ゾウチクコウジ(雑地区好餌)

28歳会社員。ゲイふたりの音楽ユニット「ピンクとターコイズ」ボーカル、作詩。表現者としての「ゾウチクコウジ」が、本名の僕そのものに向かって厳しく自分を律する言葉を紡ぐnote。

ゾウチクコウジ(雑地区好餌)

28歳会社員。ゲイふたりの音楽ユニット「ピンクとターコイズ」ボーカル、作詩。表現者としての「ゾウチクコウジ」が、本名の僕そのものに向かって厳しく自分を律する言葉を紡ぐnote。

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Twitterを愛するすべてのあなた(とじぶん)へ

自分らしく生きること、をメッセージとして発し続け、 勇気を与えてきた、先駆者が死んだ。 その人を例に出し、 自分らしく生きようとメッセージを発してきた大人たち(≒自分たち)が、 その言葉の白々しさに今、気づいている。 「自分らしく生きよう」「すべての批判なんか気にするな」 (その批判がたとえお前の存在を全否定するような無礼なものであっても、お前は耐えるべきだ) 「自分の選択に責任を持て」 (お前がした選択でどんなに苦労をしようとしても、社会を責めるべきではない) 誰かの「

    • 2時間弱のバカンス

      ※画像の温泉は行ったことあるけど、今回行ったところじゃないからね。 月曜日だというのに次の日が祝日、 やることはいっぱいあるけど、少し気分を変えたいなあ。 ということで、家から夜道を歩くこと20分、 いつものごとく1人でスーパー銭湯に行ってきました。 幼いころ、アレルギーで外食もできず、キャッチボールもろくにできないような運動音痴であり、かつ騒がしいところも好きでない、 そんな子どもに父親がコミュニケーションを取りたかったのでしょうか、 よく「喫茶店」と「銭湯」

      • クレバーに生きる(2021.2.7)

        これも、とある人と話していて、思っていたこと。 20代も後半に差し掛かり、コロナ禍に突入し、自分に何があるのか、 何が出来るのか、何を遺すのか、考えこむ機会が多くなってきた。 周りの人にはそれでも楽しそうな人もいるが、少なくとも僕は身動きが取れない状況になった。 そんな時に言われる、「好きなことをやれ」という言葉。 これ、めっちゃ飛びつきたくなるやつなのだ。 確かに、縛られるものもないし、「好きなこと」をやってる自分は好きだ。 輝いているとも思う。 しかし、こ

        • 私たちが歳を食った(2021.2.11)

          緊急事態宣言中だというのに、気づいたらワインが一本空いた。下積み時代(若いイケメン追いかけてたのにおじさんに食われまくってた時代)からの友が年下と付き合いはじめた、そんな話を聞いた。最近、みんな年下に手を出してるけど、どんな心境なのよと聞いたら、【年下を食えるくらい私たちが歳食ったんじゃない】って言われて、吹いてしまった反面、妙に納得してしまった。19くらいのうちらには26ってブランドだったかもしんない。とはいえ、肌は相変わらず荒れてるし、憧れてた26歳ってなんだっけっていう

          自分で、自分を、もてなす。(2021.1.22)

          追い上げて、追い上げて。 自分を追い込んで、時には押し殺して、高みを目指す。 それが正しいと思いながら、そうはなれない自分のことをずっと恨めしく思ってきた。 コロナ禍で家とバイト先の往復になった僕は、料理をするようになった。 そしてお弁当を作るようにもなった。 最初の理由は薄給だったから。 しかし、ある時彼に言われて気づいたのだが、お弁当を作っても光熱費や食材や手間を考えれば、そんなに安いとも言えない。 安くするのであれば、どんどんと食費を切り詰めるためにメニュ

          自分で、自分を、もてなす。(2021.1.22)

          【初公開】虹色に染まれない人(2015年・脚本)

          もう5年も昔の話ですが、とあるセクマイ(セクシュアルマイノリティ)関連の団体で上映させてもらった脚本を思い付きで公開します。今年はTokyo Rainbow prideもおうち開催になり、いつも外野でとやかく言う担当のゾウチクも寂しい限りです。 2015年、20歳の僕は初めて脚本を書きました。あれ以来脚本は書いていません。僕だけで出来たわけではなく、色んな人に手伝ってもらった脚本です。上映時間100分。迷惑ばかりかけました。書けないと言って稽古場に行けなかった日もありました

          【初公開】虹色に染まれない人(2015年・脚本)

          【Dead Stock】君の孤独を捕まえたい(2019.7.7)

          終わらない日常に嫌気がさしたと バイトをサボって僕を呼び出した 色とりどりの帰り足が渦巻いてる中 僕のセダンに君は飛び乗った 「どうして僕を呼び出したの?」 理由を聞く前に君はすぐ飛び乗って 「早く飛び出そう、ここじゃないどこかへ、 とりまハンドル回して Route 357まで」 君はいま、幸せなのかい? そうは見えなかったけど うんと相槌を打っていたよ 僕もまんざらでもない顔をして この街のエイリアン気取って嗤ってる 3車線の終点で大げさにカーブして 海岸を見ながら

          【Dead Stock】君の孤独を捕まえたい(2019.7.7)

          【Dead Stock】好きだった(2019.6.7)

          ある日、ふと貰ったダイレクトメール 「サービス終了のお知らせ」 何が変わるってってわけでもないけど なんとなく触れて確かめてみたかった あの日から随分と今が昔になって 思い出を再生する暇なんてなかったよ オレンジのシャツを着た僕の隣に 紛れなく ろくでなしの君はいた 好きだった 好きだった 好きだったんだよ ニケツの自転車 20分の道のり 大きなお腹に後ろからしがみついて 好きだった 好きだった 好きだったけど 素直になれなかった 素敵じゃない思い出が 記憶の隠れんぼを楽

          【Dead Stock】好きだった(2019.6.7)

          【Dead Stock】壁の穴(2019.6.11 Ver.3)

          何かに怯えたような靴音が響いた 僕は似たような淋しさを呼び止めた 迷い込んだ向こう側の君の顔は見えない でも、慰めあえる 僕らの不仕合せを 名前を捨ててしまえば 僕らは記号でしかない 「それでも構わないよ こうして繋がっている」 消えかかった白熱球の ような命を 確かめあってはその限りを思い知る ーーーこの温もりが少しだけ あと少しだけ続いてほしいーーー このばしょには 明日には誰1人戻ってこない このばしょでは コトバを交わす必要などない このばし

          【Dead Stock】壁の穴(2019.6.11 Ver.3)

          【Dead Stock】約束(2020.2.22)

          「当たらない天気予報ほど 苛立つものはないな」 そう呟いたあなたは チューナーを切り替える 「時刻は午前10時を回りました」 窓の外には大きな雨粒 窓の内側では大きなため息 約束はできないかな? 役たたずのシンガーはヘラヘラと歌う やっぱり約束はできないだろうな 役不足のあなたは寂しげに呟いた 「わからない」を吐きあって 「わかりあう」をあなたは求めてた 結局「別れ」をちらつかす僕 だってわかりあえたら何が変わるんだろう 約束を反古にした ろくでなしのシンガーは正直に

          【Dead Stock】約束(2020.2.22)