腐らせること、活かすこと
昨日は、経営実践研究会の神奈川フォーラムでした。
含蓄深い岩波直樹アドバイザーの基調講演に始まり、5人の会員発表、パネルディスカッション、会長スピーチと、もりだくさんの内容。
いずれも素晴らしい内容でしたが、個人的には岩波さんの活動に興味津々でした。
eumoという会社で、『腐るお金』を扱っていらっしゃるからです。
『腐るお金』というのは『有効期限を設定された通貨』。
貯めるお金ではなく、循環させるお金です。
3ヶ月の有効期限があり、期限を迎えた通貨は、コミュニティへ還元されます。
独自の通貨を循環させることで、コミュニティを活性化させる仕掛けと言えるでしょう。
その発想は、ミヒャエル・エンデを思い出させてくれます。
童話作家として知られるエンデは、実は経済学者でもあり、「時間の経過によって利子を生み出す=溜め込むお金の仕組み」に疑問を呈していたからです。
『モモ』の『時間泥棒』のコンセプトでもあります。
「腐る」という表現は若干ネガティブな印象を与えるかもしれませんが、本当に腐っているのは、実は溜め込まれて澱んでいるお金=エネルギーです。
逆に、「活きている」とは動いている状態。
『活字』の語源でもあります。