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羅針盤のような部位 18/45
この記事からの流れです ▼▼▼
今日取り上げるのは、後部帯状回。
このあたりです ▼▼▼
![](https://assets.st-note.com/img/1725401050-nqpQXJaCeBVA0viN2MWudOSI.jpg?width=1200)
ここは記憶の引き出しとつながって、自分自身を捉える部位になります。
謂わゆる『自己認知』に関わるところ。
空間情報の処理も行うので、自分がどこにいるのかを把握する、まさに『羅針盤』的な部位と言えます。
さらに言えば、自己認知には「他人から自分がどう見られているか」という公的自己意識と、感情や思考ど自己の内面に向けられる私的自己意識があります。
公的自己意識は、たくさんの人の前に立ったり、録音や録画をされることで高まります。
「あがる」感じですね。
一方、私的自己意識は、内省したり、日記を書いたりする習慣によって深まります。
どちらも普通にあることですが、「それらの情動を扱っている脳の部位がある」と考えると、なんだかおもしろいですね。
漠然としていた感覚に、居場所が見つかった感じです。
ところで、以上の活動に関する個人差は小さくありません。
人前で話すのが平気な人もいれば、まったくしゃべれなくなる人もいます。
また、自分をかえりみる人がいる反面、全然それをしない人もいます。
心理学者のアラン・フェニグスタインは、そうした自己意識の個人差を研究する中で、自己意識には『対人不安』が強く関係することに着目しました。
周りから見た自分に注意が向き過ぎると、人と話す時に緊張したり、不安を感じやすくなりますよね。
この問題の根っこは深い感じですが、個人的には育った環境の影響が大きいのかなぁ、と思います。
暖かい眼差しに囲まれて育った人はやわらかい目で自分を捉えますが、何かにつけ批判される環境で育つと対人不安が募りがちだからです。
単なる能力の優劣ではなく、お互いに「生理レベルで苦手なことってあるよね」と思えれば、もっと生きやすい世の中になると思います。