読書レポート:リーダーのための! コーチングスキル
■書籍紹介
著書:リーダーのための! コーチングスキル
著者:谷 益美
出版社:すばる舎
■コーチングとは
コーチングは、引き出して支援するコミュニケーションです。
会話を通して、相手のやる気や考える力を引き出し、自発的な行動・成長を支援することです。
コーチングは引き出すコミュニケーションであることから「聞くスキル」が求められます。
相手の話を聞いているなかで、相手自身が頭の整理がされ、やるべきことが見えてくる、そんな関わり方が求められます。そのため、相手の話を聞くスキルが必要なのです。
しかし、「聞くスキル」だけでいいかというとそうではありません。
相手の考えを引き出させる「質問スキル」、そして情報を提供するための「伝えるスキル」もあわせて必要となります。
「コーチングスキル」は、聞くスキルをベースにした、相手を動かし、成長させる総合的対話力スキルの事です。
■コーチングを継続するための「仕組み」を整える
コーチングは、思い立ったが吉日、いつでもどこでも誰にでも使えるスキルです。
しかし、思い立たなければ使われないスキルでもあります。
そこで、「いつ」「誰に」「どのように」実践するかを仕組み化することが大切です。
今は実施していないのですが、過去に「案件MTG」の時間を毎週or隔週で行っていたことがあります。
その時はフロントの指示を聞いて、タスクスケジュールを組むという作業でしたが、この時間を使って指示を出すのではなく、考えさせる時間にすることで考える力が伸びていくと考えました。
■コーチングが機能する条件
コーチングは、誰が誰に対して行っても必ず成功するもの、と言うわけではありません。
上司と部下、先輩と後輩の関係性も重要です。
話したいと思ってもらえないならばそもそも話してくれないですし、引き出すことができません。
日常の中でも、「この人が言うなら」と思える相手もいれば、「アンタが言うな」とついつい思ってしまう相手もいます。
前提として、「アンタが言うな」と思われていた場合はコーチングの効果を発揮できません。
まずは「舐められない」状況を整えられているか確認しましょう。
■「コーチング」スキルアップの4段階
コーチングスキルを磨くための4つのステージがあります。
【コーチングスキル 4つのステージ】
ステージ1:「知らないし、できない」
ステージ2:「知っているけど、できない」
ステージ3:「意識すると、できる」
ステージ4:「意識せずとも、できる」
各ステージを見ていきます。
ステージ1:「知らないし、できない」
そもそもコーチングを知らないことには取り組めませんし、自分はできていると思っていては、それ以上の成長は見込めません。
まずは自分に必要なスキルだと自覚し、まだ成長の余地があることを理解していく必要があります。
レベルアップのためにはそうした「気づき」が必要です。
ステージ2:「知っているけど、できない」
ここは試練のステージです。
やるべきことは分かっているのに、どうして上手くできないのか。
できない自分を自覚して、辛く苦しい時期です。
多くの人はここで「自分には向いてないんだ」と諦めてしまいます。
でも、新しいスキルを身に付けるには、必ず「上手くできない」期間があると理解することが大事です。
自転車に乗れるようになる前の「転ぶ期間」と理解してどんどん挑戦していきましょう!
ステージ3:「意識すると、できる」
ここからの課題は、せっかく身に付けたスキルを「忘れず使う」ということです。
意識すればできるのであれば、スキルを使う仕組みを作れば問題ありません。
継続のために機会を意識的に作ってしまいましょう。
ステージ4:「意識せずとも、できる」
「なんだかみんな変わってきな」そう思えるようになったら、それは自分が変わった証拠です。リーダーの変化はまるで映し鏡のように、メンバーの絵変化として現れます。
人は「変われ」と言われても、おいそれとは変わりません。
そして、「自分はこのままでいいから、メンバーだけ変えたい」と持っていては、コーチングは機能しないのです。
リーダーが取り組む自己変革は、自分も相手も成長させる非常に強力なアクションです。
■ビジネスなら「ゴールセッティング重視」
ただコミュニケーションが活性化しても成果が出なければ意味がないのがビジネスにおける組織です。
成果の為の明確なゴール「KGI」と成果の為の「KPI」を立て、各目標に沿ったコミュニケーションでメンバーと関わっていくことが大事です。
私の中では、戦略と戦術のような事、と置き換えると納得がしやすいのでそのように考えるようにしていきます。
「ただの仲良しグループ」これは成果が上げられないチームが出来上がってしまうため、要注意です。
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