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幸せを感じる部位 15/45

この記事からの流れです ▼▼▼


今日取り上げるのは、島皮質。
このあたりです ▼▼▼

弁蓋部によって隠れているので、上記の表示もそんな感じにしてみました。

ところで、この部位は別名『ライルの島』と呼ばれています。
なんだか、カッコいいですね 😊
由来は、例によって発見した人の名前。
その人は、ゲーテとも交流のあった、ドイツのロマン派精神医学者:ヨハン・クリスチャン・ライルさんです。


そして、この部位は感情の働きに強く関係しています。
原理としては、自律神経系や各種ホルモンの反応信号を束ねることで、身体が軽い、だるい、興奮している、緊張している、といった自分の状態を感知するから。
つまり、良い気分や悪い気分の正体は、そうした『内受容感覚』の働きなのです。

したがって、この部位が良好に働くと、幸せが感じられます。
実際、幸福感が強い人は、島皮質の体積が大きいそうです。
幸福感を促進させるのは『感謝』『利他』『前向きな態度』だと言われますが、そうした感情のくり返しによって島皮質が育つのでしょう。
また、この部位は、共感・ユーモア・音楽や食の好みに連動するとも言われています。

逆に、この部位に支障が出ると、無気力になり、口にしたものが腐っているかどうかの判断ができなくなるそうです。
そりゃ、身体に悪いですよね。


実は、10年くらい前まで、島皮質はあまり重要な部位とは考えられていませんでした。
それまでは、もっぱら高次機能をつかさどる前頭前野や記憶に深く関わる海馬などが注目されていましたが、MRIの活用によって、いろんなことがわかるようになったのです。
イギリス・スターリング大学のルイス博士は「ウェルビーイングと島皮質の厚みは正の関係にある」とまで言っています。

この島皮質を大切に育て、脳全体をバランスよく協調的に働かせることで幸せになれるのなら、ぜひ、そうしたいものですね 😊


今回の解説は、以下のページを参考にさせていただきました。
記して謝意を表します。


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