ムネモシュネが宿る場所
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多くの人が引用する『神は細部に宿る』という言葉を最初に唱えた(とされる)のは、美術史家のアビ・ヴァールブルクです。
ヴァールブルクは、絵画に込められた意味を読み解く『図像学』を確立した人であり、まさに細部にいたるまで絵を見つめ、思考を巡らせました。
一方、細かいことを気にし過ぎるのは、精神衛生上はあまりよろしくありません。
ものごとはどちらに転んでも当人の潜在意識通りになるので、本当は「何を選んでもいい」んですね 😊
最も大切なポイントは、主体的に選んでいるかどうか。
自分自身の考えで選んだ結果は、必ず当人のためになるからです。
そのあたりについては、山本常朝が武士道を説いた『葉隠』の有名な一節が思い浮かびます。
曰く
『武士道といふは、死ぬ事と見付けたり』
ただし、この言葉は、何も「死にましょう」とか「死を怖がってはいけません」という殺伐とした考えを促しているわけではありません。
続けて
「二つ二つの場にて、早く死ぬはうに片付くばかりなり。別に仔細なし。」
とあり、何かを選ぶ時に、「『こっちの方が早く死んじゃいそう』と思える方を選んでおくと、間違いがない」という意味です。
人は生きることに執着してしまうので、そっちを選ぶとカッコ悪いことになりがち。
少しポップに言えば、「武士なんだから、カッコつけていこうぜ」ってことです 😊
で、どうしてこんな内容を考えたかというと、今日も今日とてSpatialのメタバース空間をつくっているんですが、細かい角度とかがやっぱり気になるわけです。
0.2度とか。
それを直していると、自然に考えてしまうんですね。
「神は細部に宿る・・・」と。
そして、ヴァールブルクの代表著作の副題が『ムネモシュネ・アトラス論』だったことも偶然ではない気がしています。
早く行きたいなら一人で行け
遠くへ行きたいならみんなで行け
みんなで行くには進め方が大切ですね 😊
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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世の中に、笑顔のあふれる人を増やしたい、と思っています。