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飲み(×2)

 なんだかんだでnoteの更新が遅れました。別に忙しかったわけじゃないけどタイミングが合わなかった。土曜日は起きて、何をするでもなくコミュニティルームで過ごす。朝昼兼用で食べたのは金曜日の残りのトマトと、お気に入りのチョコスティック。こちらのチョコは油感とミルク感たっぷりで甘ったるいというイメージだったが、このチョコスティックはとてもおいしい。中もぎっしりチョコが詰まっているのではなくて、断面がひだ状になっていて隙間があり、そのおかげで重すぎず食感もよい。オレンジフレーバーもあってそれも非常においしい。

 しばらくパソコンをカタカタしているとだいぶ夕方になってきた。今日は先週の土曜日にもあったイギリス旅行中(滞在中?)の後輩と、その友達、後輩がたまたまフットボールスタジアムで知り合った人と4人で食べに行く予定がある。あと1時間くらいかな~と思っていると、昨日宿で話した日本人2人がホステルに帰ってきた。袋をいっぱい提げていてお土産だという。そしてそのなかからビールを6缶取り出して、僕と飲もうと思って買ってきたという。ほんまかいな。嬉しい。連絡先を交換したのに、「今日飲みたいねんけど、ホステルにいる?」みたいな連絡はなかったことも、正しい行きずりの関係のようで気持ちが良い。これで日本に帰ってからも縁が続いたりしたらもっと嬉しいなと思う。

 ロンドンで何をしたとか、お互いの出会いや思い出について、ぼくがうけた「セックスと同意」講習についてとか、少々下世話な話までいろんな話をした。僕の大学の肩書を持ちあげられるという、実はレアな経験を久々にしたが、別に気まずくするわけでもやみくもに持ち上げられるわけでもなく、嬉しいけど若干プレッシャーのほうが勝つ、まあこんなもんだよなという感じ。「これからの日本を担っていく、指示を出す側になると、当たり前にそう思われるんだよ」と、そういう感じのことを言われたが、ある程度賢いと名の知れた大学に通っている以上、それは本当にその通りでこれは僕の覚悟に関わりなく向かい合っていかないといけないものだと思う。もう少しこんな感じの人が周りにいれば日ごろから程よくプレッシャーを感じてこんなちゃらんぽらんにはならなかったかもしれない。それに持ち上げられるとはいっても、もはやいじられているに近く、というかいじられていて、別に2人からちらっとでも卑屈な感じがするかというと全くしない。2人は社会人であるにもかかわらず、海外にあちこちと飛び回っていて、大人になっても面倒くさがらずに海外に行きたいと思っている僕にとってとてもいろんな話を聞くのは勉強にもなった。ひとりが言っていたのだが、「高校までは武ばかりで文武両道になれなかったから、社会人では公私充実をしようと思って、そうしている。どちらも全力でやって充実しているから他人の人生を羨ましいと思ったことない」と言っていて、そして話を聞いていてそれが嘘じゃないとわかるので、本当にすごいと思った。すごい。そう思えるだけ、今できるとおもうことやしたいとおもうことをきちんとしているから言えるのだろう。僕も見習いたい。そして2人とも相当の武道経験があってフィジカルが強いので羨ましい。フィジカルが強ければ危険が減るし、僕みたいなタイプよりとれる生存戦略の幅が広がる。

 まあ、真面目くさいことをいろいろ書いたが、半分くらいは後から思ったことであって、実際には楽しくいろいろ話していたら気づけばビールの缶はすべて空いていて、僕はもう出ないといけない時間になっていた。だいぶ気持ちよく酔ってしまったが、今からおそらく飲む。時間もないので地下鉄で行くことにした。地下鉄は、狭くて、人が多くて、薄暗かった。とても良い。そもそも僕は鉄道に乗るのが好きである。別にてっちゃんではないが、てっちゃんではない人類のなかではかなり好きなほうだと思う。この前尾道から大阪まで18きっぷに乗って移動したときには精神的に回復した気すらしたくらいには電車に乗るのが好きである。そして、僕は活気のある人ごみはある程度好きである。なのでロンドンの地下鉄では初見では嬉しいポイントしかない。初見では、だが。こっちでは地下鉄を「チューブ」と呼ぶが、ほんとに車体がチューブ状をしている。そして扉がとても大きい。パリのメトロと似た感じで、扉と反対の扉の間にポールが立っていてつかまれるようになっているほか、車内の上部などそこかしこにつり革からつり革を抜いたようなポールがあってつかまれるようになっている。そして座席は日本の普通列車のように窓に背中を付けるように向かい合わせの1列になっていて、向かい合わせの席と席の間が近い。つまり車体が狭い。日本の普通電車は席と席の間に三列くらいは人が立てると思うが、こっちは2列が限界である。それぞれスマホを見たりボーッとしたり気怠げな人の間に詰めこまれて運ばれる。

 待ち合わせ場所は本当にここであってる?みたいなおしゃれなパブだった。そこで後輩とその友達と会う。もう一人は後から来るらしい。パブにはパブスペースとディナースペースがあって、パブスペースでビールを半パイント飲む。半パイントで700円したが、まあギネスビールだったのでこんなものかもしれない。そしてそのあとにディナースペースに移って食事。ステーキとラム肉のスープ(?)とサーモン入りのサラダを3人でシェアし、追加でワインも頼む。事前に飲んでいたのと、海外でステーキを頼んだのでワインを頼んだが実際にはワインは苦手な部類なので、お酒のペースが抑えられてちょうどよかった。そして食事は掛け値なしにおいしかった。もっとも3皿で15000円くらいするので、当然と言えば当然だが。あまり食レポは得意じゃないのだが、ステーキは柔らかかったり、中身がプルプルだったりすることはなく、肉!という感じで、おいしかったが普段から牛を好むわけでも焼肉が好きなわけでもないのでそこまでリピートしたいとは思わない。ラム肉のスープは非常においしかった。ゴロゴロと入っているラムがほおばりごたえがあるうえに口の中でとろけて最高である。しかも野菜も入っているので健康への罪悪感もない。さらにその罪悪感をサラダが帳消しにしてくれる。きちんとお金を払ったらいいものが食べられることが分かったが、どうようのものが日本の居酒屋だと半額程度で食べられるだろうことと、なによりその値段を考えるとたぶん二度と食べない。食べたくない。たいへんおいしいが。

付け合わせのポテトが美味しい。計15000円

 ちょうど食べ終わったごろに最後の一人が合流して2軒目に行くことになった。2軒目はその人がよく行っているという、チキンの店で、大皿のプレートをひとり1500円くらいだった。かなり安い。そしてその人は社会人を休職してマスターをしている人で、前からヨーロッパを旅してまわっているらしく、いろいろ参考になる話を聞けた。当然こっちで会う人はそれぞれの想いと工夫をもって滞在しているので、話を聞くたびにどうやって自分がまた来ようか考えてしまう。

食べ応え良し

 そのあとはそれぞれ解散した。まずマスターの先輩が帰るのを見送り、後輩二人が赤バスに乗るのを見送った。後輩二人はあと3日くらいで帰国らしい。そして先輩もあと1週間くらいで帰国するらしい。彼らには日本の生活が待っているが、僕はここでしばらくいるし、彼らには旅の終盤かもしれないがこちらは序盤だと考えると奇妙な感じがする。そのままひとりで夜のロンドンを歩いて帰ったが、全くこれまで夜遊びをしていなかったせいで繁華街をまともに歩くのは初めてである。といっても11時を過ぎたくらいで街はまだまだこれから盛り上がる様子だ。まだここに溶け込むには早いのだろうなと思いながら帰途に就いた。

夜はこれから


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