異なる空間を繋いでみる/Portalgraph 応用編
先日の投稿で紹介したPortalgraph。
もっと効果的な見せ方ができないかと、いくつかコンセプトモデルを作ってみました。
Portalgraphについてはこちらをご覧ください
バーチャルプロダクションみたいに遊んでみる
トラッカーで視点をトレースできるということは、トラッカーでカメラをトラッキングすれば、バーチャルプロダクション的な使い方ができそう。
バーチャルプロダクションとはこういうので、バーチャル空間と現実空間での位置を同期させることで、バーチャル内でカメラを動かしてリアルタイムで撮影する技術。VFXとは少し違うんだな。
で、今回はフィギュアの背景にPortalgraphの画面を使ってみました。撮影の全体像はこんな感じ。
背景は暫定的に、Google Mapにある3Dデータを利用できるBlenderのアドオンを使いました。
これを使って撮影した動画がこちら。
今回は動きのない3Dデータを背景にしましたが、もっとリアルにして動きを付けたら、かなり面白いと思いませんか。
少し演出を加えてみよう
atmoph windowというデジタル窓をご存知でしょうか。
窓型のディスプレイに世界のさまざまな景色を映し出し、あたかもその向こうに違う世界が広がっているように見せるデジタルツールです
これとは別に、2019年にラスベガスで開催されたCESで見つけたIntelの展示では、視点の位置に応じてモニタの中の位置が変わって見えるImmersive Cinematic Experienseが出展されてました。
(下記動画の10:00くらいからあります)
つまり、正面から見た時と少し横にずれた時には見える角度が違うという、リアルなことを再現しているわけです。
Portalgraphがあればこの二つの要素をまとめたものが作れるのではないか。そんなことを考えて作ったのがこちらです。
今回は簡易的に窓枠だけ付けてみましたが(実際は窓枠は手前ではなく奥でしたね)、これにカーテンや小物を置いても良いと思いました。
また、実際のサイズの窓を使って試す機会があればなお良いですね。今後に期待。
向こうの空間を覗くといえば
Portalとは、単に入口という意味だけでなく、「異世界または遠地に繋がる出入り口・通り道」という意味もあります。
遠地につながる通り道と言えば…
どこでもドア!
というわけで、どこでもドアをPortalgraphを使って作ってみました。
とりあえず行けるところは今はひとつですが、今後ランダムに現れたり任意に選べる機能をつけてみようかと思ってます。
デジタルとアナログ
いくつか作って知人などに意見を聞くと、デジタルの中にアナログな要素が入ると、より向こうに見える景色がリアリティが出てくるようですね。
それはフィギュアであったり窓のような枠でも良いようです。
今回は窓枠とドアを作りました。
最初窓を作った時は私もこれは良さそう、と思いましたが、ドアはややインパクトに欠けたというか、新鮮さが無かったですね。
Twitterで意見をくれた方によると、ドアは向こうに行くものだから、その動きがないと印象が弱くなる、ということでした。
たしかにそうですね。
とはいえ、実際に作らないとそういう意見も引き出せないですし、これからもさまざまなコンセプトを作ってみますので、のんびりとお待ちください。
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