Virtual Production to Go 開発中(ツール編)
バーチャルプロダクションを持ち出して、いろんなところで使いたい。
そんな発想から進んでいるプロジェクト、バーチャルプロダクション持ち出しセット、名付けて「Virtual Production to Go (VP2Go)。
今回はどんな機材を使っているのかなどをお話しします。
どんな機材を使うのか(ハードウェア)
PC
本来バーチャルプロダクションにはハイスペックのデスクトップPCを使いますが、VP2Goは持ち運びタイプなのでノートPC。
今は、G-Tuneを使ってます。
スペックは以下の通り
Core i7-11400H
メモリ 32GB
NVIDIA RTX 3060
m.2 SSD 1GB
入出力カード
ここから、Thunderbolt経由でPCIe拡張ボックスを繋ぎ、I/OとしてBlackmagic DeckLink Duo 2を挿しています。
DeckLinkはSDI端子しかないので、その先にBiDirection を介して、カメラからの映像の入力とモニタやスイッチャーへの出力をHDMIケーブルでおこないます。(最大2系統の入出力)
トラッカー
カメラ位置のトラッキングにはhtcのVIVEトラッカーを使用。この価格帯ではデファクトスタンダード化しつつありますね。
現状トラッカーだけでは使用せずに、VIVEのシステム一式を使っています。
ケース
上記PCIeボックスからBiDirectionalまでの配線がかなり面倒だったので、ラックケースに入れてしまいました。これなら、現地に着いて繋ぐのは
電源
PC
カメラ
スイッチャー
HMD
だけになるのでかなり時短化できます。
ここまでの機材をまとめると、このくらいの物量に収めることができます。
(上のボックスはやや大きめ)
カメラ
カメラは一眼レフ。今使っているのは、SonyのVlogカム(Vlogしないのに…)「ZV-E10」。
レンズは何でも良いのですが、広角な方が良いみたい。
なお、後述のソフトでレンズ情報を入力する関係で、ズームの数値が読み取れるものがベストです。できればズームリングがあると良いです。
その他
グリーンバックはAmazonで購入したものを、通常はバルコニー側に渡した突っ張り棒に通してます。
これなら、いつもは片側に寄せておいて、使う時だけ引き出せば良いので簡単。もちろん持ち出す時用にスタンドタイプも用意してます。
どんなソフトウエアを使うの?
Unreal Engine
Epic Gamesが出している、現在のバーチャルプロダクションでは定番のUnreal Engineを使っています。バージョンは4.26.2。
Epic Gamesというと、フォートナイトの方が有名かも。
最近unreal Engineのバージョン5が出て、マトリックスのPV映像も話題になりましたね。
以前Unityを使っていて、慣れるのに多少時間を要しましたが、使っているうちに「直感的操作」の利点が生きてきました。
まだブループリントを使ったプログラミングは難しいですが、YouTubeなどの情報を見ながら頑張ってやってます
Steam(無料)
VIVEを使うために必要な環境です。
その中のSteam VRというソフトでVIVEを認識します。
おわりに
大きくは以上のようなものがあれば、バーチャルプロダクションを楽しめます。
あとはどこまで精度なりクオリティを上げられるかですが、そこは私も目下苦戦中。
次回は実際にセッティングしてみます。