俺とゆる体操との出会い ①
さて、前回までは自分の過去を振り返った。
正直キツかった、もう二度と振り返りたくないくらいに。
しかし、過去を振り返るうえで、欠けてはならないものが有る。
それが、自分が趣味の範疇を超えて、ライフワークとして
取り組んでいるゆる体操を始めとしたゆるトレ、身体意識の世界。
今回から、これまたシリーズ化して、書いていきたいと思う。
ゆる体操に出会ったきっかけ
皆さんはこういう疑問を考えたことが有ると思う。
天才とそうでない人との違いについて
ご多聞に漏れず、自分もそうだった。
自分の場合は芝居を始めてそういう思いに初めて至った。
上手い役者とそうでない役者、個性のある役者・・・というけど
その「個性」って何よ?と。
顔立ちが映える事か?声が人一倍デカイ(もしくは、いい)事?
舞台で身体のキレがいい事?・・・でも、それだったらJACなどのスタントマン
が一番だよな~。
・・・・演劇というのはスポーツの世界と違い、絶対的尺度がない。
だから悩むのである。
当時、武術、武道の世界にその答えがあるのでは・・・と思っていた。
幼少期に空手を習っていたというのもあったし、何より生死をかけた
世界から生み出されたものであるので、きっと何かがある筈・・・と思っていたのだ。
そんな中(今も愛読しているが)月間秘伝という古流武術を専門に特集している
雑誌に連載している高岡英夫の記事を何度か目にする機会があった。
その頃は、DS = ディレクト・システム理論を連載で構築しており
人物のDS図や、極意の事に関しての記事が掲載されていた。
何度か見たが
「判らないな・・・・」「ホントだったら凄いが・・・胡散臭いな・・・・」
というのが正直な感想である。
また文章のスタイルも今とは違い、悪く言えば権威主義的な匂いがし
今だったら絶対書かないだろうという発言もそこかしかに散見していた。
そんな訳で少しづつ読んではいたものの、真実か、嘘かの
狭間で揺れ動いていたのである。
そんなある日の事。
本屋の格闘技コーナーの処に目をやると、高岡英夫本人が
袴姿で表紙になっている雑誌があった。
雑誌の名前は「格闘マガジンK」、あの山田英司氏が編集していた
雑誌である。
高岡英夫とは何か?世紀末の謎の人物に、ついに格K編集長が激突取材!
なんという刺激的なタイトル!誰が買うんだ!?こんな表紙の本を・・・
・・・うん、面白そうだ、と思った同時の俺。
すぐにレジに本を持って行った。
この時の内容は
山田編集長が高岡英夫にDS理論とは何か?を徹底取材とか
高岡理論の空手とか、大山倍達のDSを体現して実際組み手を行うとか
高岡理論で解く、合気のシステム・・・・etc
マニアしか喜ばないだろ、常識的に考えて。
しかし、この雑誌のおかげで、運動科学に傾倒していくきっかけに
なるのだから人生は分からない。