地域おこし協力隊を卒業しました
2016年2月から3年間務めた福山市地域おこし協力隊が、先月末で任期満了となったので、卒業しました。どちらかというと「もう卒業か」というより、「やっと卒業か」という気持ちが大きい。
そういえば、応募するときはどんなこと書いていたのかなと思って見返してみると、
【希望する活動】
・地域住民によるまちづくり活動の支援(担い手の掘りおこし、情報発信)
・都市部と周辺部をつなぐコミュニティづくり
となってました。その通りに注力してきた3年間だったなぁ。
地域の人と一緒に目指したい将来像を描き、その実現に向けて活動できる土壌をつくること。そのために一緒に小さな取り組みを始めて、「自分にもできるんだ」と体験してもらうこと。一緒に地域のことを考えていける仲間同士のつながりつくること。
私が3年間やってきたことって、それに尽きる。地味で、説明が難しくて、「地域おこし協力隊で何をしてるの?」と聞かれるといつも困っていた。
自分たちの暮らしが、どうしたらよりよくなるかを考えている人は結構多い。日常で感じる些細な”提案”みたいなものって、誰しも持っていると思う。「もっとこういう話し合いの方法でやってみたら意見が出そう」とか、「この看板の位置をもう少しこうしたらわかりやすいのに」とか。
そういう些細な提案を、発露できる機会さえあれば、いろんなことができるようになっていく。意外と同じことを感じている人が身近にいることがわかれば、一緒に行動してみることができる。それが、2人、3人と少しずつ仲間が増えていく。まちづくりとか地域づくりって、それでいい。むしろ、それがいい。そうであってほしい。共感してくれる人が自分ともう1人いたら、始められる。
「自分でもできることってたくさんあるな」と感じてくれた人が1人でも多くいてくれたらいいなと願っています。
この3年間は本当に学びが多かった。思った以上に上手くいったこともあったし、いかなかったこともあった。いろんな立場・年齢の人たちと、いろんな将来像を描くことができて、一緒に取り組むことができて、楽しかったです。自分でいろいろ活動していきたいと思って選んだ協力隊でしたが、思いを持ってる人を応援して、一緒に動いていくことの方が得意なんだということに気づきました。
自分で何もかも主導していたら、どの方向に進んでいいかわからなくなってしんどくなることもたくさんあっただろうと思います。地域の人たちがやりたいことを伝えてくれたおかげで、その方向を頼りに活動し続けることができたような気がします。
こんなにわかりづらい活動をしていたわけですが、それでも活動の成果を拾い上げて、庁内の理解を得られるようにサポートしてくださった市の担当者の方には本当に感謝しています。事務作業は自宅でこなし、市役所へ行ってタイムカードを切ることもない働き方をさせてもらいました。それくらい信頼してくださっていたことが本当にありがたいです。
今後も、引き続き内海町に暮らしながら、夫婦の地域編集ユニットである「港の編集室」の活動を、より深めていきたいと思います。これまで協力隊でやってきたこと、そのままがベースになると思うので、大きな変化はないかもしれませんが(笑)。今後ともよろしくお願いします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?