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【エッセイ】逮捕された新卒OLの罪

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わたしは、和泉佳奈。 新卒でOLとして大企業で働いていた。 わたしは早くに就活を終えたので、企業でのインターンシップを行なっていたが、 この経験がきっかけである巨大な事件に巻き込…
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#小説

逮捕された新卒OLの罪(2,901文字)

公判2日目。 わたしは、護送車からの見える外の景色をただ、眺めている。 たった3ヶ月前は当たり前の光景であったのだが、今は外の景色がわたしにとっては羨ましくも思える。 わたしはもう当分は身体を拘束されていなければ、外の景色する拝むことはできない。

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逮捕された新卒OLの罪(2,522文字)

手錠をされたまま前後を男女2人の先生に挟まれて法廷に入る 面前には、私の知る法廷の景色が広がっていた。 わたしは、法廷に入るまで視線を下に向けて入廷した。 しかし視線を感じたので、恐る恐る傍聴席に目を向けると席がほとんど埋まっていた。

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逮捕された新卒OLの罪(2,328文字)

少し肌寒い初春の朝… ついにわたしの初公判。 前日の就寝の点呼の際に職員に声を掛けられて明日は朝一番で出発する為の出廷の準備をした。 先生から差し入れでもらったリクルートスーツを手に持つ。 このスーツを着るのいつ以来だろうか?

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逮捕された新卒OLの罪(2,055文字)

拘置所に移送されてから独房で一日を過ごすことが圧倒的に増えた。 1人になった寂しさ、不安感… 気を紛らわそうにも何もする事がない。 留置場で暇な時と言えば読書だったが拘置所のチェックは非常に厳しい。 もはや拘置所のルールブックを読むか、横になっているかのどれかしかない。

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逮捕された新卒OLの罪(2,154文字)

第31章 厳しい拘置所今日留置所から拘置車へ護送されるのは、わたしだけ。 単独での護送は取り調べや引き当たり以来だろうか。 いつも通りわたしは手錠と腰縄で拘束されているので担当さんにシートベルトを装着してもらう。

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逮捕された新卒OLの罪(1,903文字)

30章 拘置所へ起訴が決まってから数日… わたしはまだ留置所の鉄格子の中にいた。 莉子はすでに起訴されて拘置所へ移送されたためいない。 パクちゃんと何気ない退屈な時間を過ごしていた。 畳の上でうつ伏せになり読書をする。 起訴されてから取り調べもなくなり、1日中所内で過ごしているので、ほとんどの官本を読み漁ったかもしれない。

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逮捕された新卒OLの罪(2,464文字)

第29章 最後の地検ついに勾留期限の最終日となった。 検事との最後の取り調べ。 正直検事調べはあまり好きではなかった。 今日で終わりかと考えると少しは前を向けると思う。 いつも通りの朝を過ごしている、護送される被疑者が牢屋の外に出る。 出房すると何も言われずともわたしは両手を揃えて差し出す。 もうこの動作は慣れてしまったし、どこに両手を位置すれば担当さんが手錠が嵌めやすいかがわかる。 手のひらを上にして軽く手をパーにする。 そして両手の位置は少し胸よりも下の位置だ。

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逮捕された新卒OLの罪(3,937文字)

第28章 最後の取り調べ再逮捕から数日が経ち、もう少しで勾留満期を迎える。 ただ、起訴されることは間違いないので、今後のことをただぼーっと考えてる日が長くなった。 莉子も起訴されて、恐らく数日後には拘置所に移送されるかもしれないと言っていた。 余罪が多く保釈は通らないと弁護士に言われていたのだ。 しかも、再犯でもあるため保釈申請すらしていないと笑いながら言っていた。 でもわたしは少しでもチャンスがあるのであれば、保釈申請をしておきたい。 弁護士と保釈について相談がした

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逮捕された新卒OLの罪(2,666文字)

第27章 再逮捕後、2回目地裁いつも通り6時には担当さんの「起床ーーーー!」の叫び声でわたしも起きる。 20日も過ぎれば、必然とこの生活も慣れるものだ。 ぐっすり寝れる。 今日は、裁判所へ行くためにバスで護送される。 勾留期間が決まるが、また20日間延長だろうと諦めの気持ちもあった。 または、手錠を嵌めらたまま長時間の耐久レースをしなければならないことが憂鬱なのだが、、、 検察からの勾留請求がある以上わたしは裁判所へ行かないといけない。 いつも通り、牢屋から出て護送の

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逮捕された新卒OLの罪(3,556文字)

第26章 再逮捕後の地検再逮捕から一夜明ける。 刑事さんから明日は地検だからと言われていたので、昨夜担当さんから「66番明日護送」と言われても何も驚きはなかった。 留置所生活もだいぶ慣れた。 少し違うのは、莉子以外も同じ部屋に人がいることだけだった。 彼女もアイドル並みの美人さだ。 メイクをしていなくても、充分キレイさがわかる。 少しだけ嫉妬してしまう。 起床後は、朝ごはんを食べて、運動がてら腹筋したり自分の時間を使う。 検察庁では手錠と腰縄で長時間拘束されるので、

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逮捕された新卒OLの罪(3,081文字)

第25章 再逮捕腰縄を握る刑事からは「大丈夫?」と聞かれても消え入るような声で「はい」と答えることしかできなかった。 ようやく、到着取調室まで連行されてパイプ椅子に座らされる。 この瞬間、わたしはさらにガクッと首を垂れる。 この間刑事はわたしに気を使ってくれていたのか、手錠を外す際に「両手を出して」と注意を受けずに刑事がわたしの両手を嵌める手錠を外さしてくれた。

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逮捕された新卒OLの罪(1,833文字)

第24章 驚愕の光景間も無く勾留満期。 取り調べは、地検に行く以外のほぼ毎日、地検はあの後一回行った。 わたしはこの後どうなるのだろうかと満期の前日はどうなるのか不安で仕方なかった。 居ても立っても居られないので、担当さんに管本の予約をしたかったのだが、明日お出かけだから何も買えないと言われた。 なぜなのか。 おでかけ? 勾留満期なのにおでかけなのに、通常は護送だよと伝えられるはずなのに、おでかけとはなんだろう?

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逮捕された新卒OLの罪(2,821文字)

第23章 検察の取り調べ「066調べ 」と刑務官に呼ばれ、檻の外へ出る。 わたしもここへ来て2回目。いつも護送姿になるための準備をする。 黒い太いベルトをつけられ青い縄をベルトの上に巻き付けると、刑務官のベルトに括りつける。 これでいつもの検事室への連行姿だ。 2回目とはいえ、勝手が違う。 手錠や腰ベルトをつけられる動作を自分からやっているという屈辱が蘇る。

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逮捕された新卒OLの罪(2,796文字)

第22章 2回目の東京地検屈辱すぎる引き当たりが終わって数日後… 取り調べや弁護士との接見を淡々と過ごしていた。 そして、今日は2回目の検察の日 いつも通り起床して、朝ごはんを食べて運動して、朝はなんら変わらない。 留置所に来て10日くらいか、すっかりこの生活が慣れてしまった。 少し物思いに耽っていると、護送の時間になった。 9時すぎ、留置担当が迎えにきた。 トイレを済ませて、莉子に「いってきます」とあいさつして牢屋から出た。 莉子とはもう戦友みたいなものだ。 場外に

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