見出し画像

東南アジア横断ローカル路線旅行記3日目|カンボジア入国プノンペン編

どうも都内でソフトウェアエンジニアをしているぎりです。今回の旅は、ベトナム(ホーチミン)→カンボジア(プノンペン、シェムリアップ)→タイ(チェンマイ、バンコク)の3か国を巡る東南アジア横断の旅。ここでは3日目、陸路でのベトナム・ホーチミンからカンボジア・プノンペンの国境越えにチャレンジする。
2日目↓



陸路でカンボジア入国!預けたパスポートの行方は!?

朝3時半、ホーチミン市内がまだ闇に包まれる中、目を覚ました。チェックアウトの準備を始めるも、フロントなど存在しない。WhatsAppで「鍵置いといたよ!」と連絡し、予約済みのGrabタクシーの運ちゃんと合流。目指すはバスターミナルだ。 
 運ちゃんにベトナムはすごい良かったよと話すと、ニッコリ。Grabの人にしては珍しく英語で話しをいろいろ振ってくれた。朝早いのにありがとう。チップあげればよかった…

ここから6時間かけて、ホーチミンからカンボジアのプノンペンへ、陸路で国境越えを敢行する。5時発のバスで「30分前には来いよ」と書かれていたが、そんな時間に来るのは日本人の私くらいだろう。4時半前に到着すると、無愛想なお姉さんに電子チケットを見せたら、自分の携帯で画面の写真を撮り、カウンターに置かれたモニターで予約確認をする。「一本早く乗る?」的なことを言われたが、オンライン予約の都合上、管理が混乱する可能性のあるバスには乗らない方がいいと思い、「5時まで待つよ!」と返事。すると紙のチケットを渡され、そこで待ってろ的なことを言われた。

不愛想な朝五時の事務員のお姉ちゃん

ポツポツと人が集まり始め、5時発のバスに乗り込み開始。乗ると靴を脱がされ、座席番号を確認後に席へ向かおうとしたところで「パスポート見せろ」と言われた。「あぁ、本人確認ね」と思って渡したら「席に行っていいぞ」と指示された。そう、このバスは全員国境を越えるので、乗組員が乗客のパスポートを一括管理し、出入国手続きを行うスタイルなのだ。情報は入れていたものの、まさか乗ってすぐにパスポートを没収されるとは思わず、ハラハラドキドキの国境越え旅が幕を開けた。
 今回はスリーピングバスを予約。名前の通りシートが全てちょい斜めになっている。フルフラットならぬオールモストフラット。ボトルや小物をおける台が前の席に設置されている。また前の席の背の下に足を入れるスタイルだ。LCCのシートよりは快適でバスの揺れさせ耐えれれば問題ない。

二段 Sleeping Bus

2時間ほどでベトナム側の国境モクバイ(Moc Bai International Border Gate)に到着。一斉に降車し、バス会社特製のスリッパに履き替え、出国手続きへ。ただし、パスポートは私たちの手元にない。検査場の前で待機していると、乗組員がパスポートの束を持って検査官へ渡す。テンポよくスタンプを押していき、出国手続き完了。パスポートを受け取り、ほっと一安心。少し先にいるバスへと戻る。

出国時にもらえる黄色い紙

しかし安堵もつかの間、カンボジア側の検問場(バベット国境検問所)に到着。入国手続きの開始だ。本来はここも一括処理なのだが、私はe-visaを事前に用意していたため、「お前は自分で入国手続きしろ」と言われた気がする(ベトナム語だからわからんが)。バスの仲間とは別に、独り寂しく入国手続き。幸い、パスポートは手元にあるので安心だが、バスが待っていてくれるかが心配だ。
 不安を抱えつつ入国審査を終え、無事入国。他の乗客はすでに審査を済ませ、バスに戻っていた。全員乗り込むのを確認したらバスが出発し、カンボジア市内へと向かい始めた。同時にパスポート返却タイムも開始。乗組員が一人ずつ返却していく。普通ならやっとパスポートが返ってくるとドキドキものだが、私は結局最初からパスポートを所持していたので、比較的安心して入国できた。

ホーチミン→プノンペン

陸路で国境をまたぐときは自分でe-visaを取得するのが吉。ハラハラドキドキを求める冒険家は何も用意せず、国境でビザを取得するのも一興かもしれない。

電子ビザ発行公式サイト↓
https://www.evisa.gov.kh/


川と文化の交差点、プノンペン!

入国から1時間ほどすると、圧倒的な存在感を放つ広大な川にかかる長い橋を渡り始めた。これぞメコン川である。この美しく長大な橋は、なんと日本のODAによって建設された「ネアルックン橋」(通称ツバサ橋)だ。確かに、それまでの道路はそこまで整備されていなかったのに、突如として超モダンで頑丈な橋とガードレールが現れ、異空間のような印象を受けた。
 この橋の恩恵で、ベトナムの国境バベットまでのアクセスが格段に向上したとか。日本が今もなお東南アジアのリーダー的存在として、多くの国を支えている事実を改めて実感。私が一番好きなフレーズは「I'm from Japan.」この橋を渡る数分間、日本人であることを心から誇りに感じられた瞬間だった。

ネアルックン橋から見える迫力のあるメコン川

数時間後、ついにプノンペンの市内に到着。想像以上の都会っぷりで、中心部にはビルが林立していた。

プノンペンはカンボジアの首都で、人口は約250.8万人 (2023年)。メコン川沿いに位置する活気あふれる都市です。歴史的な王宮や寺院が点在し、伝統と近代的な発展が調和しています。近年の急速な経済成長により、観光やビジネスの拠点としても注目されています。文化の交差点として、多様な文化と人々が集まるダイナミックな都市です。

chatgpt
南側中心に位置する首都プノンペン

プノンペン到着!バスステーションから早速Grabタクシーでホテルへ。カンボジアではベトナムと違い、トゥクトゥクが迎えに来る。屋根付きなので雨でも安心、3輪でパワフルだから遠距離移動にもってこいだ。

みんな大好きトゥクトゥク

今回とったホテルはリバーサイドエリアにあり、旅行者が多く泊まるエリアである。ホテルにはチェックイン時間より早く到着したが、ラッキーなことに部屋の準備が整っていて即入室。すぐに外出しようとしたが、疲労に負けて爆睡。少し遅れて昼食へと向かった。

日本人好みのクメール料理実食!

カンボジアの郷土料理、クメール料理を堪能すべく出陣。現金がなかったので、クレジットカードが使えそうなオシャレなレストランをチョイス。クメール料理の定番、アモックにトライ。ライギョなどの淡水魚や鶏肉、野菜をココナッツカレー風のスープに卵を混ぜて蒸す、カンボジア版茶碗蒸し的な一品。見た目と食感はほぼカレーだが、驚くほど甘い。辛いものが苦手な私にとっては、天国のような料理との出会いだった。

リバーサイドのレストランとアモック

お店でInsta 360 X4とOsmo Pocketを構えていると、人懐っこい笑顔の店員さんが寄ってきた。「YouTuberですか?」確かに、珍しいカメラを手に独り言を呟きながら撮影している姿は、そう見えても不思議ではない。その青年の温かな人柄に触れ、自然と会話が弾み、クメール料理の魅力やクメール語の面白さについて、熱心に教えてくれた。「今夜、行くのにおすすめな場所ありますか?」と尋ねると、「Gumballフェスティバルが開催されるから、夜は広場に行くといいですよ」とアドバイスをくれた。調べてみると、それは世界的に有名なラリーのイベントであった。

Gumball 3000の2024年は、毎年開催されるエキサイティングなカーレースラリーで、世界中の都市を巡ることが特徴です。25周年を記念して9月14日にホーチミン市からスタートし、カンボジア、タイ、マレーシアを経由して9月22日にシンガポールでフィニッシュを迎えます。今年のルートは3,000kmを超え、豪華なスーパーカーやセレブたちが集結し、各都市での音楽イベントやVIPパーティも開催されます。アジア各国の文化を楽しむと同時に、慈善活動を通じた地域貢献も行われます。

Chatgpt

なんと私の旅程とイベントの日程が見事に重なっていた。最近、F1やラリーに興味を持ち始めていた矢先のことで、やっぱり自分は運が良いと感じた瞬間だった。
 開始時間までの余裕を利用して、まずは通貨を調達。Grabでレートの良い両替所へ向かい、1万円分を両替。数十ドルと数千リエルが手元に。1ドル未満はリエルでの決済が一般的とのこと。
 新しい通貨を手に、メコン川沿いを南下。サイゴン川と比べると少し濁りは強いものの、川辺で語らう現地の人々の姿に、この場所ならではの穏やかな日常を垣間見た。

川の縁で会話をする少年たち

15分ほど歩くと王宮に到着。現国王が実際に居住する荘厳な建物だ。疲れを感じ始めていたので、近くのAmazonカフェで一息。例によって甘めのコーヒーを注文したが、ここで小さなトラブルが。支払い時、私の差し出したドル札に落書きがあることが発覚。両替時の確認が甘かったことを反省。「紙幣は受け取ったらすぐチェック」という新たな教訓を得た。

王宮の前でピクニックをするカンボジア人

朝からの強行スケジュールで疲労が限界に達し、ホテルで仮眠を取ることに。この時ばかりは、清潔な個室を確保していたことに感謝した。

集まれ世界のスーパーカー!Gumball 3000 2024!

目が覚めると18時。店員さんが教えてくれたフェスティバルの時間だ。すぐさまGrabでワットボトム公園へ。夕暮れ時の川沿いは、車とバイクの洪水。ライトアップされた王宮前で下車し、徒歩で会場へ。夜の広場では、家族連れやカップルが思い思いの時間を過ごし、まさに「暮らしの一コマ」を見る思いがした。
 公園に近づくにつれ、人の波と重低音が大きくなっていく。そして目に飛び込んできたのは、想像を遥かに超える規模のフェスティバル。巨大なステージ、プロ仕様の音響設備、無数のライトとカメラ。同じ日に東京で開催されていたUltra Japanに行けなかった残念さも、この予期せぬ出会いで帳消しになった。

スーパーカーのパレード
イベントを見たくて勝手にスーパーカーの上に登るカンボジア人

2時間ほど祭りの熱気に浸った後、夜のクメール料理へ。ネットで調べて雰囲気が良いと評判だったので歩いてその店へ向かった。

旅行者たちの賑わう通りには、おしゃれなレストランと酒場が立ち並ぶ。少し贅沢な雰囲気漂う一画だ。メニューを眺めると、どれも数人でシェアして楽しむのが理想的な料理ばかり。疲れた体に染み入る定番の味が恋しくなり、結局チャーハンと肉の一品、香り高い中国茶を注文した。
 テーブルに並んだ料理を前に、ふと誰かと食卓を囲みたい気持ちが込み上げる。美味しい発見も、感動も、誰かと分かち合いたくなる瞬間。一人旅の醍醐味と寂しさが交錯する夜だった。

辛くないと言われたとても辛いソース付き肉のおつまみ

でも、明日への期待は膨らむばかり。見たい場所のリストは尽きることを知らない。「こんなに面白い国だったのか」。カンボジアは、私の予想を軽々と超えていく。初日から心躍る旅の予感に、静かな興奮が胸を満たしていた。

次回
・執筆中


いいなと思ったら応援しよう!