20230713配信 公務員と民間の違いは何だと思いますか?

公務員志望者各位

こんばんは。

タイトルの質問、面接では尋ねられないとは思いますが、念のため書きます。

これを尋ねられての回答。
「公務員は営利を目的とせず社会全体の利益のため働きます。 一方、民間企業は営利を目的に活動します。」

就活ナビサイトや自称元公務員の方々のHPでも、いまだに見かけるちょっと残念な回答です。とても簡潔であるのは良いのですが、はっきり言ってお勧めしていません。

その理由は、回答の中に公務員と民間企業を比較するモノサシが全く見えないからです。(どんな場合でも、比較するときにはモノサシが必要です。リンゴとミカンの違いは?と尋ねられると、いろいろ違いは言えますが、味とか形とか色とか産地とか、比較するモノサシがありますよね。)

モノサシという言葉自体が皆さんにとっては化石ですね。 言い換えます。 比較する基準です。

そして、この基準とは、皆さんの志望動機、もしくは採用後にやりたい仕事に照らしたものです。

この基準を踏まえて違いを伝えられればパーフェクトです。冒頭の回答よりも間違いなく評価が高いです。
(年末(20221229)に配信した「最強の志望動機」、その翌日(20221230)の 「公務員本命で民間企業を受けるときの志望動機の考え方の一例」でも類似のことを記載しています。)

この時期ですので具体例を。皆さんの先輩方が私との面談を通じ、面接直前には自身の言葉を紡いで話せるようになったことを思い出しながら書いてみます。

①災害に強いまちづくりに関心のあった方の場合
「私は自身の被災経験から、 防災減災に携わる仕事に就きたいと考えています。その点で公務員は道路や橋といったインフラの整備、 危険個所の調査や住民への周知、学校での防災教育とい った公共の利益のために働きます。民間企業は地質調査から設計、資材の製造、現場の土木工事等、得意とする分野で技術やノウハウや経験を生かしつつ自社の利益を追求します。役割は異なれど、災害に強いまちづくりには両者の連携・協働は欠かせないと考えています。」

②若い世代が活躍し、人口減少問題に取り組みたい方の場合
「私は人口減少問題に取り組みたいです。 その観点から申し上げれば、公務員には結婚や子育てへの支援、学生の学びの支援や就職支援等の若者支援の政策を総動員して対策を立案する責務が あります。一方、民間企業には、地域経済の活性化、雇用の創出、人材の育成とい った若い世代が地元で定住し活躍する受け皿となることが期待されると思います。」

③観光誘客を促進し、地域を活性化したい、との思いがある場合
「私は観光客の増加が本県の活性化に不可欠と考えています。観光産業の基盤となる交通インフラの整備や、自然や歴史遺産等の観光資源の維持・保全は行政が担う重要な役割と考えます。一方で宿泊施設の建設、魅力的な周遊パッケージの企画、地域の特産品の販売等は民間企業の得意とするところだと考えます。官民がお互いの強みを活かしあえば、本県の伸びしろはもっと大きくなると思います。」

公務員も民間企業も目指す未来に大きな差はありません。社会が停滞し、希望が持てないような未来を誰も望んでいません。目指す未来への関わり方が違うだけです。皆さんはどのように関わりたいですか?それが志望動機です。

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