皿一皿ごとに異なる食感を楽しむこと、
噛みしめるごとに引き出される食材のうまみを味わい尽くすこと。
「一膳」を通じ、
食材という「生命の持つ豊かさ」に触れられるような・・
そんな料理を作ることを目指し、こまごまと手を動かそうと思います。
古民家の明かりの中、たのしい・うれしい声が響く
そんなことを考えながら迎えた当日。友人が週末カフェをやっている中野の古民家を借り、ご飯開きをした。ご飯会に来てくれた人からは「料理、優しい味だね」だったり、「またつくってね!」だったり、嬉しい声をたくさんいただいた。
色とりどりの野菜。自分がつくったものを味わっている人の表情。ゆるんでいく口元。ささやかだけれど、自分の内側をたしかに満たす記憶に、自分がいつの間にか、元気をもらっている。
そんなことを考えながら立つ、ひとりの台所は、いつもより、なんだかあたたかい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?