(ピ)すずきみ

◎日常の疑問などをベースに、読んでくださる方が笑顔になるよう文章化して、作風別にマガジンに分けています。 ◎仕事では硬くて長い文章を書いています。

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プリンテイスティズムの倫理と論理と技法――プリンは別腹!

 「もうお腹いっぱい」と膨れた腹をさすっているのに、好物のプリンが目の前に現れると、「プリンは別腹」などと、自嘲とも開き直りともつかぬ独り言を聞こえよがしに言いながら、おもむろに食卓に向き直る図は、「プリンテイスティズム」のステロタイプな表現として、すでにわが国に広く定着しているところである(もちろん、「プリン」の部分は人によって「チョコムースケーキ」であったり、「とんこつラーメン」であったりしてもよい)。  ところで、なぜ、満腹になった後に更に好物を食べたいときには、「○

    • そば粉文化の国際比較に関する挑戦的個人的研究

      <既存の知見> 1)蕎麦はそば粉を捏ねて(蕎麦切りなら細く切って)茹でて作る。 2)ガレットは、そば粉を捏ねて薄く広げて焼く。 3)既存の知見から、蕎麦とガレットとは、同じ素材からできていることが確認される。 <仮説> 茹でて十分に柔らかくした蕎麦をシート状にして焼けば、ガレットになる。 <研究手法> 茹でた乾麺のそばをフライパン上で広げてシート状にして焼き、ガレットになるか確認する。 <結果> 不格好な蕎麦せんべいになった。仮説は支持されなかった。

      • 恋愛経済学(1) サンクコスト (sunk cost)

        いかなる努力をしようとも回収不能なコストをサンクコスト (sunk cost) と言います。 経営学(ファイナンス)の教科書によれば、将来の利益を最大化するためには、過去に出費したサンクコストに拘泥することは誤りで、現状と未来予測をもとに行動すべき、とされます。 例えば、 「今までに○○億円も投資して研究をしてきたが、良い成果が生まれてこない。今、あきらめてしまえば、その○○億円を捨てることになる。あと、△億円追加投資すれば、成果が出るに違いない。なにしろこれまでがんば

        • 四角錘の体積は、本当に四角柱の体積の1/3なの?

           錐体の体積が、底面積と高さがそれぞれ同じである柱体の体積の1/3だということをビジュアルに示そうとして模型を作りました。  立方体はxyzの3方向に、同形同大に均等に3分割できるから1/3になると気付いて、この1/3という中途半端な分数は、空間が3次元だからだということを深く納得しました。  確かに、2次元の正方形はx方向とy方向に同形同大の1/2の面積の2つの三角形に均等に2分割できますよね → 〼  これなら、n次元超立方体に対する超錐体の超体積は、1/nになるこ

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        プリンテイスティズムの倫理と論理と技法――プリンは別腹!

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        • エッセイほか
          22本
        • 250文字以下
          19本
        • 超短編小説
          5本
        • 連載小説
          11本
        • 歌詞解釈
          8本

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          道具を大事にする理由

           「道具を大事にしないやつは上達しない!」ってのは、現象論的には概ね正しいけど、因果関係が逆だね。  道具は、自分の可能性を拡張してくれるものだから、大事にしたいと思い立つんだなぁ。 

          道具を大事にする理由

          【書籍紹介】スティーヴン・トゥールミン(2011)「議論の技法」東京図書

           本書は、英国の哲学者スティーヴン・トゥールミン(Stephen Edelston Toulmin, 1922-2009)が1958年に著した書籍の翻訳本です。分担して訳しているせいか、訳語の統一性に欠けて文章が分かりにくいのが難点です。  トゥールミンは、伝統的な三段論法(「すべての人は死ぬ(大前提)」→「ソクラテスは人である(小前提)」→「したがって、ソクラテスはいつか死ぬ(結論)」)が、そのまま適用できるのは数学の証明程度に過ぎず、現実社会の議論における実用性が極めて

          【書籍紹介】スティーヴン・トゥールミン(2011)「議論の技法」東京図書

          交通教則の「衝撃力」って何?

           学生の頃、自動車の教習所で説明を受けたときに、質問したい衝動をぐっと堪えて以来、30年以上もやもやとしてきたことがある。それは、「衝撃力」のディメンジョンは、本当に「力」なのか、ということである。 交通の方法に関する教則  第4章 自動車を運転する前の心得   第5節 安全運転に必要な知識など    2 自動車に働く自然の力 (3) 衝撃力  交通事故の大きさは、車が衝突したときに相手に与えたり、自分が受けたりする衝撃力の大きさに関係します。衝撃力は速度と重量に応じて大き

          交通教則の「衝撃力」って何?

          自分を映す鏡

          他人は、自分を映す鏡である。 歪み方は鏡の問題だが、どの鏡にどの角度で映るかは 自分の選択の問題だ。

          自分を映す鏡

          深淵を覗き込むとき

          「私がグラスの深淵を覗き込むとき、グラスの深淵に潜む真実もまた、私を覗き返しているのです」 <解説>  ただ酒を飲んでるわけでなく、哲学してますよ、という言い訳ですね。

          深淵を覗き込むとき

          都会生まれ

           真鯛の切身が安かったから、買って帰ってポワレにしたら端のほうに脂身がついてるのに気づいた。  もしかして、君って、都会生まれの生け簀育ち?   あ、旨そうなやつはだいたい友達ですか。

          聴いてはいけない

           依頼された講演を、午前に2時間、午後に計4時間、立ったままでこなした。自宅に帰って体組成計に乗ったら、肉体年齢が1歳若い数値になっていた。  この数値変化が本当なら、1年に1回、ハードな講演を引き受ければ、肉体は年を取らないことになる。  ということで、講演のご依頼、お引き受けします。演題は… 「私が年を取らない理由」でどうだ!?

          聴いてはいけない

          雲が回る

           ベランダでコーヒーを飲みながら雲を見ていて、小学5年生の頃に考えたことを思い出した。  多分、北杜夫の『ドクトルマンボウ航海記』のはずだが、 「晴れた日に船で洋上を進んでいると 雲が自分の周りを回っているように見えることがある」 という趣旨の文章があり、不思議に思ったので、それが実現する条件を考えたのだ。ちょうど、相対速度という概念を知った直後だった。 〔当時たどり着いた推測〕  船の進行方向を基準に、左側の風が30km/h 、右側の風が20km/hで吹いている時に

          金木犀の季節が来ると

          秋に 金木犀の香りがすると 毎年のように 誘惑の翳りを帯びた 鳶色の瞳を 思い浮かべます。

          金木犀の季節が来ると

          デカダンス?

           昨日の昼過ぎに、裏庭で遊んでいる子供たちの声が聞こえていたが、途中から「デカダンが~」とか「デカダンじゃなくて~」とか聞こえてきた。  我が子らが6歳にして文学論を闘わせ始めたのかと思い、裏庭に出てみたら、枯れ葉の下にいるカタツムリ、ダンゴムシ、ナメクジなどを見つけて、大きい虫の所有権をめぐる争いをしていた。  なるほど、デカいダンゴムシを略して「デカダン」ですか。

          デカダンス?

          燃焼に必要なもの

           わが息子が、中学生の頃に、 燃焼に必要なものを考え、空欄を埋めなさい。 (1)燃えるもの (2)酸素 (3)「 A 」 以上の 「 B 」 という問題を見て、その珍答は…   A=原始人、B=忍耐力。 どうやら、棒切れで火をおこすようです。

          燃焼に必要なもの

          恋愛フィルタリング主義

           私の学生時代の友人に、合理的な恋愛観を持つ男がいた。彼はある日、 「恋愛においてベストな相手を見つけるためには、偶然の出会いを待つだけでは候補者が少なすぎるから、積極的に出会いを作るべきである。  しかし、むやみと出会っていても効率が悪いので、何らかのフィルタリングをかける必要がある。  自分が女性に求める条件は、大きく外見と内面に分かれるが、内面はじっくり話してみないと分からないから、フィルタリングは外見でいく。  したがって、当面は合コン(*)を頻繁に開催して、できる

          恋愛フィルタリング主義