ダンス5 

BTSはいわゆる反日なのか?について思うこと。

そもそも、反日の人がなぜ日本に来るのかは理解しがたい。来る以上は好きだろうというほどもちろん単純ではない。ただ少なくとも反日と思われている、または公言しているのに来るのはこの国が安全だと信用しているかやってみろよ自分は守られるんだという自信があるのだろう。何が安全を保障しているのかは私に不明だが。もう一つはリスクを冒しても得るものがあるからなのだろう。得るものはいろいろだ。美味しいものや美しいものや金や栄誉。
さてかのグループのリーダーはある人によると、はっきりとした反日思想の持ち主でそういう言動も過去にあり取り消しもしていないという。この人はは現在30歳くらいだと思うが20歳になるやならずで芸能界にデビューしてそれ以前の高校大学に通うくらいの年齢でそのための勉強・修行をしていた。そしてその前の学生時代はとても優等生だったと聞く。IQが高いことが必ずプロフィールに出てくることは私も知っている。ところで私は社会人生活の半分ほどを教育サービス業界で過ごしたのだが、いわゆる優秀な生徒=成績の良い子は優等生だ。優等生とは性格が素直な生徒のことだ(もちろん例外もあるが)と経験から考えている。
彼はきっと優等生だったと思う。性格は素直にみえる。育ちが良いのだろう。ひねくれた心を感じない。頭がいいので社会の矛盾や自分たち子どもにかかる異常なプレッシャーから起こる疑問や反発する気持ちは若い人間が当たり前にもつ成長期の精神歴通過点だ。これを言葉や音楽で表現したい気持ちが強かったのでラップという音楽手法を選び、そちらで成功する大人になると親にも伝え親も認めてくれた。とても良い環境で芸能界に入ったと思う。ただその方面で才能があるということ以外には、何もかもに(美貌、経済面で)恵まれていて楽な道を歩んで今に至ったわけではないことは見聞きしている。彼の歌詞をみて分かるようにかけ言葉があり行間があり彼の思想や教養、主張が満ちていて若者にもうけ入れられたわけだ。その初期の作品には私の知らない反日精神がこもったものやジェンダーバランスに欠けた思想によるものもあるのかもしれない。
ちいさな子供はとても素直な心を持っている。毎日親が祖父母の悪口を言うのを聞いて育つと祖父母を良い人だとは思わない。その親が自分を痛めつける人で祖父母がその害から守ってくれる人であった場合は祖父母は良い人で親は怖い存在だが。
かの国では彼の年齢だと学校で日本は自国を植民地としてひどい扱いをした国で第二次世界戦争が終わるまで日本に無理に連行して強制的な使役を行ったと教えられている。この教えられ方は聞くに堪えがたい誇張や嘘が混じっている。詳しいことは自身で調べてほしい。それなりの判断力と情報収集と処理の能力、もちろん時間も要する。日本という国に間違った行動がなかったとは言えないのは事実だ。多くの自国民を失いあまつさえ犠牲を強いた事実もある。戦時下の国々にはすべての国にある。戦争というものは必ず間違った結果おこるからだ。そして我が国も戦争をしたことは事実である。多くの英霊がまだまだ異国の土地に眠ったままであることも。
話がそれてしまいそうなので戻ると、小さい時から何年も正しいことや知らないことや社会で役に立つ知識を教えてくれると信じている教育機関で、あの国は悪い国だ、私たちの国はどの国よりも正しく素晴らしい国だと言い続けられればそのように考える、思う、信じるのは当たり前のことだ。
日本人の私の年齢だと日本は東アジアに過大な野望をもって第二次世界大戦に参加したと小学6年生ごろから中学生ごろまでかなり一方的な見方の教えられ方をした。ただ思い出すと私の通った小・中学校はかなり意図的にその時代に触れなかった。不思議なほどに平安時代から江戸時代までを熱心に教え時間を割く学校だったので高校受験で近代明治以降の知識が非常に薄かったので苦労した。
高校生になって出会った現代国語の先生が今思えば大変まじめな日教組の人だった、一度授業中に恐ろしい話をされた。素直な(この年になるとそれはおバカと言っていい)私は、先生に呼ばれて数人のクラスのグループでご自宅に行き、おにぎりをごちそうになり話をきいた。しかし私はその内容を全く覚えていない。大皿に盛られた小さめに握られた上品なおにぎりと美味しい漬物のおもてなしを先生、大変だっただろうなと思っただけだった。その後、私は先生の授業での一度きりの話があまりに自分の中では消化しきれなかったので戦争中の日本の周辺諸国に対する行いがその通りなのか何かしら考えたようだった。しかし、あまりのインパクトに幼少時のトラウマ(残酷な事柄に)がある私はそれ以上そのことに深入りして勉強しようとはしなかった。しかし先生の話を鵜吞みにはできなかったし先生が大ウソを言っている人にも見えなかった。
私が、あまりに自国の近代史、明治以降の我が国の歴史、出来事も知らないということに気づいたのは社会人になり、何ともうすぐ30歳という頃だったと記憶している。あまりに無知だったし興味もなかったのだが選挙の投票に行くようになってから徐々に勉強が始まったのだった。選挙投票さへ会社の組合活動に参加させられて意に合わない政党の応援へのかり出しだったため各政党のマニュフェストを読むようになってからだ。
つまり、私がBTSが反日か否かについて思うことは、昔はそうだったかもしれないし今もそうかもしれないが、自国以外の国の人々に出会い、少なからずその文化や思想の違いを知り自分の知っていることがすべての人と共通ではないことは認識しているだろうということだ。
しかし、知識と気持ちは相いれないこともあるだろう。今中東でも続く恐ろしい人間同士の争いを誰が望んでいるだろうか。恐ろしいことに望んでいる人間や集団は存在するのだ。
BTSのリーダーキム・ナムジュンという人は望んでいないと思う。そして軍隊という場に身をおきながら素直な心で考えているだろうと思う。直接関与はできないが何かしら自分にできることがあるかもしれないと日々考えているのではないかと信じたい。


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