【読書メモ&子育て】「子どもの心はどう育つのか」佐々木正美
精神分析学者であり、「アイデンティティ」という言葉を生み出したエリック・H・エリクソン。
彼に影響を受けた児童精神科医・佐々木正美がエリクソンのライフサイクル論を下地にして書かれた1996年の本の加筆修正版です。
特に、“第1部 発達と成長ー乳児期から思春期・青年期までー”の中で気になったところを記します。
この本では、
①乳児期(0〜2才)=信頼(安心できる人がそばにいる)
②幼児期(2〜4才)=自律(自分で自分をコントロールする)
③児童期(4〜7才)=自発性(興味関心に従う)
④学童期(7〜12才)=勤勉(社会的期待に習慣的にこたえる)
⑤青年期(13〜22才)=アイデンティティの確立(自分を客観視)
といった段階ごとの乗り越えるハードルがあると書かれています。そして、一足飛びには進めないとも。
そうしたときに、私は子育ての中で、意外と②から③への段階を意識していなかったな、と気づきました。
「いろんな体験・経験をさせることで、興味関心の幅が広がるはずだ」と考えていたのですが、そもそもどうして自分の外側の事象に関心を持つのか、それを意識していなかったのです。
仮説としては、子ども自身が”自分では◯◯と考えたことと違った“→“なぜだろう?”→”確かめてみよう!“という思考のできる心理的安全性が確保されていることが必要なのでは、と考えました。
こう考えると、“なぜ”→”確かめる“の間の溝を渡るには、「信頼」や「自律」といった安心感を持てるには、どうしたらいいか考えていきたいと思いました。