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稲葉可奈子 産婦人科専門医・医学博士

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最近の記事

全国の高1女子とその保護者さんに、夏休み中に知ってもらいたいこと~2020年度版

はじめに 高1までの女の子が対象の定期予防接種があります。 子宮頸がんの原因となるウイルスの感染を予防する予防接種です。 この間、高2の子たちからこのワクチンについてきかれて話をしたところ、 『去年この話きいてたらぜったいうったのに!!』 と口をそろえて言われ、 ちゃんと情報を届けられていないことを、産婦人科医としてとても申し訳ない気持ちになりました。 同じように、無料で接種できる定期予防接種の対象期間逃してしまった方々への助成を求める署名活動も行われており、 これ

    • 風疹クーポン、実際に使用されたのはまだ9%だった。。

      風疹の検査&予防接種のクーポンが16%しか使用されていない、というニュースがあったのですが、よくよく元の資料を見てみると、 実際には全体の9%しか使用されてませんでした。。。 どういうことかというと、 風疹の定期予防接種の対象は厚労省の風疹の追加的対策の今年度の対象者は、1972/4/2-1979/4/1生まれの男性約646万人 646万人に対して、無料で、 ・風疹の抗体検査を受けられる ・検査が陰性だったら予防接種を受けられる という内容のクーポンを送付。 そのう

      • 全国の高1女子とその保護者さんへ(9月中に読んでもらいたい産婦人科医からのお話)

        なぜ9月中に読んでもらいたいかHPVワクチンは全3回接種が原則で、最後の3回目は初回接種から6ヶ月後になります。 つまり、無料接種期間である高1の3月までに3回目までうち終わるには、9月末までに1回目を接種しないと間に合いません。 高2の4月以降に接種した分については自費で負担することになってしまいます。 しかも、自治体によっては、病院を受診する前に、自分で自治体へ連絡をして接種票をもらわないといけないこともあるので、思い立ってすぐにうてるとは限りません。 もうすでに9

        • HPVワクチン理解度調査(厚労省)の結果まとめとメディア論調比較

          2019/8/30の厚生科学審議会でHPVワクチンの理解度について厚労省が行った調査の結果が報告されました。資料はこちら↓ https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000541822.pdf これについて各メディアが報じていたので、1つずつ紹介するより比較した方が俯瞰できるかなと思って、比較してみました。 その前に、肝心の調査結果のまとめから。 結果・要点のピックアップ →個人的な感想 のレイアウトで書いています。 ① リーフ

        • 全国の高1女子とその保護者さんに、夏休み中に知ってもらいたいこと~2020年度版

        • 風疹クーポン、実際に使用されたのはまだ9%だった。。

        • 全国の高1女子とその保護者さんへ(9月中に読んでもらいたい産婦人科医からのお話)

        • HPVワクチン理解度調査(厚労省)の結果まとめとメディア論調比較

          夏休み中の高1女子とその保護者さんへ

          全国の高1女子とその保護者さんに、夏休み中に知ってもらいたいことHPVワクチンの積極的勧奨が差し控えになってから丸6年、 今もほとんどの自治体は個別通知を送っていなくて、 HPVワクチンの情報は対象者へ届いていません。 HPVワクチンの定期予防接種の対象は小6~高1の女子で、 接種は全3回、3回目をうち終えるまでには半年かかります。 高1終わるまでに3回終えないと、高2になってからの分は自費になってしまいます。 自費だと、全3回分で5~6万円。 それが、高1の3月までな

          夏休み中の高1女子とその保護者さんへ

          HPVワクチンにもキャッチアップ接種助成の特例措置を

          HPVワクチン接種のはざま世代はざまというか、まだ接種率が戻っていないので、正確にはただのどん底なのですが、今後、積極的勧奨が再開して接種率が戻ったとしても、 2013年6月に積極的勧奨が差し控えられてからそれまでの間に定期予防接種の対象年齢だった子たちは、積極的勧奨が差し控えられていたがために無料接種の機会を逃してしまっています。 定期接種の対象年齢をこえてしまうと、自費で5~6万円かかります。 個別通知が届かなかったがために、無料でうてることを知らなかった人、 そもそ

          HPVワクチンにもキャッチアップ接種助成の特例措置を

          衝撃、、予防接種の個別通知を送っていても接種率1%未満

          実は、今もHPVワクチンについての個別通知を送付している自治体があるのですが、調べてみると、個別通知を送っている自治体でも接種率は1%未満という衝撃の結果でした。 これからHPVワクチンについて情報提供をしていこうという自治体がでてきた時にすごく大事な情報だと思うので、ここでシェアします。 ■ 接種率低迷の背景子宮頸がん予防のためのHPVワクチンの接種率が1%未満となってかれこれ丸6年になろうとしています。 接種率1%未満の状況が続いている原因は、 ① 不安:HPVワ

          衝撃、、予防接種の個別通知を送っていても接種率1%未満

          これからの世代を子宮頸がんから守るために

          子宮頸がんの前がん病変である『異形成』で通院中の方、前回軽度だったのが今回は中等度と一段階悪化しており、落胆され、 「毎回ドキドキする、、ほんとヤダ、、」 と。 子宮頸がんは、正常な細胞がいきなりがん細胞になるわけではなく、『異形成』という前がん病変を経てそのうちの一部が子宮頸がんへ進行します。 なので、定期的に子宮頸がん検診を受けることで、がんになる前に見つけることができるから、『子宮頸がん検診は大事』なのです。 異形成の中でもがん一歩手前の高度異形成になると治療し

          これからの世代を子宮頸がんから守るために

          全国の高1女子とその保護者さんへ

          HPVワクチンの積極的勧奨が差し控えになってから来月で丸6年、 今年もほとんどの自治体は個別通知を送っていなくて、 HPVワクチンの情報は対象者へ届いていません。 HPVワクチンの定期予防接種対象は小6~高1の女子で、 接種は全3回、半年かかります。 高1終わるまでに3回終えないと、高2になってからの分は自費になってしまいます。 つまり、全部無料で接種するには、遅くても10月までに1回目をうち始めないと間に合いません。 今すぐ1回目をうち始めると、3回目がちょうど11月

          全国の高1女子とその保護者さんへ