世界の搾取を許さない
汚くて狭くて、本能的行動まで制限された空間で、どこで作られたか分からない餌を食べさせられ、短い一生を終わらせられる鶏。
メスじゃなかったから。卵を産まないから。ただそれだけの理由で潰して殺されるヒヨコ。
日光にも風にも当たることができず、太らせるために作られたよく分からない餌を食べさせられ、狭い空間にギュウギュウに押し込まれ、そのため病気が蔓延しやすく、短い一生を終わらせられる豚や牛。
『地球にやさしいオーガニックコットン』と謳いながら、ウイグル地区での強制労働で生産されたコットンを使うアパレル企業。
世界中で過剰に作られる衣服のために、農薬を撒布しまくり、体が毒に蝕まれ、農薬や種を買うために背負わされた借金が払いきれず自殺する人々。
安いものを大量に作るため、今日も世界ではどこかに暮らす声なき生命を、まるで空気のように当たり前にこき使う。
強い自分たちが幸せになるために。
外食時に『この料理に使われている卵は平飼いなのか』とか、『小麦粉は栄養がまるっきり失われたものを使っているのか』とか、『野菜は農薬まみれで作られたのか』とか、
買い物の際には『これは化学繊維が使われていて、=プラスチックだから買えないな』とか、『このコスメは気になってたけど動物実験してるから使えないな』とか、
搾取を知っていくと、日々の選択が大変になる。
けれど、それだけ搾取によるものがあふれている現状のほうが完全にどうかしてる。
なんでこんなにも公然と搾取が行われている世界で、みんな普通に生きていけるんだろう。
でもわたしは、生きづらくても、搾取になんて加担したくない。
強い世界が言う、『しょうがない』なんて言葉に屈しない。
だって、弱いものが搾取されるのを黙って見過ごしてしまえば、いじめや性暴力を受けた弱者であるわたしも、『しょうがない』の一言で済まされてしまうみたいだから。
なんでしょうがないわけ?考えなくても、しょうがなくなんかないだろ。しょうがないなんて言わせない。
搾取はまったくしょうがなくなんかない。