光る君へ#39とだえぬ絆


惟規くんが、とうとう、、父の越後赴任についていってその先でというのは、予習していたこととはいえ、あの家を明るく照らす太陽のような存在だった惟規くんが旅立ってしまったことは、みなの運命を変えていくことと思わざるをえない。
1回目から登場していたキャラクターだけに、がんがんに泣けてしまった。
ツンツンの賢子ちゃんが母をいたわるシーン、こんなきっかけだなんて、なんだか切なかった。

今回一条天皇も病を思わせるシーン。お髭を拵えられて、大人の落ち着きをみせるなか、敦康親王さまをなんとか東宮にすえたい、定子さまの忘れ形見を、左大臣の牽制にも負けずに等しく扱おうとする、そのお気持ちに胸打たれました。
行成さまの立場の辛さが、しみじみと痛々しさを伴ってきました。やさしい心持ちの人なのに、次回の予告の通り、恐ろしい宣告をしなくてはならないと、、帝の長子が東宮にならなかった事例は、この敦康親王さま以外いらっしゃらなかったとか。毎回苦しくなることばかりの回が続きます。

賢子ちゃん、裳着おめでとう〜
為時パパが、道長が父であったことに気づいてなかったことにびっくり。おつきあいしてたことは知っていたけど、まさかそこまでとは思ってなかったということね。
いとは真っ先に気づいてたし、惟規くんはそれで知ったと。宣孝さまも勘のいい人だから丸ごと大事にしてくださった。
そして、道長もいまだ気づいてないと、、。その事実にびっくり。いままでの微妙な表情は、はてと思っただけなんかーい!でも良く考えたら、それがわかったら、もっと賢子ちゃんを丁重に扱うだろうし、自分のコマとしてみるようになるだろうな。倫子ちゃんや明子ちゃんのことなんて気にもせず、姫が一人増えたしめしめお披露目だー、裳着も派手にやるぞー!かもしんない。
そう思うと、まひろも伝えがたいよね。

そして伊周無念の死。もう、もう、なんとも言えない。ただ、恨みつらみに費やした時間をもっと他のことに使って欲しかったなぁとは思うけど、それに囚われてしまったんだろうね。
ききょうの悔しい気持ちもわかる。有力な身分の男性がいなければ、生きていくのが難しい時代。隆家の後見が唯一の救いなのでしょう。静かにこのあとを見守るしかない。

為時パパと、惟規くんが、籐式部の部屋を訪ねるシーンが良かった。この3人が、この藤壺で見られる日が来ると思っていなかった。二人とも赤い束帯を着て立派になって。あたたかい、じんわりとした気持ちになったよ。だからこそ、天国から地獄に落とされるような、惟規くんの旅立ちが切なかった。なんて辛い脚本。

そして本格的に登場の姸子ちゃん。18歳年上に嫁ぐって、まぁ、まだ10代の女性からしたら微妙かもだけど、次代の天皇の中宮になるなら、権勢は誇れると思うんだけど、まだ若いし、それよりも目の前のかっこいい人に目がキラン!だし、宴で楽しく過ごしたいって感じなんだろうなぁ。
あれ、敦明親王に目が釘付けだったよね、なんだか、このあとのややこしい話の伏線なのかなぁ。右大臣の姫と結婚されたというのに、、。

少しずつ光る君の物語も進んでいって、女三の宮の不義の子を育てる源氏。あと9回のうちに完結までたどり着くんだろうか。内裏のうちの人間模様を観察して書くというより、想像で書いている様子のまひろちゃん。道長が敦康親王やばいってなるのが笑えたけど、そう思うくらい、みやこびとの心に染みていたとしたら、物語作家としては、驚きの結果として受け止めているんだろうな。これから紡がれる物語は、こうあって欲しい世界へ向かって筆を進めるのかもしれない。

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