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「サービスデザインの教科書」を読んでライターにも必要な知識だと思ったのでメモ

正直、この本に出会うまではサービスデザインという思考はもちろんデザイン思考のロジックは「未経験者」でした。

そのため、この本書を読み終えるのに1ヶ月という時間がかかってしまっています。そんな中で得られた学びや、気付き、ライティングや編集にも応用できるなーと思う部分をピックアップしていきたいと思います。

まずは、この本に出会うきっかけとなったのは、多分@kobaka7 さんのツイートだった気がしますが。読書メモの方かもしれません。

いつも、こばかなスケッチ楽しく拝見してますm(_ _)m絵本にして出版してください(切実)

また、ここではサービスユーザーのことをライター目線で見るため「読者」と置き換えて話を進めていきます。

本当に難しかった(涙)

本書で難しかったり、何度も見返したけど理解に及ばなかった箇所の理解を深めるためにここに記載しておきます。理解が間違っていたりしたら、どう間違っているのかコメントいただけると嬉しいです。

また、サービスデザインの流れの中にWEBライティングは存在していて、その中で人の意思決定を左右する重要な役割を担っている事に気が付き、記事テーマを見る視点がぐっと広がりました。

読者の体験に視点をおくUXライターの必要性を強く感じてこのメモをとっています。

何を読者に伝えるのか?では無く、何故読者に伝えるのか?

のっけから下記のような新しい言葉が出てきます。

G-Dロジック:価値提供(モノがいかに素晴らしいものか?提供する)
S-Dロジック:価値共創(モノを使って・作って生まれる価値の事を指す)

この2つのロジックは、書き手目線読み手目線と似ているかな?と感じています。読者の本当の目的は「S-Dロジック側」で考えると、知りたかったことに繋がりやすいと思いました。

本書の例を抜粋すると、IKEAが人気な理由の1つとして、「家具を自分の手で組み立てる」ことで愛着が生まれて、同じ値段の完組の家具を買うよりも長く使用したり、満足度が高いという内容でした。これははIKEA効果と呼ばれていました。

そこでIKEA効果が発生するまでの流れを自分なりに書いてみました。ジャーニーマップの簡易版みたいなもの

思考のステージ:流れ
認知・きっかけ:
20年使ったし、新しい椅子に買い換えよう!
想像・妄想:
せっかくだからおしゃれな家具がいいな〜
検索・行動:
1、ネット・カタログで探そう〜
2、IKEAに行こう〜(ネットで見てから店舗に行くパターンも)
比較・検討・動機:
この2つで悩む・・・でも可愛いからこっちにしよ!
今のテーブルとの高さも気にしないとな〜
お部屋の雰囲気にも合わせたい!
実行・購入:
キミに決めた!
体験:
うわっ結構組み立てるの大変……だけど出来たー!「自分で組み立てた」という愛着がうまれて、長く大切にする。※既製品でも可愛い家具に出会えたという体験から満足度は高くはなる。
リピート・シェア:
前に購入した椅子に合わせてテーブルもIKEAにおしゃれなテーブルもあるかも!他の人にも教えてあげたい!(口コミ効果)Instagramに作った家具をシェアしよう!

多分、ツッコミどころ満載な感じだと思いますが、自分なりに流れの項目を作って思考の段階を作ってみました。

例えば「椅子 おしゃれ」と検索した読者と、「椅子 高さ」で検索した読者では上記表で見る思考のステージが違うことが分かります。

双方ともに同じような「選び方」を紹介する記事を作るのではなく、それぞれにマッチするようにおしゃれな椅子を沢山イメージできるように画像を沢山つかって椅子を選ぶような記事と、テーブルと椅子の座りやすい高さやブランドの違うテーブルと椅子を選ぶ時に失敗しやすいポイントなどを伝えてあげるのがベストです。

スタートの思考のステージから移動することも忘れずに

ここで注意したいのは「椅子 おしゃれ」の記事を読んだ読者の思考は次のステージに移動していくので、記事内に「椅子 高さ」の記事への内部リンクをしておくと、よりスムーズに目的に向かっていくことができます。

思考のステージを単体で考えず、一連の流れとして捉えることで、価値共創に至るまでのお手伝いができるのではと感じています。

結論リンクかよ。と思われるかもしれませんがこの思考ステージの流れを考えてサイト内でコンテンツを繋いでいくことに気がつけたのは大きいと思っています。

ライターにも必要な「サービスユーザーの文脈」
「百聞は一見に如かず」なので読者の動向を書き出す練習をするしかないと思います。世の中にあふれているベストプラクティスはとてつもない失敗から生まれているからです。

ライターとしてテーマやSEOを意識したキーワードだけで記事を組み立てるのでは無く、記事を見つけてもらう前の行動や人のストーリーが大切だと教えてもらいました。

サービスユーザーの文脈にある5つの要素を抑えていきます。
1、焦点と文脈の範囲
2、物理的な要素と人的な要素
3、価値創造の実践と制約・ルール
4、価値創造の主体
5、価値共創によって創発する成果
(P132より抜粋)

最初読んだときはちんぷんかんぷんでしたが、1つ1つ自分の今書いているテーマに落とし込んでいきます。

1、焦点と文脈の範囲
「スニーカー」というテーマの場合、考えられ得る文脈はとてつもなく広く想像のままに記事を書くのは困難です。もし書いたとしても「スタイルが見たいユーザー」「スニーカーを買いたい」ユーザーなのかもわかりません。

ジャーニーマップと照らし合わせてどの属性の読者に記事を書くのか?を照らし合わせていきます。その上でテーマを絞り込んでいきます。

2、物理的な要素と人的要素
スニーカーのシューレースや靴下、ボトムスなどの関係するモノや、人、場所、環境に応じて選択する、希望する情報が違ってきます。

ランニング用のスニーカーを探している人に革靴をおすすめするといったズレが生じないようにします。(そんなことあるのか笑)

3、価値創造の実践と制約・ルール
スニーカーを履いていく場所によるマナーを考えると解釈するとわかりやすいでしょうか?(それに限りませんがイメージとして)

ビジネスシーンに使用するので落ち着いた色を探している人、子育てをしているので両手が塞がっていても履いたり脱いだりするのが楽なもの。など実践(履いていく場所)を考えて、その制約の中で最適なものを考えているということ。

4、価値創造の主体
スニーカーを履くことでうまれる価値と捉えましたが、コレクター視点から見ればレアスニーカーを購入したときに得られる満足度のようなものでしょうか。

ただ、なんか上手くコーディネート出来てないな・・と思う時にはネガティブ思考が働いたりします。

5、価値共創によって創発する成果
1日だけでなくて1ヶ月間履いてみて上記の1〜4の要素を繰り返すことで見えてくる自分なりの価値。仕事でもこの日には履けないな。などの成果があらわれる。

スニーカー1つ買うのにこんなにも視点があって、どのステージの人に向けた記事を書いているのか?に気が付きます。ここで記事のテーマと次の記事のテーマが決まってきます。

答えが見つからなければスニーカーが欲しい人ってどんな人だっけ?男性?女性?さらには用途は?と観測する視点を広げていけば、必要とされている情報を見つけることが可能かと。

ここにジャーニーマップとのマッチングをすることで、ベストプラクティスなコンテンツが出来上がるのではないのかな。

こういった情報を整理する方法を覚えておくと、リード文の書き始めの文章が変わってくると思うし、体験を価値にかえて提供できる内容にもつながると感じています。

この他にもダブル・ダイヤモンドの発見・定義・展開・実現の考え方も参考になります。

わかりづらい点や意味不明なことを書いていたら申し訳ないですが、自分の気づきとしてnoteしておきました。