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ペーパードライバー進化中

私は運転免許証は持っているけれど、実際日常的に運転することはない、いわゆる「ペーパードライバー」でした。

以前は、公共交通機関が網の目のように張り巡らされている場所に住んでいたので、運転できなくても支障なかったのです。

しかし、宮崎市に住むことになり、生活と仕事面で運転をしなければならなくなりました。

私は、今まで運転という重要課題を先送りにしていたツケを払わなければ…と暗澹たる気持ちでした。

河川敷ドライバー時代 

免許上はマニュアル車も運転できるはずなのですが、ギアチェンジをするとき車体が左右に振れるのでオートマ車を練習することにしました。

家族の車を借りて河川敷の駐車場で

・真っ直ぐ走る

・90度曲がる

・狙った位置に駐車する

といった練習をしました。助手席に一人乗ってもらって10分くらい走ったらもうヘトヘトで公道に出る勇気はありませんでしたし、自分の停めたい位置に駐車できることはほとんどありませんでした。

このままではいかんと思い、ペーパードライバー講習を受講することにしました。

ペーパードライバー講習時代

第一回の講習時、教官に、どのような目的で運転したいのか聞かれました。仕事上必要なので運転できるまでやります!と不退転の決意を教官に伝えたところ、「まずはリラックスして肩の力を抜いてください」と言われました。そんなことができたら苦労はありません。

最初は自動車教習所のコースを走ってみることになりました。私が免許を取ったのと同じコースを走るだけなので楽勝だと思いました。やってみると加速減速やS字クランク等はうまくいきましたが、問題は縦列駐車でした。教官がマジックのようにするすると狭い駐車スペースに入れるのをおー!と観客の気持ちで見ていました。

多少の問題を含みつつ、公道に出ることになりました。「先生、ずっと教習所にいましょうよ」と言いたかったのですが、「ずっとここにいたら百年経っても上手くならないよ」と言われることは目に見えていたのでグッとこらえました。

宮崎市から日南市までの海沿いのコース、教習所から小丸新茶屋まで行ってうどん食べて帰ってくるコースなど、さまざまな実地体験をしました。

その中で私は一つの真理に到達しました。

「線と線の間を走ればいいんだ!」

この真理に到達した後、走行は安定しましたが、駐車は相変わらず下手でした。

海岸沿いの駐車場で何回も駐車の練習をしたのですが、目に見えた上達はありませんでした。教官は「もっと車で遊べばいいんだよ。運転を楽しめばいい。」と言いましたが、私は意味がわからなかったので微笑してスルーしました。

実地訓練時代

ペーパードライバー講習を終えて、いよいよ取引先や金融機関に出向く為に運転をすることになりました。

今までの経験から、駐車に難があることは分かっていたので、事前に行く先の駐車スペースを調べました。多少遠くても広い駐車場に停めました。また、走行ルートを調べ、事故多発地点や、複数車線の道路を避けるなどの工夫をしました。ちょっと遠方に出張するときは、前日に同じ場所に行って走行ルートを確認したりしました。

極力助手席に誰か乗ってもらっていましたが、いつもではなく、一人の時に不測の事態が起きたらどうしよう…といつも緊張していました。

駐車も苦手でしたが、何回も試行錯誤しているうちにハッとひらめく時が来ました。

「線と線の間に停めればいいんだ!」(2回目)

最初の目測を多少誤ったとしても、途中で「キュルキュルッ」と軌道修正して狙った位置に駐車すればいいのです。他の人の駐車をよくみると、やっぱり途中で軌道修正しています。

皆様のおかげで走れている時代

教官の言った「車で遊べばいい。運転を楽しめばいい」という境地にはまだ至りませんが、まぁなんとか公道を走って駐車もできるようになりました。

思えば周りの人に迷惑をかけてばかりでした。ペーパードライバーは初心者マークをつけることができないので、「初心者だからしょうがない」という免罪符はありません。

過去に、ウインカーをつけっぱなしにしたり、車線変更でもたついたりしている車を見かけた方、それは私かもしれません。どうか、温かい心で宥恕下さい。

この記事を読んでいただきありがとうございました。







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