ラブリー野村さんを見て 場の力を考える@リストラーズ
書きたくて でも書くのをためらっていたことがある。
読むひとによっては なぜそれを?と思われるかもしれないと考え 後回しにしていた。
リストラーズを追って
繰り返し動画を見ていると こまかい表情や一瞬の動きに気付くことがある。ハマって繰り返し視聴しているファンなら 多かれ少なかれ経験があるのではないだろうか。
筆者の最推し野村さん。
常にパフォーマンスに全力で ご自身の役割を これ以上なく果たされるショーマンシップに溢れたかたと見ている。
その野村さんの表情で 一瞬 ん?と思って見ていた動画がある。
「KAJa!2007 縁」前半の途中、ラブリー野村(さん)が出現する箇所だ。
加藤さんのイケボで直前のMC。
「せーの!と僕が言ったら ぜひ いよちゃぁーん!と声を出してくれると
いよちゃんが喜ぶと思います。どうぞ よろしくお願いします。
それでは いきます。せーの!いよちゃぁーん!」
そこで 野村さんがセンターポジションを取る。
「はぁーい ♡
今日は わたしのためにこんなにたくさん集まって来てくれて嬉しいっ! ♡
どーも ありがと ♡
じゃーぁ、これからわたしのデビュー曲を歌うからっ
聞いてくれるかな?♡(にこっ ♡)」
ラブリー野村(さん)に会場中の注目が ワッと集まる瞬間だ。
ここで ちょっと読者に質問。
婚礼でのスピーチや 何かの発表、仕事や趣味などで 大勢のひとの全注目を浴びた瞬間の こころ持ちを思い出せるだろうか。
その直前までは 会場内の視線は たとえ前方を向いていても発表者の周りや司会者、モニター画面などに ぼんやり ふんわり散らばっている。
もちろん見られていることは意識にあるが、複数の人間がステージにいた
場合、その視線はゆるく分散されている。
が、「では、お話しします」「歌います」などのキッカケの言葉で、
一斉に会場中の全視線が自分だけに集まる。
あの圧力。
まさに視線に圧力があって 足元がゆらりとなるような瞬間だ。
ラブリー野村(さん)への期待値は高い。
メンバーからも 観客からも。
この場は リストラーズにとって ホームグランドでなく 遠く関西での
大舞台。
171段あるという階段に自由に腰かけているように見える 観客の数は
2~3000人は超えているのではないだろうか。
ワイルド路線の曲から一転、準備されるポンポンが すでに笑いを誘う。
スーツ姿の 激マブアイドル?
東京もんが お笑いの聖地のような関西に乗り込んでまで いったい何を
見せてくれる気だ?
期待の込もった ざわざわ くすくす。
何度も繰り返し練習し、自分なりの手ごたえも自信もある得意の一曲。
だが 腹を決めて臨んだ場であっても
信頼する仲間とともに立つステージであっても
ゆらりと地面が揺れる感覚を持たれたのではないか。
「聞いてくれるかな?♡」のあと、
右手ひと指し指を軽く出そうとして 表情がゆれる。
0.5秒 あるか ないか。
その直後 観客から「きゃー!わー!おー!」という大歓声。
よっしゃー! つかんだ!
振りむいて音合わせされる 落ちついた様子の背中にはギアが入り
ぶわんと 見えない炎が立ちのぼる。
この一瞬で 野村さんの独壇場の結果は決まる。
緊張感さえ、圧力のある視線さえ、ショーのパワーとして取り込める!と
手ごたえを得た瞬間。
0.5秒だけ ゆれる表情を抑え超えて 重圧をエネルギーとして取り込み、
観客を巻き込んでゆくチカラに変える。
17年前。
リストラーズ野村さんの 凄さを思う。
< 明日を見据えて 今日を生きる
才能を磨きつづけられることも 才能だと思う >