カスタマーサクセスとは何か
事業部名に「カスタマーサクセス」を導入する企業が多くなっているように感じます。
そもそもカスタマーサクセスとはどういうことなのか、理解を深めていきます。
■よくある勘違い
カスタマーサクセスは「カスタマーサポート」と役割が似ているのでは、と勘違いされがちです。
言葉も似ているからでしょう。
しかし、実際には大きく異なります。
カスタマーサポート:顧客の問題解決をする。顧客が分からないと連絡してきたことを解決していくもの
カスタマーサポートという仕事は、今後AIに置き換わると予想されています。既に「チャットボット」を使い自動で悩みに対して返答をしている企業も多々見受けられます。
■カスタマーサクセスとは
カスタマーサクセスは「お客様に成功を届けること」とされています。
カスタマーサクセスには基本精神があり、「商いは買っていただいた後が大切」ということです。
身近なことでいうと、筋肉量を増加させたくてジムに通い始めた時、パーソナルトレーナーが成功のためのバックアップをしてくれる、そんなイメージです。
■カスタマーサクセスを基にできているビジネスモデル
顧客に対して「売ったらお終い」ではなく、価値をブラッシュアップして提供しているビジネスモデルがあります。
①サブスクリプションモデル
Amazon のたとえが分かりやすいかと思います。
有料会員サービスであるAmazonプライム
定額料金で会員サービスを好きなだけ利用ができます。
②リテンションモデル
こちらも Amazon で例えますが、利用者にとってなくてはならない存在になること、カスタマーを虜にするモデルをリテンションモデルと言います。
「リテンションモデル」には4つの定義があります。
【リテンションモデルの定義】
①利用者が日常的・継続的に成果に対して対価を払っていること
②利用者がいつでも利用を止める選択権を持ち、且つ初期費用が少ないこと
③商品・サービスが常に最新状態に更新・最適化され続けること
④利用者が、自分にとって嬉しい成果を得られるならば、自らの個人データをプロバイダーが取得を許すこと
■カスタマーサクセスの事例 モノの所有
昔は、音楽を聴く際CDをレンタル・購入して聴いていました。
これらモノは売った瞬間に価値が固定されます。
今では、音楽ストリーミングサービスが普及し、購入後に新しい曲が追加されても聴くことが出来たり、自分がよく聞く音楽を参考におすすめの楽曲が出てきたりします。
つまり、販売後に価値が最新・最適化されているのです。
■まとめ
モノを所有する時代から体験の時代へと変わってきているこの情勢で、今後カスタマーサクセスという言葉をより耳にする機会が増えてくると予想できます。
カスタマーサクセスは「お客様に成功を届けること」であり、継続的に最新の情報や価値の提供を行っていく仕事であると認識をしていきましょう。